中国語は日本語でいう「て、に、を、は」を語順で表現します。なので、語順さえ理解できればある程度の文章は理解できるようになります。
逆に言えば、語順を間違えてしまうと意味が変わってしまうことがあります。ですから中国語の文法では語順が重要です。
この記事では、中国語の語順について基本的な形や、特徴、日本語と共通する点、英語と共通する点を解説します。中国文法の特徴を知ることで、中国語のコツを掴むことができ応用した文章を自分でも作ることができます。
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1. 基本的な中国の語順
1-1. 基本文型
まず一番シンプルな形が「主語+述語」です。
誰が(主語)+どうする(述語)を表現します。
SV (主語+述語) |
私は食べる。 Wǒ chī 我吃 ウォ チー |
述語が目的語を伴う場合は「誰が(主語)+どうする(述語)+何を(目的語)」となります。
SVO(主語+述語+目的語) |
私はご飯を食べる。 Wǒ chī fàn 我吃饭 ウォ チー ファン |
1-2. ニ重目的語
述語に対して目的語を2つ伴う場合もあります。
SVOO(主語+述語+目的語1+目的語2) |
目的語1は名詞の場合と動詞の場合があります。 |
まずは、名詞の場合の例文を見てみましょう。
この場合、「誰が(主語)+どうする(述語)+何に(目的語1)+何を(目的語2)」となります。
1-2-1. 《目的語1が名詞の場合》
例1.
彼が私に英語を教える。 Tā jiāo wǒ yīng yǔ 他教我英语 ター ジャオ ウォ イン ユー |
例2.
私があなたに良いニュースを伝える。 Wǒ gào su nǐ yī ge hǎo xiāo xī 我告诉你一个好消息 ウォ ガオ スー ニー イー グァ ハオ シァォ シー |
例3.
私はあなたにひとつ問題を訊ねたい。 Wǒ xiǎng wèn nǐ yī ge wèn tí 我想问你一个问题 ウォ シィァン ウェン ニー イー グァ ウェン ティ |
例4.
彼は彼女のことを愛ちゃんと呼んでいる。 Tā jiào tā xiǎo ài 他叫她小爱 ター ジャオ ター シァォ アイ |
1-2-2. 《目的語1が動詞の場合》
次に目的語1が動詞の場合の例文を見てみましょう。
この場合、「誰が(主語)+どうした(述語)+何に(目的語1)+どうするのが(目的語2)」となります。
例1.
私は本を読むのが好きです。 Wǒ ài kàn shū 我爱看书 ウォ アイ カン シュ |
例2.
私はスイーツを食べるのが好きです。 Wǒ xǐ huān chī tián pǐn 我喜欢吃甜品 ウォ シー ファン チー ティェン ピン |
上の例を見てみると中国語の基本文型は英語のそれと良く似ていることがわかると思います。
1-3. 限定語(名詞を説明する言葉)
限定語とは名詞の前に置かれ、その名詞がどのようなものか修飾する働きをします。 中国語の文章を読むと、「~的」という漢字をよく見ると思います。実際、「的(de デァ)」は中国語で最もよく使われる単語です。覚えておきましょう。
動詞・形容詞+的+名詞 |
「的」は助詞で、よく日本語の「の」に置き換えられます。 |
わかりやすい例を少し見てみましょう。
例1.
新しい駅 Xīn de chē zhàn 新的车站 シン デァ チァ ヂャン |
例2.
歌う人 Chàng de rén 唱的人 チャン デァ レン |
例3.
重要な問題 Zhòng yào de wèn tí 重要的问题 チョン イャォ デァ ウェン ティ |
これらの例を見ると、とりあえず「的」を「~な(〜の)」と覚えてしまえば良さそうですね。
2.【中国語の文法】変わった特徴
中国語独特の文法には一体どんな特徴があるのでしょうか?
2-1. 語順によって意味が異なるケース
中国語は同じ語句を使用した文でも、語順が変わると意味が全く変わります。
下の例文をみてみましょう。
例3. | 知らない。 bù zhī dào 不知道 ブー ヂー ダオ |
例4. | 知らないの? zhī dào bù 知道不? ヂー ダオ ブー ? |
少し難しい文章もありますが、ここでは同じ語句を使用しても語順が違うだけで文の意味も変わるんだということがご理解いただけましたでしょうか?
このように語句の順番によってその文の意味が変わってしまうので、最初に申し上げた通り、中国語の文法では語順が非常に重要です。
2-2. 特定の句形でしか文が成立しないことがある
中国語は語句を省略するという性質があります。 しかも、ある語法を使えば別の語法を使うことができないという制約が多く混乱してしまうこともあると思います。 たとえば「很」(hěn ヘン)が一字の形容詞の前につくとき、その形容詞を最後に文が終わることが多くなっています。
例文を見てみましょう。
例1.
私の姉は(背が)低い。 Wǒ jiě jie hěn ǎi 我姐姐很矮。 ウォ ジエ ジエ ヘン アイ |
この例1.の文は「我姐姐矮。」という形で「很」なしで文を終わらせることはできません。 しかし、例2.のように文が続く場合は「很」は消滅します。
例2.
私の姉は背が低いが、妹は背が高い。 wǒ jiě jie ǎi ,wǒ mèi mei gāo 我姐姐矮,我妹妹高。 ウォ ジエ ジエ アイ , ウォ メイ メイ ガオ |
このように、中国語の文法は○○を使うと同じ文中で××が使えないということが非常に多くここが混乱しやすいポイントでもあります。少しずつ慣れていきましょう。
2-3. 省略が多い
中国語は漢字の画数が多いのか理由は定かではありませんが、省略の形も多いです。日本語でもコンビニエンスストアのことをコンビニ、パーソナルコンピューターのことをパソコン、PCと略しますよね。それと同じようなことが中国語でもあります。
たとえば「安全检查(安全検査)」こちらは「安检(Ānjiǎn アンジィェン)」と省略されます。 他にも「食堂でご飯を食べる」ということを略さずに表記すると「在食堂吃饭」となりますが、通常使われる言い方としては「吃食堂」です。そのまま訳すと「食堂を食べる」という意味となりますが、これで食堂でご飯を食べるという意味になります。
さきほど出てきた「的」も省略されることが多い言葉です。「海外旅行」や「体育教师(体育教師)」など本来は「的」が入るのですが、1つの名詞として省略されることがあります。
2-4. 前置する目的語
先ほど、基本文形はSVOというお話をしましたが、目的語が長い場合は文頭に前置することもあります。
もちろん強調のためもあると思いますが、どちらかというと会話する際、長い目的語を最初に言った方が話しやすいという理由が多いかと思います。
前回商談時の貴方持ち出しの条件は、当方はすべて受け入れられます。 Shàng cì qià tán shí guì fāng tí chū de tiáo jiàn,wǒ fāng dōu néng jiē shòu. 上次洽谈时贵方提出的条件,我方都能接受。 シャン ツー チィァ タン シー グゥイ ファン ティ チュ デァ ティァォ ジィェン,ウォ ファン ドウ ノン ジェ ショウ |
2-5. 副詞の配置
副詞とは動詞や形容詞などを修飾しその語句を詳しく説明するもので,修飾する動詞や形容詞の前に置きます。
彼は来ない。 Tā bù lái 他不来。 ター ブー ライ |
『発音付【中国語文法】副詞の用法まるわかり!』
2-6. 助動詞の配置
助動詞は動詞を修飾する言葉で通常動詞の前に置きます。英語で言うcanとかwillのような語句が助動詞となります。
あなたは行く(走る)ことができる。 Nǐ kě yǐ zǒu 你可以走。 ニー クァ イー ゾウ |
2-7. 状況語の配置(時間と場所)
時間と場所を表す語句は主語と述語の間に置きます。
語順は「主語+時間+場所+述語」となります。この時間→場所という順番が非常に重要です。覚えておきましょう。
主語+時間+場所+述語 |
私は明日天津へ行きます。 Wǒ míng tiān dào Tiān jīn qù 我明天到天津去。 ウォ ミン ティェン ダオ ティェン ジン チュ |
時間、場所を表す語句は状況語の代表的なものですが、他にも副詞や助動詞、前置詞なども状況語と言われています。
ですが、「我明天去天津」でも問題なく通じます。
3. 中国語と日本語の語順の共通点
中国語と日本語の語順の共通点も把握しておきましょう。
3-1. 名詞の装飾をする語順
名詞を修飾する(説明する)語句は日本語と同様に名詞の前に置かれます。日本語でも「可愛い犬」、「きれいな花」というように名詞の前に置かれますね。
まっしろな肌 Xuě bái de pí fū 雪白的皮肤 シュェ バイ デァ ピー フー |
3-2. 量詞の使用方法
量詞はモノを数える時に使う言葉です。日本語だと「~個」「~本」などにあたる助数詞のことで、中国語では量詞といいます。 こちらは日本語と同じく基本的には数詞の後につきます。
1冊の本 | Yī běn shū 一本书 イーベンシュ |
1人の人 | Yī ge rén 一个人 イーグァレン |
『発音付|読み方から応用まで!中国語の数字まるわかりガイド』
3-3. 疑問文の語順
中国語で一般的な疑問文は、文末に「吗(ma マ)」を置く形です。 日本語でも「~です」という文の終わりに「か」を付けて「~ですか?」と疑問文にしますよね。 これと同じ感覚で中国語も文末に「吗」を付けることで疑問文を作ることができます。特に語順を変える必要はありませんので簡単ですね。
『中国語の「ま」はどんな意味?疑問文での使い方や注意点とは』
・また中国語の基本的な6パターンの疑問文のルールや使い方を詳しく解説しています。
『【中国語文法】中国語の疑問文は6パターンを覚える!』
4. 中国語と英語の語順の共通点
日本語だけではなく、実は英語とも共通点があるようです。
4-1. 中国語と英語は基本的に語順が同じ
英語と中国語は基本的に語順が同じです。 主語+動詞+目的語 ある程度、英語の文法の知識が身に付いていれば中国語を学ぶ際は役に立つかと思います。中学校で学ぶ程度の英語の知識で十分ですよ!
単語は日本人であれば漢字から推理することもできますので、ゼロからスタートする部分が少なくなりますね。
4-2. 前置詞の使い方
中国も英語も日本語で言う「て、に、を、は」がありません。なので前置詞の使い方としては似ている部分が多いです。しかし、 英語の前置詞とすべてが一致する訳ではありません。 例えば中国語の「和」は英語の「and」にも「with」にも当てはまります。
4-3. 動詞によっては二重目的語を取れる
中国語も英語も動詞に二重目的語をとることができるものがあります。多くは(人)に(何か)を与えるという意味を持っています。
動詞+目的語1+ 目的語2 |
彼は私に参考書を1冊くれる。 Tā sòng wǒ yī běn cān kǎo shū le. 他送我一本参考书了。 ター ソン ウォ イー ベン ツァン カオ シュ ラ |
まとめ. 語順を理解して中国語の勉強を始めよう
中国語の語順についてお話し致しましたがいかがでしたでしょうか?中国語の語順はとても重要です。語順の基本だけはしっかりと覚えておきましょう。
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
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などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
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