中国語を活かした仕事がしたい!国内外の求人探し12ポイント

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  • 将来、中国語のスキルを活かした仕事をしたい。
  • 具体的な仕事内容を知りたい。
  • 中国語を使える仕事の探し方が分からない。

中国語の勉強を頑張っている方のために、北京在住8年の中国ゼミライターが「中国語力を生かす方法」「仕事の探し方」をお伝えします! ぜひ記事をチェックして、ご自身の中国語のスキルと将来の仕事について考えてみてください。

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目次

1. まずは中国語でどんな仕事がしたいか考える

「中国語を使った仕事がしたい」と考えたとき、まず意識したいのは「どんな働き方をしたいのか」を具体的にイメージすることです。

中国語を活かす仕事と一口に言っても、実にさまざまなパターンがあります。たとえば……

  • どんな職種なのか?(通訳、翻訳、営業、カスタマーサポートなど)
  • どこで働くのか?(日本国内 or 海外、出社 or 在宅など)
  • どのくらいの中国語スキルが求められるのか?(日常会話レベルか、ビジネス交渉レベルか)
  • 雇用形態は?(正社員、契約社員、派遣、スポット的な案件など)

これらのポイントを整理することで、自分に合った「中国語を使う働き方」が見えてきます。

また、「どの程度、中国語を使いたいのか?」「仕事の中心に据えたいのか、それとも補助的な役割でいいのか?」といった点も大切です。

台湾在住経験があり、フルーエントのトレーナーを務める傍ら通訳案内士としても活躍している敦子トレーナーの実際の体験も交えながらご紹介します。ここから敦子トレーナーのインタビュー記事をご覧いただけます。
敦子トレーナー体験談
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まずは、自分が目指したい方向性を明確にしてみましょう。

なお、こちらの動画ではフルーエント中国語学院の学長が「中国語力をどう仕事に活かしていけるのか?」というテーマで、中国語力と収入の関係にも触れながら解説しています。キャリア設計のヒントとして、ぜひご覧ください。

1-1. 仕事の内容で考える

上記に挙げたいくつかのポイントのうち、重要なポイントが「仕事内容=どんな仕事か?」です。中国語を使ってどんな仕事がしたいのかによって仕事内容が変わってきます。

例えば、「中国語を使っての会話」がメインの仕事をしたいのであれば、商談や取引で中国語を使える商社、また、現在はコロナの影響もあって、海外旅行が制限されているため難しいですが、今後海外旅行の規制が緩和されることを考えると、観光業や接客業も考えられるでしょう。

「中国語を書く、読む」ことをメインに仕事をしたいのであれば、オフィスでの事務職や、翻訳の仕事を探します。このように、「中国語を使ってどのような仕事をしたいのか」を考えて、仕事内容をもとに選ぶことで、自分に合う仕事がより明確になるでしょう。

1-2. 働きたい場所で考える

次にポイントは「仕事の場所」です。

中国語を使う仕事は、日本国内でも、海外でも見つけられます。中国だけでなく、広く中国語が一般的に普及している、いわゆる中国語圏と呼ばれるシンガポールや香港、台湾、その他の東~東南アジア諸国といった国々で就職を目指すこともできます。また、在宅勤務が浸透している今、リモートで勤務できるチャンスもあります。

日本を基盤とするか、または海外で働きたいのか。在宅で仕事をしたいのか。自分の置かれた環境ではそれが可能なのか。海外で暮らすということは大きな選択になりますので、今一度自分はどこで働きたいのか考えてみましょう。

1-3. 中国語スキルで考える

自分の「中国語スキル」から就ける仕事を探す方法もあります。

一般的に中国語を使う仕事の求人は、「HSK5級・中国語検定2級以上」の条件があることが多いです。まずはその資格取得を目指して学習を開始し、資格取得後に仕事を探します。

1-4. 雇用形態で考える

中国語を使う「仕事の雇用形態」には、正社員、契約・派遣社員、組織に属さないフリーランスなど様々あります。正社員ですと、日本国内外の仕事に就けますが、契約や派遣社員は、就業ビザ取得の関連で海外の仕事となると見つけることが難しいかもしれません。

フリーランスでしたら一時的に国外で仕事をするためのビザがあります。ご自身のライフスタイルや希望に合わせて選択しましょう。

2. 働く場所とターゲットによって異なる仕事内容

中国語力が必要とされる求人の需要は高いですが、働く場所とターゲットによって仕事内容は異なります。具体的に、どのように異なるのかを見ていきましょう!

2-1. 日本での中国人対象の求人

日本に居ながら中国人を相手にする仕事には、空港の販売員・ホテルのフロント・家電量販店・観光案内所などがあります。いずれの仕事も基本的な中国語は必要ですが、中国人の行動パターンや中国文化も把握しておくことが重要です。

日本に住む中国人と採用を競う可能性があるため、中国語以外の経験やスキルで差別化が必要です。丁寧な日本語や日本人らしい気配りも重要な強みになります。
敦子トレーナー体験談
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中国語ゼミのこちらの記事では、中国人との接し方のアドバイスをより詳しくご紹介しています。

中国人と楽しく付き合うキーポイント!
まちを歩けば中国人を見かけるし、中国語を耳にする機会も増えました。 その度にマナーや大きな声に驚くなど、私たちの習慣と違うことばかり目についてしまう… でも、中国は海を挟んでお隣の国、外見も私たちと似ていますよね。 今回は、日本人が中国人とのコミュニケーションを楽しむために、抑えておきたいキーポイントをご紹介します♪ 「中国人と仲良くなると、何かいいことあるの?」 「食事や買い物のマナーにビックリするけど、私たちと習慣が違うの?」 「多くの中国人が日本に来るけど、実際は日本人のことを好きなの?嫌いな...

2-2. 日本での日本人対象の求人

日本で日本人客を相手に、中国語を使って働く方法もあります。主な仕事には、通訳業・翻訳業・中国語講師・ツアーコンダクターなどがあります。

中国語の通訳や翻訳は業種によっては不可欠なので、需要は確実にあるでしょう。中国語圏へのツアーに参加する日本人旅行者に同行して、堪能な中国語を活かして観光ガイドをする求人もあります。勤務先の拠点は日本になりますが、中国語圏への出張が多い仕事です。

また、中国語を勉強したい日本人生徒に中国語を教える講師の求人があります。ネイティブの講師だけでなく、理論的に文法や発音を教えることができる日本人講師は貴重な人材です。

その他、最近では、IT関係等中国企業が日本に進出しているケースも多くみられるので、中国企業の日本支社で、日本市場への営業戦略を助ける人材も需要が多くなっています。

以前は中国語を使う仕事は中国人の採用が当たり前でしたが、昨今中国語のできる日本人を採用する傾向にあります。
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2-3. 中国現地での日本語求人

中国本土もしくは他の中国語圏で、中国語と母国語の日本語を活かした求人があります。

そのような職種には、日本人専用マンションスタッフ・不動産関連・旅行関連・クリニックなどがあります。また、日本人の子供を対象とした日本語教師の仕事も存在します。

日本人相手の仕事とはいえ、現地の中国人スタッフとの協力も欠かせません。現地の日本人及び中国人への対応が必須になるため、良好なコミュニケーションを実現するには、日中文化を理解することが重要です。時には板挟みとなり、大変なこともありますので、柔軟に物事に対応できる忍耐力も備えていることが必要です。

中国の企業では、仕事の進め方にも大きな違いがある場合も。たとえば、事前にトラブルへの対応を説明されることは少なく、何かあればその場で対応するスタイル。でもその分、多少の失敗にはとても寛容な印象です。
敦子トレーナー体験談
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3.レベル別でみる中国語を活かせる仕事

3-1. 初級レベル(中国語検定3級〜2級相当、HSK3級〜4級相当)の仕事

・接客系:グランドスタッフ、ホテルスタッフなど

・サービス系:飲食店・免税店など

・推定年収や求められるスキル

接客の仕事をすると会話能力が飛躍的に向上します。最初は収入が低くてもチャレンジするとその後のキャリアアップにつながります。
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3-2. 中級レベル(中国語検定2級〜準1級相当、HSK5級相当)の仕事

・企業間取引:海外営業、バイヤーなど

・事務系:貿易事務、ブリッジSEなど

・推定年収や求められるスキル

3-3. 上級レベル(中国語検定1級相当、HSK6級相当)の仕事

・専門職:通訳者、翻訳者など

・教育系:中国語講師、日本語教師など

・推定年収や求められるスキル

4. 中国語を活かせる人気の仕事

中国が経済大国として世界に大きく影響を与えている中で、中国語の需要もさらに伸び続けています。ここからは中国語を活かせる仕事内容をご紹介していきます。中国語を活かした仕事を考える際に参考にしてください。

4-1. 中国語の通訳案内士

日本国内には多く訪れる中国人の観光客。その際にとても重要な役割を果たす職業が中国語の通訳案内士です。通訳案内士の資格があれば、旅行会社からの信用も高く有利です。

中国語の通訳案内士の合格率は10%前後。決して甘くはありませんが、国家資格なので多くの人に信用してもらえます。 中国語の通訳案内士になるには専門の学校に通うのが一番効率的ですが、資格試験の勉強中にも中国人向けのガイドボランティアやアルバイトをするなど、中国人と接する機会を多く作るようにしましょう。

通訳案内士の資格を取得すると、アテンドや通訳など、幅広いお仕事のチャンスが広がります。通訳案内のお仕事を目指す場合は、中国人コミュニティに積極的に関わっていくことで、新たなご縁やチャンスにもつながりやすくなりますよ。
敦子トレーナー体験談
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以下の動画では、中国語通訳の実態やどんなスキルが必要なのかをご説明しています。是非ご参考にしてください。

通訳案内士についての詳細はこちらの記事をご覧ください。

中国語の通訳ガイドが足りない!「全国通訳案内士」試験合格への第一歩
中国語を生かして通訳案内士になるための第一歩は、「全国通訳案内士」の試験合格を目指すこと。この語学系資格で唯一の国家資格、合格率は10%以下(!)という超難関なのです。しかし「超難関」という文字を見て、諦めるのは早い!ご存知の通り、中国からの観光客が増加している日本では、資格を持つ通訳案内士の数が足りていません。ニーズが高いのに足りていない現状なので、今から頑張って合格を目指す価値はあります。※通訳案内士は、2018年に通訳案内士法による制度改正の施行によって、現在は「全国通訳案内士」という名称に変...
【中国語の全国通訳案内士】合格率は? 筆記試験の免除とは?
中国語の全国通訳案内士試験の合格率は、わずか10%前後。合格するとハイレベルな中国語人材として認められる「語学系で唯一の国家資格」です。試験は年に一度、合格率が低い「難関試験」ですが、今まで中国語の勉強を続けてきたあなたにとって、チャレンジする価値の高い資格です!日本では、中国人観光客の増加や東京オリンピックに向けて、通訳ガイドのニーズは高まっています。中でも「中国語の国家資格を持つ通訳ガイド」はとても希少で、中国人からの信頼度も高く、ますます活躍の場が広がるでしょう。まずは合格率の詳細、筆記試...
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今回の記事では、語学系資格のうち、唯一の国家資格である通訳案内士について、実際の仕事や詳しい試験の内容、合格のために必要なことなどをお伝えしています。これから受験予定の方、受験を検討されている方もぜひご一読ください。1.通訳案内士とは?外国語系の資格のうち、唯一の国家資格である「通訳案内士」。語学を志し、勉強を始めた方であれば、一度は耳にしたことがある資格でしょう。日本に訪れた外国人観光客の方に観光地を案内するプロのガイドであり、高い語学力のみならず、日本の地理や歴史、文化など、様々な分野に関...

4-2. 日本人向け・中国語講師の仕事

日本国内には多くの中国語学校がありますが、講師が中国人ではないケースもあります。基礎発音など学習内容によっては、中国語ができる日本人が教えた方が分かりやすい場合があるので、日本人講師が必要とされているのです。中国語の講師の仕事は学校で教えるだけではなく、企業で教えるケース、個人的に教えるケースもあります。

4-3. 貿易事務など中国と繋がりのある仕事

中国の企業と取引する貿易会社は多く、そこでも中国語の仕事はあります。貿易事務のスタッフを中心に、中国語でビジネスレターを作成する回数は多いでしょう。ビジネスレターの中国語にはフォーマットがありますし、専門サイトや解説書を参考にして書けば、さほど難しくありません。

中国語ゼミのこちらの記事では、中国語でビジネスレターの書き方を伝授しています。

これで完璧!中国語ビジネスメールの書き方・マナー・注意点
今中国の企業とのやり取りが急速に増えています。当然メールで中国語が使えるようになると大きなメリットがあります。中国語のビジネスメールを使って、中国人とやり取りしてみましょう。あまり深く考えることはありません。中国語のビジネスメールは日本のそれと違って、実に単純なので、最低限のことを覚えておけば大丈夫です!なお、今回の記事では、中国語例文にピンインを付けています。実際のメールの文面には、中国語にピンインを付ける必要はありませんが、辞書で意味を調べたり、覚えるときのヒントとしてご活用ください。 1...

5. 中国語を活かした仕事をする際に知っておくべきこと

中国語を活かした仕事に就くためには、勿論中国語力は必須ですが、それ以外にも必要なことがあります。以下では、語学以外に大切なことを紹介します。

5-1. 語学力だけでは仕事はできない

中国語が必要な仕事はありますが、語学力と仕事は直結しません。それは、語学力はあくまでも、仕事をする手段にすぎないからです。語学が堪能でも、仕事力がなければ、会社にとって必要とはされません。

また、語学のプロである通訳や翻訳の業務も、語学力があるだけでは務まりません。日本とは違う中国の文化や歴史に関しても知識を深め相手を理解することが大事です。さらに聞いたことを訳す頭の回転の速さと的確に表現できる高い日本語力も重要です。また実際に中国で生活して本場で中国の人々の生活を経験することも通訳として必要なスキルとなるでしょう。

また、中国語教師も、語学力があるだけでは務まりません。中国語を教えることに熱意を持つことができ、的確に質問に答えられ、発音の基礎をしっかりと教えることができる資質を持っていることも重要です。

求人内容を見るときは中国語能力の有無だけではなく、必要な仕事のスキルもチェックすることが大切です。中国語ができても、仕事のスキルがなければ仕事に就くことは難しいでしょう。

また、逆に言えることは、既に今、仕事スキルがあるけれど、中国語のスキルが高くない場合には、中国語をもっと学習することによって、中国語力を付ければ、必ず中国語に関連した仕事に就くことができるでしょう。

「中国語のスキルを活かして、収入に結びつける」以下の動画もご覧ください

5-2. 中国の歴史や文化をよく学んでおこう

中国語ができても、周囲の人と良好なコミュニケーションが取れなければ、仕事は円滑には進みません。どんな仕事であっても、周囲の協力なしでは進行しません。良好なコミュニケーションを取るには、中国の歴史や文化を知ることが大切です。歴史と文化を知ることによって、中国人の考え方が理解しやすくなるからです。

本から中国の文化や歴史を学ぶことはできますが、中国の映画や音楽に接することでも、学ぶことはできます。映画や音楽から学ぶ利点は、気楽に学べることです。

中国人が参加しているパーティや会合には、積極的に参加しましょう。そこで中国人に触れることによって、中国人の考え方を知ることができます。そのようなパーティや会合の情報は、情報誌やインターネットで見つけることができます。

中国人との付き合い方について、キーポイントをご紹介!中国語ゼミのこちらの記事も参考にしましょう!

中国人と楽しく付き合うキーポイント!
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6. 中国で仕事をするために必要な準備

さて、晴れて海外での仕事が決まった場合、どのような準備が必要になるのでしょうか?語学力の他にも、就業ビザの取得や移住に関わる手続きも必要になりますので、あらかじめ何が必要なのか知っておくと便利です。

以下は主に中国での就業を例に必要な手続きをご紹介します。

ビザについては以下記事の1章でもご紹介しております。

中国出張の不安を解消!4つの準備|最新情報あり
中国への出張が決まったら、何を準備すべきでしょうか。こちらの記事では、出張で初めて中国へ行く方に向け、あると便利なもの、滞在時の注意点をまとめました。「あれがない!」「これがない!」はたまた「こんなときはどうすれば…?」と、いざ現地で焦ることのないようしっかりと用意をし、ビジネスを充実したものにしましょう!1. 出張者も就労ビザが必要個人でビザの手配をしなければならない方向けに、ビザの種類や申請時の注意点をまとめました。過去には14日以内の滞在であれば、観光・商用に関わらずノービザで入国できた時期...

6-1. 業務に必要な中国語のレベル

職種にもよりますが、中国語を必要とする仕事の求人条件として、求められる中国語スキルは少なくともHSK5級以上・中国語検定2級以上の語学力が必要とされています。このレベルの中国語力であれば日常会話は概ね問題がなく、中国または中国語圏内の国でそこそこ不自由を感じず生活していけるでしょう。

その後さらに中国語スキルを伸ばしていけば、より生活に困らず、仕事面でもキャリアアップに繋がるでしょう。中国での就職が決まった方、中国での就職を目標としている方はまずはHSK5級以上・中国語検定2級以上を目安に実力を伸ばしていってください。

資格があっても、中国語でしっかり伝わらないと活かせません。長く中華圏にいても話せない人が多いのは、発音が原因のことがほとんど。慣れに頼らず、まずは正しい発音をきちんと身につけることが大切です。
敦子トレーナー体験談
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6-2. ビザなどの手続きも必要

中国で仕事をするために必要となるのが「就業ビザ」と「外国人工作許可通知」です。就労ビザの取得は年々難しくなってきているようです。原則として、大学卒業以上の学歴、2年以上の就業経験が必須と言われています。

2017年から導入されたポイント制では、中国語の資格「HSK(漢語水平考試)」の保持者に加点がされます。中国での生活や業務上の必要性に加え、就労ビザを順調に取得するためにも、中国語スキルが重要になっています。

以下に中国での就業が決まってから仕事を開始するまでに必要な手続きを説明します。

※最新の情報についてはビザセンターの公式HPを確認してください。

中国での就業決定後、まず就業予定の中国国内の会社から現地管轄の労働局に「外国人工作許可証」を申請する手続きをします。その際、職務経歴、学歴証明、HSKのスコアの証明など関連の様々な資料提出が求められます。就業証の審査が無事通れば「外国人工作許可通知」が出、それをもって就業ビザの申請が可能になります。

就業ビザの申請は、日本国内の中国大使館または領事館附属のビザ発行専門機関・ビザセンターで申請します。

中国での就業ビザはいくつか種類がありますが、一般的には「Zビザ」と呼ばれるビザになります。申請が通りZビザが発給されれば、いよいよ日本を出国します。

Zビザの有効期間内(発給から3か月以内)に中国へ入国します。入国後15日以内に「外国人工作許可通知」の情報を基に「外国人工作許可証」の申請を行います。

また、ビザはあくまでも入国許可に過ぎず、その後長期間に渡り中国に定住するためには入国から30日以内に「外国人居留許可証」の申請を行う必要があります。

「外国人工作許可証」の有効期間は1年間。「外国人居留許可証」の有効期間は基本的に1年間ですが、近年有効期間が延びる傾向にあり、中には5年という方もいます。いずれも、期限が来れば更新手続きをします。

なお、個々人の状況や申請都市によっては必要な手続きが追加されたり、更なる資料が必要になったりすることもあります。制度の変更も起こり得ますので、実際に手続きをされる際は現地の会社の担当部門、ビザセンターの公式HPなどで最新の情報を調べ、それを基に手続きをしてください。

7. 中国語を活かせる仕事・求人の探し方

第7章では中国語を使った仕事、求人の探し方を紹介します。

中国語を必要としている仕事の求人サイトでは、公開求人は登録しなくても誰でも見ることができます。まずは求人サイトをチェックし、具体的な仕事のイメージや待遇の相場を把握してみてください。

7-1. 中国語人材向けの求人サイトで検索する

中国をはじめとする中華圏を勤務地とし、中国語スキルがある人向けの求人サイトの代表格として『カモメ中国転職』があります。このサイトには、中国語を活かせる仕事がたくさん掲載されています。

日本語で作成されているため、日本人にとって仕事が探しやすいこともポイント。条件別や地域別で絞り込んで探せるので、希望に見合った仕事を素早く見つけることができます。

就職活動を有利に進めるには、掲載されている求人情報の発信元を手がかりに、中国に拠点を置いている人材紹介会社に登録するのも一つの方法です。人材紹介会社は非公開求人の案件情報も持っているので、登録することで自分の希望により近い仕事が見つかる可能性が高くなります。

中国語人材向け求人サイトでは、不明な点は遠慮なく担当者に確認しましょう。興味を感じる求人があったものの、中国語スキルが条件から不足しているから・・・といってすぐに諦めずに、まずは担当者に問い合わせをすると思わぬ情報を得られる場合もあります。興味をもった仕事があれば実際に行動を起こしましょう。勤務地が海外の場合でも、海外に行かずスカイプでの面接が可能なこともあります。

『カモメ中国転職』以外にも、日系の人材紹介サービスが中国や中国語圏に進出しており、日本人中国語人材の求人を取り扱っているケースがあります。8章で「中国語求人があるおすすめサイト」をまとめましたので、ぜひ検索してみてください。

7-2. LinkdInに英語で履歴書を登録・スカウトを待つ/応募する

中国語を使った仕事の探し方には、自分の履歴書をインターネット上のサイトに登録し、自ら企業にアピールする方法もあります。こちらは既に中国語を使った仕事をした経験がある方、もしくは中国語を使った仕事の経験はないものの、語学留学や何らかの中国語の資格を持った方向けに。ビジネス特化型SNSLinkedInでは、自分の履歴書を登録してスカウトを待つことができます。利用料は無料です。

自分のキャリア情報は英語中国語で登録する必要があります。履歴書を記載するときは、自分の強みや具体的な実績を簡潔に記載してください。世界的に有名な中国系企業・アリババや、百度(バイドゥ)からもアプローチを受けることもあるそうです。

7-3. 自身で営業して仕事を取る

高い中国語スキルをもち、通訳や翻訳をしている人の中にはフリーランスで活動されている方も多いです。関連業務として、翻訳や通訳の傍ら、個人で中国語教室を運営している場合もあります。

自分で仕事を生み出すために、 ホームページ、ブログ、Facebook、Twitter、YouTubeなどの活用も効果的。インターネット上で自らのブランディング活動をし、コネクションを築くことで、営業・宣伝することも可能です。最近は、インターネット上で仕事が受注できるクラウドソーシングサービスもあり、そこで仕事を探している人も多いです。

私も、通訳案内士の名刺をお渡していた中国人の方に後日、病院、銀行、不動産屋、学校などに付き添って欲しい。日本語を教えてほしい。などのお仕事をいただいた経験があります。
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7-4. 中国・外資系企業からヘッドハントされる

大前提としてかなり高い実力が必要とされますが、中国関連のビジネスに携わっていると、顧客側の中国の会社担当者や経営者から気に入られて思わぬヘッドハントを受けるケースもあります。

ヘッドハントされる人材は、中国が欲している日本特有の技術やサービスレベルを有していて、かつそれらを中国市場向けにカスタマイズできる人材。中国語力はもちろんのこと、中国のビジネス事情にも通じている必要があります。

勤務開始後、実力が相手の期待に見合わなかった場合、また急激なビジネス環境の変化等による業務撤退が決まった場合等、自身の不可抗力による突然の契約解除というリスクもあるため、例え高給で契約されても安泰ではいられません。結果を出すために相当なプレッシャーの中で仕事することになります。ただし、このようなケースの待遇は、日本での仕事の3倍が相場とも言われるほどです。自分の実力で中国大陸の市場に打って出る夢があるのであれば、またとないチャンスとなるでしょう。

8. 中国語求人があるおすすめサイト

それでは実際に中国語を使った仕事の求人を探すときに役立つサイトをご紹介します。日本国内での求人募集のサイトと、中国での求人募集のサイト両方をピックアップしました。ご自身の働き方に合わせて、求人を探す際にお役立てください。

8-1. マイナビ転職グローバル

日本最大級の転職サイトで、海外での仕事や外資系企業の求人に特化しています。
勤務地も国内だけでなく海外各地から選べるので、ご自身の希望に合わせた求人を見つけるのに最適です。

https://tenshoku.mynavi.jp/global/

8-2. DODAグローバル

こちらも大手求人サイトDODAのグローバルに活躍したい方向けの求人サイトです。以前は外国語を使う仕事といえば英語を活かした職がメインでしたが、最近では中国語を使う求人も増え続けています。海外で働きたいという方に向けてのコンテンツも充実しているのも特徴です。

https://doda.jp/global/

8-3. リクナビ

国内最大級の求人サイトのひとつですが、こちらは新卒求人やインターシップにも対応しているのが特徴です。未経験の方や、海外でインターシップの経験を積みたいという方、そして派遣型の仕事求人にも対応しているので、多様な働き方の中から選ぶことができます。

https://job.rikunabi.com/2020/

よくある質問

中国語で求人は何と言いますか?

招聘(zhāo pái)、招工(zhāo gōng)などと言われます。

中国語で履歴書は何と言いますか?

简历(jiǎn lì)などと言われています。

中国現地での面接を求められることはありますか?

最近はオンライン面接なども多いとは聞きますが、やはり直接会って面接をしたい会社も多いとは思います。

現在はビザ無しでの渡航も可能になっているため、チャレンジされる方を多いように思います。

まとめ. 中国語ができる人材は貴重な存在

中国の国際社会での存在感、国際社会での影響力は増しています。日本とのビジネス的な繋がりも多岐にわたってきているため、中国語を活かせる仕事は、これからも需要は増えると予想されます。

自分の適性に合った仕事が見つかれば、後は行動するだけ。幸い、現在は中国語ができる人材はまだまだ少ないので、貴重な人材として活躍することも夢ではありません。日本の人口の10倍という巨大市場を相手に、更に中国語圏へ活躍の場を延ばせばマーケットは大きく広がります。日本代表として頑張ってみてください。

記事をお読みいただきありがとうございました。

中国語ゼミ読者のみなさまは、

・中国人と流暢に会話を楽しめるようになりたい
・ビジネスで使えるレベルの会話が出来るようになりたい
・ニュースや映画を字幕なしで読めるようになりたい
・HSKなど中国語の試験に合格したい


などなど、夢や目標をお持ちだと思います。

そんなあなたにお願いがあります。

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