漢字が分かる日本人は、実は「中国語の学習の80%を終えています」。なので中国語の初級を突破するのは、正直早いです。しかし問題はその後。中級レベルになってくると、聞こえない!話せない!文法が分からない!など、それまでの自分の学習の偏りが目立ってきて焦ったり、挫折しそうになる方も多いでしょう。
実際に私(中国語ゼミライターS.I.中国在住経験3年・HSK6級)も、初級まではスイスイ勉強が捗っていましたが、勉強を進めていく内に「中級の壁」にぶち当たり「将来、自分が中国語をスラスラ話しているイメージが一切湧かない…」と弱音を吐いていました。
そんな私も中級を突破しHSK6級に合格した訳ですが、今回は、自分の反省点も踏まえ、中国語中級者におすすめしたい効率的な勉強法や、モチベーションを保つための秘訣をお伝えします。
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講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルです。
無料とはいえ、日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法を解説しますので、一生モノの知識を得られるはずです。
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目次
1.中国語 中級とはどんなレベルのこと?
HSKでいえば4級~5級(6段階の上から2、3番目の級)、中国語検定でいえば2〜3級(6段階の上から3、4番目の級)に当たります。
HSKと中国語検定の公式ページでは、以下のような目安が公表されています。
2.中国語 中級レベルでおすすめの教材
まずは自分の傾向を掴んで、苦手な部分をマスターするところから進めていく方法が、後々中級から上級にレベルアップする際もスムーズにいきます。
自分の苦手を知るためには、HSKや中国語検定の過去問などで力試しをすることです。 HSK・中国語検定それぞれの公式サイトにて、簡単にレベルチェックができます。 まずは、自分のレベルを客観的に把握しておきましょう。
2-1.リスニング教材
日本人は「読めるけど聞こえない」という中国語学習者が多いので、まずはリスニング教材から紹介します。いくつかの文章をピックアップし、ディクテーション(听写)をするとさらにリスニング力が上達します。
Step1、2、3と難易度別で構成され、中国語検定3級程度の短文から、難易度を上げたやや長めの文章、さらに難易度を上げた500字の長文が20編のバリエーション豊かな練習文が紹介されています。充実した内容で、リスニング力を集中して高めたい方にはオススメです。付属のCDはネイティブの速さに慣れるように調整されており、シャドーイングにも最適です。
2-2.スピーキング教材
聞く力と同じように、「書けるけど話せない」「頭では分かっているつもりだけど、とっさに口から出てこない」という壁もあります。
スピーキングを特訓するにはシャドーイングが最適。シャドーイングは話す力だけでなく、聞く力も同時に鍛えられます。紹介する教材で壁を乗り越えましょう。 シャドーイングの詳しい方法はこちら。
基本的な中国語の学習は一通り終わったけど、思うように話せない。そんな人を対象に、スピーキングスキルを体得することを目的とした教材です。付属CDは約2時間半、実用的な作文を出し続けます。600文もの例文があり、まさにトレーニングといった内容ですが、このトレーニングを続けることで、条件反射的に中国語が口から出てくるようになります。スマホ、モバイルバッテリー、交通ICカード、スマホ決済など、時代に合わせた例文を追加した改訂版です。
「初級編」とありますが、難易度的にはHSK4級レベルで、音声教材はシャドーイングに最適です。つまり、耳と口と文法を同時に鍛えられる、重要な語順を身体で覚えられるということです。シンプルな例文なので、この本1冊を丸暗記する勢いで、初級レベルを突破しましょう。日常会話を話すのに、長い文章は必要ありません。この本に出てくるシンプルな文章をつなげていけば、大抵の日常会話なら会話できるようになるでしょう。
2-3.単語教材
単語は試験を指標にすると教材を選びやすいです。試験対策に最適な2冊を紹介します。
HSK4級の範囲である600単語と独自に分析した「試験で出る語句」を収録しており、この単語教材1冊でHSK4級の単語対策はばっちりです。ポケットサイズでどこでも勉強しやすい点もポイントが高いです。
HSK5級の範囲である1300語句、さらに5級から新しく出題される自由作文の対策語句と解答例を収録。試験対策の参考書にもなる単語帳です。こちらもポケットサイズで、移動中も勉強しやすく便利です。
2ー4.文法教材
初級をマスターしたと思っていても、なんとなくは分かるけど、説明できないような微妙な文法はありませんか?1つずつクリアできる教材を紹介します。
中国語で重要な語順とその変化のルールや、複雑な介詞や類義語の使い分けなど、ややこしい箇所をズバズバと解決してくれる一冊。中国語文法の「なんでこうなるの?」や「ここがまだちょっと不安だなぁ」と思った時の手助けになります。実践的な課題文や例文も豊富で、テキストとしても役立ちます。
2-5.長文
中国語検定2級、HSK5級には、リスニングにも筆記にも長文が含まれ、配点も高いです。長文をクリアするには「中国語の早さに慣れること」と「速読」、そして「集中力」が必須です。長文が苦手な方は、これらに慣れておく必要があります。
読解力以外にも、単語力、ヒアリング力のトレーニングに最適な教材です。文法などの解説はほとんどなく、短い文章〜長めの文章で掲載されています。この本の中に掲載されている小文だけで日常使用される語句の90%を網羅しているとのことで、シャドーイングによって文章を身体に染み込ませれば、会話力アップにも繋げられるでしょう。単語単体、例文単体ではなく、文章の文脈から単語が覚えられるので効率よく学習できます。
2-6.総合教材
聞く・話す・読む・書く、全てを鍛えられるトレーニングはシャドーイングです。1歩踏み込んだ中級の壁を突破できるシャドーイングに最適な教材を紹介します。
中国語の語順を「体得する」ことに重点をおいた、「口を鍛える」中国語シリーズの中級編。スピーキング教材では初級編を紹介しましたが、こちらはレベルはHSK5級程度。初級編で「聞く・話す・基本の語順」の基礎を固めてからこちらの本でシャドーイングを重ねると、より中国語に対する理解が深まり、総合力が鍛えられます。
類似する品詞、意味、形、用法の単語が1ページにまとめられており、600の例文を収録。結果補語や方向補語なども、日常会話でよく使われる用法のものを多く収録しているので、一歩進んだ中国語会話を習得できます。
試験対策にも十分な内容なので、HSK5級に合格するには、この教材の内容を全てマスターすれば完璧でしょう。
2-7.試験対策教材
試験対策には、中国ゼミが解説する「過去問を120%活用する方法」を本気でおすすめします。フルーエント中国語学院の受講生も、この方法で皆さん合格を勝ち取っています。無駄を省き、最短で点数アップをしたい方は試してみてください! 詳しい方法はこちら HSKの過去問題集を120%活用する試験対策法 【中国語検定】これで合格!「過去問」の活用法まとめ
◆HSK過去問題集
4級・5級ともに、過去5年分の過去問題を収録。問題集には和訳と日本語の解説が付いているので、自分が出来なかった問題についての理解を深めやすい構成になっています。模擬試験として取り組むだけでなく、徹底的に復習しましょう。
◆中国語検定過去問題集
中国語検定協会が出版する公式過去問題集。解説がきめ細やかです。公式ならではの出題の狙いやポイント、正解を導くための手順を分かりやすく解説しています。
3.中級レベルにおすすめのアプリ
HSK Online
ダウンロード:Android / iOS(無料・アプリ内課金あり)
無料のサービスだけでも、リスニング対策・文法対策・単語(4級は600語、5級は1300語)・過去問10回分・さらにはミスした問題の抽出機能搭載という驚愕のボリューム。作文の添削と模擬試験15回分は課金すれば利用できます。上海の企業が作成したアプリで、和訳は怪しい箇所がありますが、音質はばっちり。隙間時間の学習にも、しっかり時間をかけての学習にもピッタリです。
HSK公認単語トレーニング
ダウンロード:Android / iOS(無料・アプリ内課金あり)
HSKの過去問題集を出版するSPRIXが提供するアプリなので安心感がありますね。単語学習に特化しており、単語・例文それぞれに音声とピンイン、日本語訳が付いているので、耳と目で覚えやすい作りになっています。各級の最初の50単語の学習は無料で学習可能です。
Learn Chinese & Culture @ iMandarinPod.com(Podcast)
全編中国語のPodcastチャンネルです。時事問題やニュース、日常会話や小話など、バリエーション豊かな内容を聞くことができます。リーディング速度は比較的ゆっくり、全体の長さも10分〜15分程度なので負担なく聞けます。しかもほぼ毎日配信! スクリプト(台本)はPodcast上とWebサイト(https://www.imandarinpod.com/hoola/)で提供されています。基礎や文法講座でないリスニング教材が欲しい!という人におすすめです。
4.その他おすすめの学習ツール
動画配信サービス
あなたが今登録している動画配信サービスのサブスクリプションで、意外と手軽に中国のドラマや映画、アニメが見られます。YouTubeでは、中国語のチャンネルもたくさんあります。面白そうと思うものをチョイスして楽しんで観てみてください。生きた中国語の勉強にもなりますよ。
・『オススメ中国ドラマ15選│楽しみながら中国語リスニング力をアップ! 』
・『動画で中国語を楽しく学ぶ!YouTube、無料動画サイト特集』
語学交換
有料でオンラインサービスに登録する、中国人の日本語学習者を見つけるなど様々な方法があります。中級レベルにおすすめなのは、日本語がまだあまり話せない中国人と語学交換をすること。中国語で日本語を教えることになるので、アウトプットで一気に力が付きます。
5.中級の壁をどう超えたか?おすすめの方法
私は、中国語スクールでゼロから1年間勉強し、HSK4級に合格しました。マンツーマンのスクールだったので、先生に喜んで欲しかったということもモチベーションに繋がったと思います。
その直後に中国の大学に語学留学をし上級クラスに入ったのですが、周りの会話レベルに全くついていけなく、このクラスでは怖気付いてしまい会話に恐怖感を持ってしまうと感じ。学校に頼んで1つレベルを下げてもらいました。おかげで授業も理解ができ、中国語の苦手意識もなくなりました。クラスを変更した判断は正解だったと実感しています。
留学で半期の終了時、つまりHSK4級合格の半年後にHSK5級を受験し合格しました。この時は会話を重ねて、中国語に自信がついてきた頃です。1つレベルを下げた中級のクラスでクラスメートを会話を楽しめて、さらに会話したいと頑張れたことが合格に繋がったと思っています。
5-1.目標を設定する
あなたが中国語を勉強し始めたきっかけは何ですか?
- 職場の中国人と話したい
- 台湾が好きで台湾旅行で中国語を使いたい
- 中国のビジネスに興味がある
- 中国のアイドルが何を話しているのか知りたい。。。など
目標は何でも良いのです。 その中でも一番設定しやすい目標は「試験に申し込むこと」です。
申し込んでしまえば受けざるを得ませんし、試験料を無駄にはしたくないので否が応でも勉強します。定期的に試験に申し込むとモチベーションを維持することができますよ。
中国語の試験はHSKと中国語検定だけではありません。中国語の試験の種類は 中国語ゼミの記事『7つの中国語資格を徹底紹介。HSKや中国語検定は就職にも有利』でもご確認いただけます。
また、目標を設定する方法として、「中国語のコーチをつけること」もおすすめです。フルーエント中国語学院の通信クラスでは、専任の日本人トレーナーとネイティブのバイリンガルシステムが採用されています。
日本人トレーナーには日々の学習報告をすることが課せられていますが、日々トレーナーに報告するという目標があるおかげで、学習を継続できたとおっしゃるご受講生が多くいらっしゃいます。私もこれまで中国語を学習してきましたが、(今も進行中ですが)、継続することはとても難しいですよね。いつでもやめることは簡単なので、挫折しそうになりますが、一緒に頑張れる仲間がいると思うと励みになります。そして、必ずその小さな積み重ねが大きな成果になります。
5-2.苦手分野に特化した学習を継続する
総合的に勉強しているつもりでも、自分の勉強法が偏っていないかチェックしてみましょう。
大切なのは苦手分野・伸ばしたい分野の学習を継続すること。苦手分野の学習は苦痛かもしれませんが、毎日が無理なら3日に1回、5日に1回でもそれを繰り返せば継続です。苦痛にならない学習方法を探したり、工夫してみましょう。
私はリスニングが苦手だったので、試験の前は過去問題集にリスニング対策教材を1冊追加して受験に挑みました。
5-3.学習した内容をアウトプットする環境を作る
身体に覚えさせる一番の方法はアウトプットです。
4章でお伝えした語学交換、中国人の友達とWeChatでの会話、SNSを中国語で発信する、中国語の試験を受ける、などアウトプットの方法はたくさんあります。自分に合ったアウトプット法を見つけてみてください。
『WeChat(微信)とは?中国発!人気アプリ|発音付』
5-4.中国語を嫌いにならない工夫をする
外国語は使わないと、悲しいことにあっという間に忘れます。せっかく覚えてきた中国語を忘れたくないなら、苦しんで勉強を続けるのではなく、中国語が苦痛にならずに継続できる工夫をしましょう。
私のように、中国語のクラスのレベルが自分にとって高くてストレスを感じたら、1つ下のクラスに変える、なども効果的です。
他にも
- 単語の暗記が飽きてきたら、中国ドラマや中国人のTikTokでリフレッシュする
- リスニングを頑張りすぎてこれ以上聞きたくないなら、文法学習に切り替える
- 合格した級の試験問題をサクサク解いて、自己満足する
- どうしてもやる気が出ないときは1分だけ勉強すると決め、1分勉強した自分を褒める
- 中国語のクラスのレベルが自分にとって高くてストレスを感じたら、1つ下のクラスに変える
- ルーティーン作業が好きなら、日常生活に学習を組み込む
- Podcastでリスニング、テキストで文法、SNSで日常で使う表現、いくつかの勉強法を組み合わせるなど
やり方は人それぞれです。「大切なのは継続すること」ということを忘れずに、自分なりの方法を見つけましょう。
まとめ
中国語に中級の壁は確かにあります。文中でもお伝えしましたが、大切なのは継続することです。正しい方法で学習を進めていけば、必ず壁を突破できる時が来ます。具体的な目標や自分に合った方法を見つけて学習を継続し、中級の壁を突破してください!
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
・旅行で使える中国語を身につけたい
などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
そんなあなたにお願いがあります。
実は今回、「中国語スタート講座」の動画が完成し、このページをご覧いただいた方を対象にモニター受講生を募集します。
日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法がわかる講座に、参加してみませんか?(受講費は無料です!)
講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルが、わかりやすく解説しますので一生モノの知識を得られるはずです。
スマホ、パソコンから気軽にオンライン受講できます。詳しくはこちらのページに書いてありますので、ぜひ判断してみてください。
・中国語ってどんな言語?読めばわかる中国語のすべて
・中国語ゼミでは日本人が効率よく中国語をマスターするためのノウハウをすべてご紹介しています。ぜひ実践してください。
・中国語は発音が重要!この記事では初心者にもわかりやすく解説しています。
・勉強のコツのヒントが得られるかもしれません。フルーエントにて中国語を学習されている受講生の声はこちら