
中国語の「ピンイン」について、中国語ゼミが初心者向けにわかりやすく解説!
筆者(シャオハオ中国上海在住歴6年)は中国語ゼロの頃、北京を訪れた際、バスの中で「beijing(北京のピンイン)」を何気なくローマ字読みで「ベイジン」と口にしたところ、友人に驚かれたことがあります。
実はピンインにはローマ字読みで通じる部分が多く、日本人にとって読みやすい要素があるのです。
この記事では、「ピンイン」とは何か、その特徴や正しい発音のコツを詳しくご紹介します。
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セミナーでは中国語のピンイン、発音を効率よく習得するためにやるべきこと、逆にやってはいけないこと、そして中国語学習の最重要ポイントもお伝えします。
「たくさんのピンインを覚える自信がない」「中国語は難しそう」と思っているかもしれませんが、このセミナーはそんな方の突破口になるはずです。
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1.ピンインとは? ー 中国語の発音表記法
ピンインとは「中国語の発音表記法」のことで、簡単に言うと漢字の読み方をアルファベットなどで示した一種の発音記号です。日本語のひらがなで書いた読み仮名のようなものです。中国語の発音は、このピンインと、音の上げ下げを示す声調を使って表します。
1-1.なぜピンインが必要か
中国語の漢字は見ただけでは発音がわかりません。また、発音のサポートや、漢字の正確な発音を知るにはピンインが不可欠です。中国語学習者はもちろん、中国人も小学生の頃からピンインを学び、様々な場面で活用しています。
パソコンで中国語を入力するときはピンインで入力しますし、辞書を引くときにもピンインを使います。
1-2.ピンインの3要素(子音 ・母音 ・声調)
すべてのピンインは以下の3つの要素から構成されています。
- 子音 (声母 ):ピンインの最初にくる部分
- 母音 (韻母):音節の「母音」にあたる部分で、子音と組み合わさって発音されます。
- 声調(四声):音の上げ下げを示す記号
例えば「你好」(こんにちは)は以下のように表記されます。
nǐ hǎo ←ピンイン・声調 你好 ←漢字 |
上のように「你好」という漢字ならピンインは「ni hao」です。これで「ニーハオ」と読みます。
この例を要素ごとに分解すると、以下のようになります。
- 子音 :n, h
- 母音 :i, ao
- 声調:第3声, 第3声(発音時は第2声、第3声に変化)
ちなみに「ピンイン」自体も中国語で、漢字では「拼音」と書き、ピンインでは「pīn yīn」と表記します。
2.ピンインは約400通りある(音節表)
ピンインは、一見複雑に見えますが、母音と子音の組み合わせで成り立っているため、基本的なルールを理解すれば習得は難しくありません。ここでは、ピンインの基本要素とその組み合わせパターンについて解説します。
2-1.ピンイン表の基本
中国語の発音は母音が36個と子音が21個あり、これらが組み合わさって、約400の音になります。400と言っても、すべてを丸暗記する必要はなく、母音と子音の組み合わせで出来ているので、基本の音を覚えれば組み合わせで発音できます。
<母音(韻母)> a、o、e、er、ai、ei、ao、ou、an、en、ang、eng、ong、i、ia、ie、iao、iou(-iu)、ian、in、iang、ing、iong、u、ua、uo、uai、uei(-ui)、uan、uen(-un)、uang、ueng、ü、üe、üan、ün |
<子音(声母)> b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s |
2-2.ピンインの主要な組み合わせパターン
1つのピンイン音節は以下の構造で成り立っています
子音(声母) + 母音(韻母) + 声調(四声) 例:mā (妈) → 子音「m」+ 母音「a」+ 第1声 |
また、主な組み合わせのパターンについては以下のものがあります。
①子音 + 単母音(a, o, e, i, u, ü)
最も基本的な組み合わせ。
例:bā (爸)、mó (魔)、lù (路)、xǔ (许)
②子音 + 複合母音(ai, ei, ao, ouなど)
母音が2つ以上組み合わさったもの。
例:dài (带)、péi (陪)、kǒu (口)、hǎo (好)
③子音 + 鼻母音(an, en, ang, eng, ongなど)
母音の後に鼻音が続くパターン。
例:fēn (分)、zhāng (张)、hóng (红)
④子音 + üを含む母音(ü, üe, üan, ün)
子音「j」「q」「x」「y」と組み合わさる特殊な母音。
例:jǔ (举)、qù (去)、xué (学)
⑤母音のみ(子音なし)
母音だけで構成される音節。「y」や「w」が補われることがあります。
例:yī (一)、wǔ (五)、ài (爱)
⑥特殊な音節
母音「er(儿)」:単独で使われるか、他の音節に付加される(例:huār 花儿)。
子音「r」:独特な舌の動きで「人(rén)」などを構成。
母音については、以下記事の4章でも詳しくご紹介しています。
以下の記事でもピンイン表についてご紹介しています
なお全てのピンインのパターンはこちら。
★『【声調別音声付き】ピンイン表(音節表)』ではすべての発音音声を聞くことができます。
3.ピンインの読み方
中国語のピンインは、一見複雑に見えますが、いくつかの特徴を理解すれば、効率的に習得することができます。以下に主要な特徴をまとめました。
3-1.基本的にはひとつの漢字の読み方はひとつ
中国語は基本的にはひとつの漢字に対して読み方(ピンイン)は一種類です。日本語の場合は、音読みと訓読みがあり、さらに幾通りかの読み方をする漢字がほとんどですよね。それに比べると中国語はとても単純です。複数の読み方がある漢字もありますが、それでも2~4種類なので、日本語にくらべるとカンタン!
<例>
例えば「安」という漢字を見てみましょう。
安 | |
日本語の読み | 中国語の読み(ピンイン) |
[音読み]アン[訓読み]やすい/いずくに/いずくんぞ | ān(アン) |
3-2.ほとんどがローマ字読みできる
約400あるピンインの音のうち、7割はローマ字読みで読めます。
「dan」は「ダン」と読みますし、「chao」は「チャオ」です。
残りの3割は、ローマ字読みとは違う読み方、あるいは日本語では使わない発声の発音になっています。 例えば「yan」は「ヤン」ではなく「イェン」と発音し、「tian」は「ティアン」ではなく「ティエン」と発音します。またピンインの「e」はローマ字読みの「エ」ではなく、「エとオとアの間のような音」になります。
学習の最初は戸惑うところですが、例外は無いので、覚えてしまえば単純です。
3-3.日本人が苦手な読み方がある
ピンインが400種類あると言っても、日本人が苦手なピンインは決まっています。日本人が苦手な理由は、日本語では区別していない音だから。
例えば、[an]と[ang]は、日本語だと両方「アン」になってしまいますし、[zhi]と[ji]は日本語では同じ「ジ」になってしまいますが、中国語では別の音として区別します。
このような発音をマスターするには、口・舌の形を繰り返し練習して身体に染み込ませる必要があります。
つまり、ここを重点的に練習すれば、ピンインは自在に使いこなせると言えるでしょう。
3-4. スマートフォンでの基本入力
スマートフォンでの中国語入力は、現代の中国語学習において不可欠なスキルです。基本的な入力方法は、まずスマートフォンのキーボード設定で中国語(簡体字)を追加し、ピンインを入力して漢字に変換します。
4.ピンインを覚える勉強法
中国語学習において、発音の習得は最も重要な基礎となります。特に日本人学習者にとって、発音の習得は大きな課題となりますが、適切な方法で練習することで確実に上達することができます。
4-1.学習の進め方
ピンインを覚える方法は、実際に何度も口に出してみて「音の出し方」を身体に染み込ませる地道なトレーニングあるのみです。
このピンインのトレーニングの前にまず、「四声(声調)」のトレーニングを行いましょう。
中国語の発音は、ピンインとともに、4つの音程の変化「四声(声調)」がとても重要です。(四声の特徴については『四声(声調)の発音をマスターする!【音声・動画付】』で詳しく解説していますのでご覧ください。) 実は中国語は、ピンインが正しく発音できていなくても四声が正しく発音できていれば通じたりします。
ピンインと四声のトレーニングは最初の2ヶ月みっちりやって身体に染みこませましょう。
2ヶ月間発音練習だけ…と聞くと、大変そうに思えるかもしれません。しかし日本人が中国語を学ぶとき、特に難しいのが「発音」なのです。逆に難しいのは発音だけと言っても過言ではありません。日本人は既に漢字の知識があるので、中国語の漢字はすぐにほとんど理解できます。これは学習の8割は終えているようなものです。まずは基礎を固めましょう!
四声(声調)を正しく発音する練習を2週間行って、ピンインのトレーニングに入ります。
発音トレーニングのコツはこちら
→中国語の発音基礎|効果的なトレーニング方法|動画・音声付』
中国語ピンイン完全マスター!実践トレーニング
4-2.発音練習の基本
<ピンインのトレーニング方法> |
<学習時間の目安> ・1日1時間2ヶ月くらい。 |
発音は、中国語学習における基礎です。
ピンインと四声が正しく発音できないと、中国語の単語や文法をいくら覚えても、実際には話しても通じないということになってしまいます。
発音トレーニングは毎日単調で、飽きてくるかもしれません。しかし、このしんどい2ヶ月を乗り切ることができれば、あなたの中国語発音は確実にレベルアップしているはずです。
語学はスポーツと同じで、基礎が大切。覚悟を決めて、最初の2ヶ月は発音のトレーニングをやり込みましょう!
5.実践での活用方法
中国語学習の成果を実際に活かすため、ピンインの知識は様々な場面で役立ちます。ここでは特に頻繁に使う機会の多い、辞書検索とオンラインツールの活用法について説明します。
5-1.辞書やアプリでの検索
スマートフォンでの中国語辞書アプリは、ピンインを使うことで素早く効率的に単語を探すことができます。漢字の部首や画数で検索する方法もありますが、ピンインでの検索の方が圧倒的に早く、しかも正確な発音も同時に学べるというメリットがあります。
特に日本人学習者は漢字の意味は分かっても、発音が分からないことが多いため、ピンインでの検索は重要なスキルとなります。
5-2.オンライン学習ツールの活用
中国語のオンライン学習ツールは、発音練習や単語学習に役立つ機能が充実しています。多くのツールではピンインと発音音声を組み合わせた学習システムを採用しており、ピンインの知識があれば、より効果的に活用することができます。
例えば、発音練習では、ピンインを参考にしながらネイティブの音声を聞き、自分の発音と比較することで、より正確な発音の習得につながります。また、単語学習では、ピンインで検索した単語の用例や関連表現まで確認できるため、実践的な学習が可能です。
各種ツールの詳しい使い方や具体的な活用方法についてはこちら。
よくある質問
中国語ネイティブもピンインを使いますか?
中国語ネイティブの方もピンインを使います。パソコンやスマートフォンの入力などはピンインを使いますし、漢字が思い出せないときはピンインを書くということもあるようです。
ピンインは必ず覚える必要があるの?
中国語を学習するうえで、ピンインの習得は必須です。ピンインは発音を学ぶための基礎でもあり、ピンインが分からないと辞書を引くこともできません。
漢字を知らなくてもピンインだけで会話できる?
中国語の会話においては、実際に使うのは「発音」なので、漢字を知らなくてもピンインが分かれば、基本的に会話は成立します。ただし、同音異義語が多く、漢字がわからないと日常生活での看板、メニュー、書類の理解に支障が出ますので、中国語をマスターするにはピンインだけでなく漢字の習得も必要です。
独学でマスターできる?
独学で中国語をマスターすることは可能です。目的や学習スタイルに合わせたアプローチを選ぶことで効率的に学習ができます。ただし、発音や声調など、独学では難しい部分もあるため、工夫やサポートが必要です。
独学で中国語を習得したいとお考えの方は以下の記事もおススメです。
どのくらいの期間で覚えられる?
初心者の方が中国語のピンインを習得するには1日1時間学習した場合、約1ヶ月必要です。また、中国語の習得には日常会話レベルなら200~300時間、ビジネスで使えるレベルまでなら500~1000時間程度かかると言われています
中国語の習得期間を詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。
おすすめの教材は?
ピンインの学習には発音についてイメージしやすい解説や写真、動画が付いているものがおススメです。
フルーエント中国語学院の発音に特化した教材もおススメです。
以下の記事でおススメの参考書をご紹介しています。
まとめ
ピンインは中国語の基礎です。
中国語の単語や文章の発音を知るためだけでなく、パソコンで中国語を入力するときや、辞書を引くときにもピンインは欠かせません。
しかし、ピンインが正確に発音できても、四声の違いで違う意味になってしまう単語が中国語にはたくさんあるので、四声が正しく発音できることも重要です。
基礎練習をしっかりと積みながら、実際に中国語をしゃべる実践の機会をたくさん作り、楽しみながら学習を進めてください!
記事をお読みいただきありがとうございました。
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「たくさんのピンインを覚える自信がない」「ネイティブとの会話練習で楽しく覚えたい」と思っているかもしれませんが、このセミナーはそんな方の突破口になるはずです。
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