中国語検定2級に一発で合格する方法|中検2級のレベル、勉強法

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中国語の検定の中でも日本人の受験者が多い「中国語検定」。今回の記事は、中級者以上が受験する「中国語検定 2級」に一発で合格する勉強方法を紹介します。

私たち中国語ゼミスタッフは、実際にここで紹介する勉強方法で、教材やアプリも活用して合格を手にしました。今まで中国語の勉強を頑張ってきたあなたも、せっかくチャレンジするなら「1回で合格したい」と思いますよね。

中国語検定2級に合格するための学習ポイントをまとめましたので、ぜひこの記事を参考にチャレンジしてみてください。

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1. 中国語検定2級のレベル

中国語検定とは、日本中国語協会が実施する中国語検定試験のことで、「準4級」「4級」「3級」「2級」「準1級」「1級」と6つのレベルがあり、「1級」がもっとも難しくなります。

以下の表を見ても分かる通り、その中でも「中国語検定2級」は中級レベル日常会話や簡単なビジネス会話でも利用できるレベルになります。

レベル図p

1-1. 中国語検定2級に必要な勉強時間と単語数

中国語検定「2級」は、やや高度の中国語の文章を読むことができ、日常的な話題の会話ができるレベルです。必要な単語数は約3,000~6,000単語。中国語を500~700時間、1日2時間程度の学習で1年半から2年程度勉強すれば合格可能と言われています。

中国語検定と同様に受験者数が多い、中国政府が認定する中国語検定試験「HSK(漢語水平考試)」のレベルにあてはめると、中国語検定2級は「HSK5級」と同程度のレベルといえます。(「HSK5級」については、こちらの記事を参考にしてください)

「2級」に合格すれば、中級レベルに達したと考えられます。ただし、ひとつ下のレベルであり、初級レベル学習修了者の受験する「3級」との差は大きく、3級が基本知識の勉強だけをしていれば合格できるのに対し、2級ではより一層の努力が必要とされます。

レベルの差は合格率にも現れており、3級の合格率が40%程度であるのに対し、2級は20%程度と3級の約半分になっています。

中国語検定についてもっと詳しく知りたい方は、
中国語検定とは?5分で分かる基礎情報、HSKとの比較
中国語検定の有効期間|留学、就職でプラスになる資格5種』を、
中国語検定2級のひとつ下のレベル「3級」については
中国語検定3級に一発で合格する方法』を、

また、HSKの各レベルについては、
HSKを受験するなら必読!<レベル>の話』をお読みください。

2. 中国語検定の受験日・試験当日スケジュール・点数配分・合格点

まずは中国語検定2級試験についての基本事項を確認しましょう。

2-1. 中国語検定の受験日

試験は以下のとおり年3回行われています。

3月第4日曜日 準4級~準1級
6月第4日曜日 準4級~準1級
11月第4日曜日 準4級~1級 全ての級

※詳しい日程や受験会場などについては、日本中国語検定協会のホームページで確認してください。

2-2. 試験当日スケジュ-ル

試験当日は以下の流れで試験が行われます。

① 試験開始・注意事項の説明
② 解答用紙の配布
③ 必要事項の記入
④ 問題用紙の配布
⑤ <リスニング>試験(約50分間)
⑥ <筆記>試験(70分間)
⑦ 試験終了

リスニング試験開始までに入室できなければ、リスニング試験終了まで入室することができません。試験は不合格となってしまうので、必ず開始時間を確認しておきましょう。

2-3. 合格点|リスニング・筆記それぞれ70点が目安

<リスニング>、<筆記>の配点は各100点、合格基準点は各70点です。

<リスニング>、<筆記>ともに合格基準点に達しないと合格できません。
合格基準点は、難易度を考慮して調整されることもあります。

中国語検定の合格率に関してもっと詳しく知りたい方は、
中国語検定の合格率は?|級や時期での違いを紹介!』をお読みください

3. 中国語検定2級の問題形式

中国語検定2級の問題は、<リスニング>セクションと<筆記>セクションから構成されています。

3章では、日本中国語検定協会ホームページよりそれぞれの問題例をピックアップしました。参考にしてみてください。

3-1. <リスニング>セクション

パート 内容
第1部分 放送されるAの発話についてBが行う問いの答えとして最も適当なものを選択する
第2部分 放送されるやや長い文の内容に関する問いに答える
第3部分 放送されるやや長い文の内容に関する問いに答える

【第1部分の問題例】

※実際のリスニング問題では、以下の内容が音声で流れます(中国語のみ)

A:李老师,坐地铁又省时间又便宜,您何必打的呢?(李先生、地下鉄のほうが時間がかからないし、安いです。タクシーに乗らなくてもよいのではないですか)
B:李老师想怎么去?(李先生はどのようにして行くつもりか)

①先打的,再换地铁。(まずタクシーに乗り、それから地下鉄に乗り換える)
②坐地铁去。(地下鉄で行く)
③先坐地铁,然后打的。(まず地下鉄に乗り、それからタクシーに乗り換える)
④打的去。(タクシーで行く)

3-2. <筆記>セクション

パート 内容
第1部分 長文問題
第2部分 選択問題
第3部分 穴埋め問題

【第1部分の問題例

1 次の文章を読み,⑴~⑽の問いの答えとして最も適当なものを,それぞれ①~④の中から1 つ選び,その番号を解答欄にマークしなさい。 (20 点)

随着电子产品的迅速普及和信息网络的日益发达,人们越来越不需要手写汉字,⑴ 全民书写水平下滑。在中小学,为了升学考试,更是严重忽视与考试无关的书写技能。目前,中小学生汉字书写普遍出现“荒漠化”现象,具体表现为笔顺不分、书写潦草、卷面不整洁等。⑵ 这种现象,有关专家呼吁对中小学生要加强汉字书写文化的教育,并建议设立“汉字书写日”。使用电脑打字,正在取代拥有数千年传统的一笔一画的汉字书写,越来越多的人对于用笔书写汉字感到陌生⑶ 。你是否有过提笔忘字的尴尬呢? ⑷ 是曾经无数次书写过的字, ⑷ 一时想不起来。互联网时代,不仅仅上班族,现在的大学生⑸ 中小学生都习惯了使用笔记本电脑和智能手机。大学生张某说,她平时的作业都是交电子版或者打印版,很少有自己手写的。她觉得打字比较方便,而且更加⑹整洁。然而,过度地依赖键盘,汉字书写出现了令人担忧的问题。⑺ 提笔忘字,字迹潦草以外,错别字多⑺ 是现代人书写水平下降的表现。汉字作为一种文字不仅具有交际功能,而且作为一⑻ 艺术还具有独特的视觉欣赏功能。中国书法被誉为“无言的诗,无行的舞,无图的画,无声的乐”。中国自古以来就有“字如其人”的说法。如今,一些受过高等教育的知识分子都错字连篇,实在与身份不符。为了⑼ 汉字书写的危机,设立“汉字书写日”是非常必要的。

⑴ 空欄⑴を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 指使 ② 致使 ③ 至于 ④ 甚至
⑵ 空欄⑵を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 对应 ② 随着 ③ 相对 ④ 针对
⑶ 空欄⑶を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 下来 ② 下去 ③ 上来 ④ 起来
⑷ 2 か所の空欄⑷を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 即使…也… ② 无论…都… ③ 除非…才… ④ 如果…就…
⑸ 空欄⑸を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 甚至 ② 何况 ③ 而且 ④ 况且
⑹ 下線部⑹の正しいピンイン表記は,次のどれか。
 ① zhèngjié ② zhèngjí ③ zhěngjié ④ zhěngjí
⑺ 2 か所の空欄⑺を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 就算…也… ② 除了…也… ③ 不仅…而且… ④ 只有…才…
⑻ 空欄⑻を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 门 ② 件 ③ 部 ④ 品
⑼ 空欄⑼を埋めるのに適当なものは,次のどれか。
 ① 难免 ② 省得 ③ 避免 ④ 以免
⑽ 本文の内容と一致するものは,次のどれか。
 ① 信息网络的发达给汉字的书写带来很多不方便。
 ② 现在学校规定中小学生写作业必须使用电脑。
 ③ 现在有很多上过大学的知识分子也经常写错字。
 ④ 提笔忘字的原因主要是汉字书写实在太难。

【第2部分の問題例】

1. ⑴~⑸の中国語①~④の中から,正しいものを1つ選び,その番号を解答欄にマークしなさい。 (10 点)

⑴① 我晚点儿宁可回家,也要做完把这个工作。
 ② 我宁可晚点儿回家,也要把这个工作做完。
 ③ 我宁可回晚点儿家,也要把这个工作做完。
 ④ 我宁可晚点儿回家,也要做完把这个工作。
⑵① 中国人让结婚称为之“终身大事”。
 ② 中国人把结婚称为之“终身大事”。
 ③ 中国人让结婚称之为“终身大事”。
 ④ 中国人把结婚称之为“终身大事”。
⑶① 你再不赶快出发的话,非误了飞机不可。
 ② 你再不赶快出发的话,不可非误了飞机。
 ③ 你再不赶快出发的话,非飞机误了不可。
 ④ 你再不赶快出发的话,误了飞机非不可。
⑷① 报告修改后,不但好了不少,而且不能让人比较满意。
 ② 报告修改后,虽然不少好了,但又不能让人十分满意。
 ③ 报告修改后,虽然好了不少,但还不能让人十分满意。
 ④ 报告修改后,尽管好了不少,也要不能让人十分满意。
⑸① 男朋友两个星期没来看小红,她有点儿生气他的。
 ② 男朋友两个星期没来看小红,她有点儿生他的气。
 ③ 男朋友没来两个星期看小红,她有点儿生他的气。
 ④ 男朋友没来两个星期看小红,她有点儿生气他的。

2. ⑹~⑽の中国語の下線を付した語句の意味として最も適当なものを,それぞれ①~④の中から1つ選び,その番号を解答欄にマークしなさい。 (10 点)

⑹ 在我看来,你根本不应该有那样的想法。
 ① 究竟 ② 完全 ③ 竟然 ④ 固然
⑺ 小轿车停在门口,车门打开,一位标致的姑娘从车里出来。
 ① 神气 ② 年轻 ③ 漂亮 ④ 精神
⑻ 对我来说,夜里一、两点钟睡觉简直就是家常便饭
 ① 方便的事 ② 特殊的事 ③ 极平常的事 ④ 了不起的事
⑼ 老字号,不仅仅是一个商业符号,更是一座城市文化记忆的一部分。
 ① 有悠久历史的店铺
 ② 老板年纪很大的商店
 ③ 利润很大的商店
 ④ 受顾客欢迎的商店
⑽ 昨天的比赛,乙队不是甲队的对手,被打得落花流水
 ① 一无所有 ② 一言难尽 ③ 一败涂地 ④ 一无是处

【第3部分の問題例】

⑴~⑽の中国語の空欄を埋めるのに最も適当なものを,それぞれ①~④の中から1つ選び,その番号を解答欄にマークしなさい。 (20 点)

⑴ 凭(   )吃饭,是中国人比较传统的职业观。
 ① 本能 ② 本领 ③ 本职 ④ 本分
⑵ 美国华盛顿州政府首脑(   )业界代表团访华推广旅游。
 ① 领头 ② 领导 ③ 率先 ④ 率领
⑶ 政府出台了一个新的住房政策,(   )使人们买房更加容易了。
 ① 从而 ② 从来 ③ 从速 ④ 从中
⑷ 不管你同不同意,(   )我要参加这次活动。
 ① 纵使 ② 即使 ③ 反正 ④ 反而
⑸ 下星期就要考试了,得(   )时间好好复习。
 ① 抓住 ② 抓紧 ③ 抓捕 ④ 抓弄
⑹ 我们(   )适应了新的环境以后,做事就会得心应手了。
 ① 暂时 ② 难道 ③ 逐渐 ④ 反而
⑺ 他的演说给在场所有的听众都留下了(   )的印象。
 ① 深刻 ② 深广 ③ 深厚 ④ 深重
⑻ 他在描述事情经过的时候,气得嘴唇(   )。
 ① 发愤 ② 发扬 ③ 发誓 ④ 发抖
⑼ 在去火车站的路上,她偶然(   )了一个老朋友。
 ① 碰见 ② 碰面 ③ 碰巧 ④ 碰头
⑽ 父母含辛茹苦地养育了我,我不能(   )父母的希望。
 ① 背负 ② 肩负 ③ 担负 ④ 辜负

過去問題は中国語検定協会の公式ホームページからダウンロードできます。

中国語検定過去問DLページ

4. 各セクションの難易度

すでにご紹介したように、中国語検定2級の出題はリスニングと筆記のパートに分けられます。それぞれの難易度を確認しておきましょう。

4-1. 中国語検定2級のリスニングの難易度

リスニングの出題レベルは、3級に比べて出題される日常会話も複雑になり、熟語や慣用句なども増えます。

文字にすると理解できる文章でも、音声で聞くと聞き取れない、聞き間違えることはよくあります。合格の基準は70%の正答率なので、あまり多くの問題を落とすことができません。

確実に聞き取るためのポイントは、いかに正確な発音で聞き取れる単語を増やせるか。対策として、徹底的にシャドーイングで発音練習、リスニングで確認を繰り返すことです。

中国語検定のリスニングに関してもっと詳しく知りたい方は、『中国語検定のリスニング制覇!合格を勝ち取る過去問対策とは?』をお読みください。

4-2. 中国語検定2級の筆記の難易度

中国語検定2級に求められる語彙数は3000~6000と言われています。3級と比べると倍以上にもなり、それだけレベルの差があることが分かります。

常用語だけでなく慣用句や熟語も必要になります。さらに、中国語検定2級は中国人と1対1で会話ができるレベルが求められます。このレベルを習得できると就職活動でもアピールでき、仕事でも生かすことができます。

中国語検定のレベルに関してもっと詳しく知りたい方は、『必読!中国語検定に挑もうと思ったら ≪級とレベル編≫』もお読みください。

5. 中国語検定2級合格のための重要な2つのポイント

<中国語検定2級合格のためのポイント>
①過去問を活用する
②問題形式にあった問題集を徹底的に解く

5-1. 過去問題を解いて「試験の傾向」を知る

試験にはそれぞれ傾向があります。まずは、過去問題を解いて「試験の傾向」を掴みましょう。

過去問は、試験の直前に解くものなのでは?と疑問に思うかもしれませんが、どんな問題が出るかわからなければ、合格のための勉強ができません。その意味で、まずは過去問題を解いてみて、何が自分に足りないのかを知りましょう。

もし、2級の過去問を解いてみて3割も解けなかった場合には、基本の知識が足りないといえます。3級からの受験を検討したほうが良いかもしれません。

5-2. 問題形式に合った問題集を徹底的に利用する

中国語検定2級では、リスニング問題、筆記問題ともに長文問題が出題されます。

これに対応するためには、良質な長文問題を何度も読み込み、聞き込んで慣れておく必要があります。両方を同時に行える効果的な方法はシャドーイングですが、これについては7-1-2で詳しく説明します。

中国語検定の過去問の活用法に関してもっと詳しく知りたい方は、『【中国語検定】これで合格!「過去問」の活用法まとめ』をお読みください。

6. 中国語検定2級合格のための学習スケジュール

中国語検定2級は、中国語の中~上級者レベルの検定試験。そのため、しっかりと学習計画を立てて学習に取り組む必要があります。

中国語初心者の場合と、すでに中検3級を持っている人に分けて、学習計画の目安をお伝えします。

6-1. 初心者なら2年計画

1~2ヶ月目 発音の基礎固め

3~12ヶ月目

中国語検定3級レベルを目指して文法や単語の学習
12ヶ月~23ヶ月目 中国語検定2級レベルを目指して文法や単語の学習
24ヶ月目 過去問を徹底的にやり込む

中国語初心者であれば、まずは発音の基礎を徹底的に覚えることから始めましょう。中国語には日本に存在しない発音がたくさんあるため、日本人にとってまず壁になるのが発音です。最初にここを徹底的にマスターしておくことで後の学習が格段にスムーズになります。

また、長期的に目標を追い続けるためにはモチベーションの管理が重要になります。中国語検定2級を受験する前に他の検定を受けたり、定期的に過去問を解いて自分のレベルを把握したりと、自分の進歩を実感しながら進めるとやりがいに繋がります。

6-2. 中国語検定3級からのステップアップなら半年~1年

すでに中国語検定3級を持っている人であれば、2級を目指すために必要な学習時間は約300時間ほど。集中して時間を使える人であれば約半年、仕事をしながらスキマ時間で学習するのであれば1年ほどかかります。

これまでにもお伝えしたように、3級と2級の間には大きなレベルの差があり、合格率も約半分ほどになるという特徴があります。そのぶん、人によっても必要な学習時間にばらつきも出てきます。まずは過去問を解いたりする中で自分の弱点を見つけ出し、それに合わせて学習配分を変えていきましょう。

7. 中国語検定2級合格のための具体的な勉強方法

こちらの章では、中国語検定2級を合格するためのおすすめの試験対策方法を紹介します。

7-1. リスニング・長文読解問題対策

ここまでお伝えしました通り、中国語検定2級の問題は、<リスニング>と<筆記>から構成され、それぞれ合格点に達成しないと、合格を手に入れることはできません。

合格するために、リスニングと特に筆記問題の長文読解に慣れておくことが必須です。

7-1-1. おすすめ教材

おすすめ教材は、以下になります。

教材については、手を広げずに、選んだ一冊を「世界一やり込んだ」と言えるくらい徹底的にやり込んでください。

全10課の本文について、まずは見ながらシャドーイングを行います。最終的には本文を見ないで意味をとりながらシャドーイングできるレベルまで、繰り返し練習を続けてください。

上記の教材だけでは足りないと感じる方は、

単語力、読解力、ヒアリング力アップに最適な教材です。150~500字程度の小文が61本、短文が19本収録されています。文法などの解説はほとんどありません。驚くのは、掲載されている小文で、日常使用される語のうち90%を網羅しているということ。文脈の中で単語が覚えられるというとても学習効率の高い教材です。
この本の半分程度(30課)シャドーイングを行えば十分といえます。

その他の参考教材としては、

リスニング力アップのために作られた本書。中国語検定3級から準1級レベルまでの110編の文章が収録されています。重要な単語には、ピンインと和訳が付いています。

7-1-2. 最も効率のいい教材活用方法「シャドーイング」

これらの教材を使って語彙を増やすと同時に、耳を鍛えていく必要があります。効率のいい学習方法は、「シャドーイング」です。

イメージ「読む・聞く・話す・書く」の4つの技能が同時に鍛えらる「シャドーイング」。ネイティブの音声を聞きながら、それをマネして声に出すことで「聞く」と「話す」が鍛えられます。そのうちの「聞く」は、インプット学習という意味で「読む」につながります。同様に「話す」は、アウトプット学習として「書く」につながります。直接的には「聞く」「話す」を鍛えながら、結果として「読む」「書く」力も伸ばすことができるのです。

詳しいシャドーイングの方法は『中国語の勉強|最強の学習法とは?【動画付】』の4章を参考にしてください。

そして、ある程度シャドーイングに慣れてきたら、教材に書いてある文法解説にマーカーを引いたり、出てくる単語を覚える学習も平行してやっていきましょう。

7-2. 文法問題対策

長文教材の内容理解とシャドーイングをしているだけでも文法は自然と身につきます。さらに短文教材を使うことで、より体系的に文法を学習することができます。

7-2-1. おすすめ短文教材

おすすめの教材は以下の2冊です。

語順体系に対する理解を重視した「口を鍛える」中国語シリーズの中級編です。似た意味・形・用法の単語を1ページにまとめてあり、75課600例文を収 録。中級編の本書は、“好”、“完” などの結果補語や方向補語の“上”、”下”、“出来”、“起来”など、日常会話でよく使われる文法ばかり収録されており、とても実践的です。

簡単な中国語は読めるようになったけど、なかなか中国語が口から出てこない、という人を対象にスピーキングを体得することを目的とした本書。似た意味・用法の単語が1ページにまとめられています。

7-2-2. 短文教材を使った学習方法

学習方法はズバリ「短文教材の例文を丸暗記」です。

【丸暗記の方法】
・覚えたい構文に対応する総合教材の文法解説をチェックする

・総合教材のキーポイントにマーキングする(総合教材のシャドーイングの際には、そのポイントを意識して発音する)

・1つの文法ルールに複数の例文がある場合、1つの例文に絞って完璧に暗記する

以上をしっかりとやっていけば確実に文法ルールが体に染み付いていきます。その理由は、総合教材と短文教材とで出てくる文法ルールにたくさんの重複があるからです。

ポイントは1つの文法ルールについて、1つの例文のみを暗記すること。残りの例文は、捨ててしまいます。ただし覚えるべき例文は100%完璧に覚えます。ここで言う「完璧」とは、日本語を見ただけでそれに対応する中国語がぱっと言えて、かつ書けるレベルのこと。もちろん、発音も完璧なレベルを目指します。

覚える例文を決めたら、次の段取りで暗記していきます。

ステップ①音声を聞きシャドーイングを繰り返す
最初は教材を見ながら行う。スムーズにマネできるようになったら音だけをたよりに行う。この作業で頭にしっかりインプットする。

ステップ②テスト&暗記
中国語の部分を隠した状態で日本語を見て、例文が言えるかどうか自分でテストをします。言えなかったものは暗記し、できるようになるまで「テスト→暗記」を繰り返します。

ステップ③復習する
暗記+テストの「翌日」と「1週間後」に同箇所の「テスト+暗記」を行います。

ステップ④応用練習
身につけた文法ルールを使って自分でもいくつか例文を使ってみる。これにより、文法問題に対応するだけでなく、筆記問題にも対応することができます。

短文教材のセンテンスを完璧に暗記し、その構文に対応する総合教材の文法解説をチェックしていくことで、文法ルールが体に馴染んでいきます。すると、間違った使い方を発見した時「あれ、なんかこれっておかしいな」と違和感を覚えるようになります。

7-3. 語彙力アップ対策

中国語検定2級に合格するためには、3000語以上の語彙力が必要といわれており、語彙の学習は試験対策として極めて重要です。

7-3-1. 単語学習のルール

ルール①1単語1意味
単語教材には通常、1つの中国語に対して、日本語の意味が複数掲載されています。この全てを暗記する必要はなく、原則として「1つの中国語に対して日本語の意味は1つ覚えればOK」。どうしても2つ以上の意味が書いてあるものを覚えたい時は、中国語の横に「②」と書き、日本語の意味にも2箇所マーカーします。

ルール②例文は念入りにやらなくてよい
単語に記載されている例文は、使い方を確認する程度でOK。ただし、基礎レベルの接続詞と副詞については例文をきっちり覚える。接続詞と副詞は日常会話や作文で多用するため、覚えておくと使えるシーンが多く、便利だからです。

7-3-2. 記号を使った「システマチック単語暗記法」

ステップ①音読
教材をみながら、音声なしで同じく3~5回音読。覚えるつもりで。

ステップ②エアライティング
中国語の漢字を、ペンをもってエア(空気中)で2~3回書き取りをする。実際に書くよりもスピーディーに練習ができる。しっかり書きたい漢字は紙に書いて練習する。

ステップ③暗記テスト

  • 中国語を見て、日本語の意味が言えるか。
  • 中国語をみて、正しく発音できるか(=ピンインがかける)。
  • 日本語を見て、中国語が書けるか。
  • 日本語を見て、中国語が正しく言えるか。

全てができるまで続ける。

テストの例

7-3-3. おすすめの教材

1つの単語に対して、いくつかの日本語の意味と例文が掲載されています。しかし、全てを暗記する必要はなく、原則として、1つの中国語に対して、日本語の意味はひとつおぼえればOK。また、例文は念入りにやらなくてもかまいません。例文がどういう形で使われているのかを見ておくだけで十分です。

8. 過去問題集を120%活用する方法

過去問題集を使う目的とは?
①試験のクセ・傾向をつかむ 
②解答にかかる時間を測る
③復習ツールとして使う
 

これから具体的に「過去問題集を120%活用する方法」を伝授します。

8-1. 時間を測って問題を解く

中国語検定2級は<筆記>セクション41問を70分で解答しなくてはなりません。そのなかには、中国語を日本語に訳する筆記問題が2問日本語を中国語に訳する筆記問題が5問もありますので、時間配分が大切です。

得意な部分を先に解答し、残りの時間で苦手な部分を解答するなど、時間配分の作戦を立てることが大切です。

そのためにも、過去問題集や模擬試験に取り組む際、必ずストップウォッチで解答にかかった時間をしっかりと計測しながら進めましょう。

8-2. 正解のレベルをメモする

過去問題集と解答ノートを用意します。解答ノートに解答していく際、解答の横に次の記号をつけていきます。自信がある解答には何も付けません。

「カ」 — 正解がわかったけど、後で解説を読みたいもの
「△」 — 解答に自信が無いもの
「?」 — 正解がわからなかったもの

わからなくても、当てずっぽうでいいので、選択肢のどれかは必ず選びましょう!

問題を解き終わったら、答え合わせをし、次は教材の方に書き込みをします。

 

不正解→「/」
解答ノートに「カ」「△」「?」があるけど、正解→「点線の/」

問題なく正解できたものには何も書きません。不正解のものと解答のときに自信がなかったものの問題番号の横に印をつけます。こうすることで、何がまだ知識として定着していないのかがわかります。

 

繰り返し問題を解いて、「/」や「点線の/」が消えるまでやります。

8-3. 過去問題集を「最強の復習ツール」にする

過去問題集や模擬試験の解きっぱなしは厳禁!復習が最も重要です。復習しなければ、せっかく解いても何の力にもなりません。「解答後は復習」を習慣にしましょう。

復習のメニューは以下の5つです。

8-3-1. 5つの復習メニュー

①語彙チェック
「表現ノート」を作ります。問題中のわからない単語をすべて「表現ノート」に書き出します。そして辞書などで意味を調べます。それを「システマチック暗記法」で覚えます。

表現ノートの作り方や単語の暗記法については、中国ゼミの人気記事『中国語の勉強|最強の勉強法とは?』記事の中の 6章:最強!中国語の勉強法 -単語編-で詳しく解説しています。

②再テスト
教材に「/」や「点線の/」が付いている<筆記>セクションの問題をもう一度解きます。再テストで間違えたら「×」、正解には「○」を付けます。すべての問題が「○」になるまで繰り返し、かつ全ての問題についての「正解の理由」が言えるレベルを目指します。

③<筆記>セクション問題の音読&速読&シャドーイング
<筆記>セクションの文を何度か音読、さらに何度か速読します。「速読」には難しいテクニックは要りません。頭の中で文字を音声化しないで読むだけです。言葉の意味だけにフォーカスして、普段の2倍くらいのスピードで読んでいきます。

さらに、可能であれば筆記問題についても、中国語の先生や知り合いの中国人に読んでもらったものをICレコーダーに録音し、シャドーイングをしましょう。これにより、筆記問題を使って、「読む・聞く・話す・書く」の4つの技能が同時に鍛えられます。

④<リスニング>セクションのシャドーイング
<リスニング>セクションのスクリプト(台本)をシャドーイングします。最初はスクリプトを見ながら行い、何度かやって上手く発音できるようになったら、何も見ずに音だけを頼りにシャドーイングします。シャドーイングの際には、発音に気をつけ、あやふやな単語については正確なピンインを記載するなどして、完璧な形で行いましょう。この対策が最も重要であるといえます。

⑤<筆記>セクション筆記問題の再作文
<作文>セクションの問題は、解答を見た上で、再度自分で書いてみる。これを何度か繰り返し、自分の納得できるクオリティまで持っていきます。新しい問題にどんどんチャレンジするよりも、同じ問題で何度も作文する方が実力につながります。

8-3-2. おすすめの過去問教材

9. 中国語検定2級の学習におすすめ!動画、アプリ

中国語検定2級の合格に向けた学習におすすめの動画やアプリを紹介します。通勤、通学の合間にスマホで効率的に学習できるツール、ぜひ賢く取り入れてみてください。

9-1. おすすめの動画教材

こちらはピンインの学習におすすめの動画です。初期段階だけでなく、定期的に見ることで中国語におかしな癖がついていないか確認することもできます。フルーエント中国語学院の動画には、その他にも会話のシーンや目的別の動画がたくさんあるので参考にしてください。

9-2. おすすめのアプリ

通勤、通学の合間や、勉強中に分からない中国語が出てきた時に便利なのが中国語学習アプリや辞書アプリです。

■ピンインや意味が分からない時に便利!手書き入力もできるアプリ

「Google翻訳」
ダウンロード:Android/iOS(無料)

中国語はもちろん、数多くの言語の手書き入力に対応しています。手書き入力を翻訳、また音声を翻訳したり、カメラで撮影した中国語をリアルタイムで翻訳することもできる万能翻訳アプリです。スマホの手書き機能ではなく、アプリ独自の手書き入力機能を備えており、少し長い文でも認識・翻訳できる点が優秀です。

何度も翻訳する中国語はスターを付けてお気に入り登録することで、すぐに見ることができ、復習するのに役立ちます。ただし、中国のネット環境下ではカメラ翻訳に対応していないので、中国旅行中はカメラ翻訳以外を使いましょう。

■気分転換にも!隙間時間で耳を鍛えるゲーム

「超・中国語耳ゲー<ピンインゲームで耳を鍛えよう>」
超・中国語耳ゲー ダウンロード:iOSのみ(無料) 

中国語の基本である発音・ピンイン・声調をトレーニングし、「中国語の耳」を鍛えるためのアプリ。画面をタップすると音声が再生される音節表と、ピンインクイズで構成されています。

このアプリのピンイン表は、自分が聞きたい音節の発音だけを聞くことができるので、集中的に繰り返し練習することや、紛らわしい発音同士を聞き比べることができて便利です。クイズも秀逸で、問題数が豊富な上、回答の選択肢が日本人の間違えやすい・紛らわしいものになっています。無料とは思えないクオリティ!

中国語初学者(開始~2ヶ月)には、ピンインの発音練習だけ毎日1時間ほどすることをおすすめしていますが、毎日最後か最初の5分間このゲームで発音理解チェックをしてみてください。中国語初学者だけでなく、中級者・上級者こそ発音を見直すのに時々使って欲しいアプリです。

他にも中国語学習のアプリが知りたい方は、『中国語学習アプリ9選・Podcast3選│中国語をマスターした私がオススメする最強スマホ活用術』もオススメです。

計画的な学習で中国語検定2級の一発合格を目指そう

中国語検定2級に合格するためには、基礎的な知識で合格できる3級と異なり、より一層の努力が必要となります。

目標に向かって努力を続け、合格レベルまで達したときには、「中国語ができる」と宣言できるほどの力がついているといえるでしょう。「中国語を勉強している」ではなく、「中国語ができる」と言えるといいですよね!2級の一発合格を目指し、使える中国語を身につけましょう。

記事をお読みいただきありがとうございました。

中国語ゼミ読者のみなさまは、

・中国人と流暢に会話を楽しめるようになりたい
・ビジネスで使えるレベルの会話が出来るようになりたい
・ニュースや映画を字幕なしで読めるようになりたい
・中国語検定やHSKなど中国語の試験に合格したい


などなど、夢や目標をお持ちだと思います。

そんなあなたにお願いがあります。

実は今回、弊社で開催している中国語セミナーの無料モニターを募集しようと思います。

私たちのセミナーに参加して、感想を教えて頂けませんか?(モニター参加費は無料です!)

このセミナーは初心者から中国語を話したい方、中国語検定・HSKを取得したい方、興味がある方に向けた「中国語1年目の授業」です。

無料とはいえ、中国語習得における最重要ポイント、正しい学び方、ちょっとした裏ワザまで一挙に理解できるように話しています。

セミナーで紹介する講座に2,300人以上が受講し、97.8%(中国語が比較的流暢に話せるレベル・HSK4級の合格率) が目標を達成されました。1年で試験の最高レベルに合格された方も多くいらっしゃいます。

参加特典として「中国語1年目の教科書」をプレゼント。

スマホ、パソコンからオンラインで希望の日時に自宅から参加することができます。
このページを見ている方が対象です。詳しくはこちらのページに書いてありますので、ぜひ判断してみてください。


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・中国語ってどんな言語?読めばわかる中国語のすべて

「中国語について知りたい!」というご要望にお応えして、中国語ゼミが「中国語」についてまとめました。 「中国語ってどんな言語?どれくらい話されてる?」 「中国語って難しいの?」 「中国語は発音がすごく難しいって本当?」 「中国語は敬語が無いの?」 「日本人は筆談でなんとかなる?」などなど、この記事では、文字の種類や方言、発音、文法、学習方法の要点、簡単な日常会話についても一挙ご紹介します。ぜひ中国語を身につけて、ご自身の世界を広げてください。1. 世界の1/5は中国語が使える(中国語を話す人・話す国)ユネ...

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中国語を独学で習得したい、もしくは、語学教室などで習い始める前に、まずは独学での習得にチャレンジしてみたいと思う方は多いのではないでしょうか?この記事では、”ほぼ”独学による12ヶ月間の中国語学習でビジネスレベルにまで到達した筆者(中国滞在歴10年以上、HSK6級)が、独学を成功させるために必要なこと・注意すべきポイントについて解説していきます。また、最近は語学学習向けのアプリなども充実しているので、「これは便利!」というアプリと、その使用方法もご紹介します。1. 中国語は独学でも習得しやすい中国語は日本...

・中国語は発音が重要!この記事では初心者にもわかりやすく解説しています。

中国語は、「発音」さえクリアすれば、日本人にとって本当に習得が簡単な言語です。私(ヨーロッパ在住MC)は、中国語を勉強し始めのころ、アジア食材店で働く中国人に「我是日本人(Wǒ shì rì běn rén)。私は日本人です。」と言っても全く通じず、とても悔しい思いをしました。結局英語を使って会話しましたが、中国語をいくら勉強している気になっても、話して通じなければ意味がない。という現実に打ちのめされました。今や世界中どこへいてもオンラインで会話をすることが容易になりました。中国語で話せる機会はいくらでも簡単に...
中国語ゼミ編集部

中国語の初心者~上級者向けの学習サイト。中国語の勉強法、検定試験、中国語の表現、中国のビジネスや文化について定期発信。
おかげさまで既に100万人以上の方からアクセスを達成!
編集部のスタッフはの在住地も中国・日本・ヨーロッパと様々です。フルーエント中国語学院(https://fluent.asia/tsushin/)の
現役トレーナーも執筆しています。ゼロから中国語の勉強をスタートさせて、HSK6級や旧HSK7級を取得した上級者だからこそわかる、
効率的な勉強法や挫折しないためのコツをお伝えします。
今やどこでも学習できる時代!中国語や中国文化に興味ある仲間を増やすことが私たち中国語ゼミの願いです!

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