HSKのネット試験、これまでの筆記と何がどう違う?を徹底比較!

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中国語学習者にはおなじみ「HSK試験(汉语水平考试)」。中国政府公認の試験で、中国語の能力を客観的に証明できるものとして、さまざまな場所で活用されています。日ごろの学習の成果をはかるべく、定期的に受験している方も多いでしょう。日本でも各地で実施されている試験ですが、“ネット試験”と呼ばれる受験形式があることをご存知でしょうか。

「紙と鉛筆を使うこれまでの試験とどう違うのか?」「どこで受けることができるのか?」はたまた「受験料に違いはあるのか」…?

当記事では、フルーエントご受講生や、中国語ゼミの読者の方々から寄せられた“ネット試験”にまつわる様々な疑問にお答えすると同時に、その特徴や、受験の際の注意点などを詳しくお伝えしていきます。

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1.筆記試験とネット試験の違い

ネット試験は、HSKIBT(Internet Based Test)(中国語では网考)と称され、2010年から導入された受験方式のひとつです。公式HPはこちら

ネット試験と聞くと、つい、「在宅で、インターネットを介して受験ができる」と考えがちなのですが、ここは勘違いしないよう注意が必要!HSK試験におけるネット試験はあくまで

  • 試験会場に足を運び
  • 指定されたPCを操作してインターネット環境のもと、解答する

というスタイルのものであることをおさえましょう。また筆記試験とネット試験ですが、同じ点とそうでない点があります。

<筆記試験とネット試験で同じ点>  

  • 各級のレベル
  • 各級の試験内容
  • 合格基準点(1~4級は180点)
  • 試験日程
  • 受験料

<筆記試験とネット試験で違う点>

  • 申込み締切日
  • 試験結果の確認可能日
  • 受験票の準備    
  • 試験会場
  • 試験会場のPCを使って解答
  • 受験当日の持ち物

試験の内容(難易度)、試験日程、また受験料などは同じ。したがってネット試験であっても筆記試験であっても、試験の有効性も変わりはありません。

ここで注意すべきは筆記試験とネット試験で違う点の項目を上から順にみていきましょう。

1.申込み締切日

受験申し込みの締め切り日が筆記とネット受験では異なります。通常、筆記試験の場合は試験一か月前に締め切られますが、ネット試験の場合は10日前まで申し込みが可能です。

2.試験結果の確認可能日

ネット試験の大きなメリットのひとつ!実は筆記試験に比べてネット試験は、結果の公表が早いのです。試験終了後、およそ2週間ほどで、こちらもHP上から確認できます。

3.受験票の準備

申し込み時に登録したメールアドレス宛に事務局からデータが送られてくるので、そちらを印字して持参しましょう。それ以外にも、各自HPから取得することも可能です。

4.試験会場(筆記試験-全国20都市)

2022年8月現在で、ネット試験を実施しているのは全国6都市10会場のみ。

日本国内ではまだ、ネット受験可能な会場は少ないのが難点といえるでしょう。原則毎月開催されていますが、HPによると、試験月により試験を開催しない会場もあるようなので、会場は必ず、申込画面で確認・選択する必要があります。

5.試験会場のPCを使って解答

会場に用意されたPC、キーボード、ヘッドフォンを使用して解答していきます。それ以外の筆記用具は使用ができません。

6.受験当日の持ち物

筆記試験と異なり、紙も鉛筆も必要ありません。

  1. 受験票(准考证)
  2. 身分証明書(申込時に登録したもの。原則として顔写真付き)

必須の上記2点のほか、自分のものを使用したい場合は、イヤホン、ヘッドフォンもあると便利です。

ではここで、申し込み手順を、実際の画面をみながら確認しましょう。

画面上部に申し込みボタンがあります。こちらをクリックし、申し込みをはじめます。

まずは希望する受験級と受験地を選びます。画面を下にスクロールすると

個人情報を入力する欄があります。こちらも漏れなく入力しましょう。

同意事項にチェックを入れて次へボタンを押すと、支払い方法を選ぶ画面になります。クレジット払いもしくはコンビニ決済が選べます。

決済ボタンを押すと完了です。登録したメールアドレス宛に折り返し、支払いについての情報などが送られてくるので、確認しましょう。

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2.ネット試験に向いている人は?

ネット試験の実際を、メリット、デメリットをあわせてみていきましょう。

試験会場に行きやすい方

現状、ネット試験は筆記試験と比べ、開催都市と会場が限られています。このため「最寄りの会場ではそもそも開催されていない!」方も多いと思います。

ネット試験と筆記では試験の内容に差がないことも踏まえると、会場までの距離があまりに遠い場合、ネット試験にこだわって受験する必要はないかもしれません。

PCでの中国語の入力に慣れている方

試験の中の写作(=作文)の項目では、中国語を書くことが求められます。このため、ネット試験を選択する際には、PC上で中国語入力することが必要となります。

筆者(中国語ゼミS.N/広州在住3年)は2017年~2020年までの広州滞在中、受験したほぼ全ての試験がネット試験形式でした。当時はネット試験の何たるかをよく理解しておらず、試験本番、いざ中国語を入力しよう!と思ったときに、ピンイン入力に慣れていなかったこともあって、たいへん焦った記憶があります。

はじめてネット試験に挑戦される方は、やはりある程度、PCを使って中国語を素早く入力する練習をしておくことをオススメします。

逆に、PCでの入力に抵抗がない人、普段から使っていて慣れている人などは、手書きよりも時短となって、試験時間にゆとりも持てるかもしれません。慣れていない人は是非事前に練習をしておきましょう!ピンイン入力の練習に適したサイトもあります。1分以内でいくつの単語を正しく入力できるか、チェックできますよ。

ピンインをしっかり把握できている方

上記と重複しますが、PCで中国語を入力する際は、「ピンインを入力」する必要があります。例えば「凭」。入力したいと思っても、そもそもこの漢字の読み、ピンインを知っていないと、お手上げ、となってしまいます。

「漢字は書けるけど、ピンインは覚えていない…」そのような人はまず、ピンインをしっかりと覚えましょう。 ただ、こちらのネット試験。ピンインの記憶があやふやであっても、「漢字を入力できてしまう」という(学習者にとっては)デメリットがあります。

その理由は、予測変換がされてしまうことです! 「あれ、”重”のピンインは、zhongだっけ? zhonでいいのだっけ?」と迷っていたとしても、「zhon」と途中まで打つと、予測変換の候補でいくつか漢字が挙がってきてしまうのです。

あとはそれらの中から正しい漢字を選択すれば回答はできるのですが、はたしてこの方法を続けていて、本当に中国語力がつくかどうか疑問です。個人的には、特に学習初期の段階では、ピンインを最後まで、自分自身の手で書く、という時間を、しっかりと設ける必要があると感じています。

2-1.中国語タイピングに使用する言語ツール

PCに中国語の言語ツールをダウンロードしましょう。以下の手順を参考にしてみてください。

なお、ネット試験の中国語入力システムは、すべて「搜狗」というものが採用されています。試験に慣れるためにも「搜狗」に触れておくとベターです。 「搜狗」は、こちらからダウンロードできます。

出てくる案内に従って、ソフトをインストールしていきましょう。インストールが完了すると、画面右下にこのような項目が追加されるようになります。

ご覧になるとわかるように、入力方法にも、音声入力、手書き入力などいろいろあります。遊び気分で試してみて、慣れていきましょう。

なお、実際の入力画面はこのような雰囲気です。

ピンインを入力していくと、候補の単語がいくつか挙がってきます。

3.ネット試験を自宅でも受験可能?

3-1.日本では当面予定なし

冒頭でも述べたように、「ネット試験」と聞くと、インターネット環境があれば、いつでもどこからでも受験可能!という風に感じがちです。事実、ヨーロッパの国など海外では、自宅にいながら受験が可能な地域もあるのですが、2022年7月現在、日本での在宅受験実施予定はありません。

2020年、コロナ禍対策として一度だけ、試験的に行われましたが、その後、継続的に開催されるというような情報もないようです。

ちなみに、中国在住の日本人の方であれば、こちらのサイトからHSKを申し込むことも可能のようです。当サイトの情報によると、居家网考を実施している会場を選ぶことで、在宅で受験することが出来る模様。実施会場はどこにあるか、こちらから確認してみましょう。

全世界中で、居家网考を実施している会場の一覧が出てきます。22年8月現在、居家网考を実施している会場は世界的にみてもそれほど多くはない印象です。また、以前受けることができていた会場であっても、常に継続して実施しているかは定かではありません。事前にしっかりと確認し、申し込んでください。

3-2.ネット試験の模擬テストも受けられる

ネット試験の実際を、事前に体験することも可能です。こちらのサイトから、必要事項を登録の上、トライしてみましょう!

まとめ

ネット試験についての理解は深まりましたか。ペーパーレスでエコなことが、現代的とも呼べるネット試験。手書きの手間も省けますし、何度も受験をする方にとっては、慣れてしまえば筆記試験よりも楽に受験することができるかもしれません。

記事内で触れた注意点のいくつかを事前に確認し、機会があればぜひ挑戦してみてくださいね。

記事をお読みいただきありがとうございました。

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