漢字を知っている日本人にとって、中国語を習うことは比較的簡単だと言われていますが、実際にネイティブと話そうとすると、話せなかったり、聞きとれない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
この「つまづき」の原因は「中国語の発音の難しさ」にあります。中国語の読み書きができても、肝心の「話す・聞く」という部分が不十分では、現地の人とコミュニケーションしたり、実践に活かすことができません。
この記事では、日本人がつまづきやすい発音や中国語特有の発音について徹底分析しています。また、発音を克服するためのコツを伝授します。
ポイントを抑えて、音の変化(四声・声調)と発音の読み方(ピンイン)を分けて練習すると、必ず発音をマスターできます。弱点を克服するために効果的な勉強法を知って、ネイティブに通じる中国語の発音をマスターしましょう。
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目次
1. 日本人にとって中国語の発音が難しい理由
そもそもなぜ「日本人にとって中国語の発音が難しい」のでしょうか。そこには、私たちが慣れ親しんだ日本語とは全く異なる発音形式があります。順にみていきましょう。
1-1. 発音の数が多い
中国語の発音には、日本語の50音図に似た母音(あいうえお)と子音(かさたなは・・・)の関係があります。しかしその数は膨大で、下記の表のようにまず母音は36個、子音は21個あるため、単純計算でも400以上の組み合わせがあります。 例えば、b+o=bo, d+eng=deng といったものになります。この組み合わせと発音を覚えきれていないと、話が聞きとれず、発音自体も難しいものとなります。
母音 | a、o、e、er、ai、ei、ao、ou、an、en、ang、eng、ong、i、ia、ie、iao、iou(-iu)、ian、in、iang、ing、iong、u、ua、uo、uai、uei(-ui)、uan、uen(-un)、uang、ueng、ü、üe、üan、ün |
子音 | b、p、m、f、d、t、n、l、g、k、h、j、q、x、zh、ch、sh、r、z、c、s |
1-2. 日本語にはない四声の発音が難しい
日本語でも、飴(あめ)と雨(あめ)や橋(はし)と箸(はし)で音とアクセントの違いによって、意味が異なるものがありますが、中国語では四声(声調)と呼ばれる、4つの音の変化があり、声調の変化によって意味も変わってきます。 例えば「ma」という音だけでも声調が違うだけで、次のように意味が違います。 <Maの声調による意味の違い>
- 第一声「妈(お母さん)」
- 第二声「麻(アサ)」
- 第三声「马(馬)」
- 第四声「骂(罵る)」
「a」という1つの音に対して4通りの上げ下げが生まれるため、慣れないままだと聞き取りも発音も難しくなります。四声を正しく発音することは、中国語にとって必須条件で、音の上げ下げがとても重要です。
第一声 | 音の上げ下げはなく、まっすぐに、わりと高めの音を伸ばします。 |
第二声 | 短く一気に上げることがポイントです。怒って聞き返すときの「ああ!?」や驚いた時の「え?」という発音に当たります。日本人の場合は、三声と間違われることが多いので、短く一気に上げることを意識して発音しましょう。 |
第三声 | 最初から低い音で、抑えた状態から上げることなく発音します。「あーぁ」とガッカリした時の音になります。声調記号では、高いところから低いところに下がっていますが、最初から最後まで低い音で抑えるのがポイントです。 |
第四声 | きつい印象になるくらい音を最初から一気に落とすことがポイントです。カラスの鳴き声「カーッ」のイメージです。 |
日本人にとって難しいのは、特に2声と3声です。こちらの動画では、声調別の発音方法を解説しています。 発音の仕方を頭で理解しながら、実際に声に出して練習しましょう。
1-3. 日本語にはないピンインの発音が難しい
日本の発音は50音ですが中国語の発音は先述の通り約400音ありますが、さらに「四声」と言う音の上がり下がりが加わると、なんと約1300音もの発音があります。しかもそのうちローマ字読みできるものは7割ほどで、できないものが3割もあります。 たとえば「mao」は「マオ」と読み「chao」なら「チャオ」とそのまま読めます。 しかし、「yan」のように「イアン」ではなく、「イェン」と発音するものや「ci 」を「チ」ではなく、「ツ」と発音するものがあります。また、日本語であれば、「an」「ang」いずれもアンと発音しますが、中国語では音の出し方が異なります。 日本人が苦手とするピンインの発音は、次章でご紹介します。
1-3-1. 中国語の難しい発音リスト
日本人が特に苦手な中国語の発音を集めました。下記のリストにてご紹介します。 <単母音> 日本語の母音「あいうえお」にない中国語の単母音には、次の3つがあります。
e | 日本語のウ、オの中間音、エの口の形でオの音を出すイメージで発音する |
ü(yu) | アヒルのように口を少し横にすぼめて「ユ」の口で「イ」という。 |
u(wu) | 日本語の「オ」の舌の位置で「ウ」という。「ウ」より少し「オ」に近い音。 |
★単母音の発音の仕方を動画で説明しています。こちらの動画をご参照下さい。 <鼻母音> 鼻母音には16個あり、「n」でおわる鼻母音と「ng」でおわる鼻母音を区別することが重要です。下記が日本人に難しい発音の鼻母音です。
an | 舌が口内の上につき、口の形は横に広がる。「案内」のアンの音です。 |
ang | 口を上下に開けたまま発音するため、舌はどこにもつかず。「案外」のアンの音です。 |
en | エンと発音しがちですが、アンとエンの中間の音になります。「ン」と言う時に舌は上の歯の裏に当てて「ン」と発音します。 |
eng | 単母音の「e」と「ng」を組み合わせて発音しますが「エン」とは発音せずアンとオンの中間音で音を出します。鼻音を閉じた状態で発音するイメージ。「ang」と同じ要領で、舌を持ち上げて、どこにもつかず「ン」と言います。 |
★「n」と「ng」の違いを分かりやすく説明しています。こちらの動画をご参照ください。 <子音> 日本人は、ji.qi.xiとzh,ch,shの区別が難しく、いずれもジチシとローマ字のまま読みがちですが、下記の反り舌音は日本語にない難しい発音です。
r(反り舌音) | タコの口をイメージして口の形を作り、奥歯を噛み合わせたまま舌を向かって剃り上げて、隙間から息を漏らすように「リ」の音を出します。 |
zh(反り舌音) | タコの口をしながら奥歯を噛み締めて舌をそり上げて、上顎と舌の隙間から「ヂ」の音を出します。 |
ch(反り舌音) | zhの口の形と舌の位置で「チ」の音を出します。 |
sh(反り舌音) | zhの口の形と舌の位置で「シ」の音を出します。 |
★「zhi」「chi」「shi」の反り舌音の発音の仕方は、こちらの動画をご参照ください。 zci(舌歯音)は、母音iと合わさると、ジチシでなく、ズ・ツ・スと発音します。
zi(舌歯音) | 舌先を上の歯の裏当てて短く「ズ」と発音。ジではないことに注意。 |
ci(舌歯音) | 舌先を上の歯の裏に当てて、激しく息を吐きながら「ツ」と発音する感じ。 |
si(舌歯音) | 舌先を上の歯の裏に当てて、舌先と歯の隙間から空気を抜く感じで「ス」と発音する |
★「zi」「ci」「si」の発音の仕方の詳しい説明は、こちらの動画をご参照ください。
2. 中国語の発音の特徴
中国語の発音は難しいと言われていますが、学習しやすい点もあります。それは、基本的に一つの漢字につき一つの読み方しかないということです。日本語のように音読み訓読みで迷うことはありませんので、一つ一つの音をしっかりと覚えれば、単語の数はみるみるうちに増えていきます。 また、イタリア語やスペイン語「R」の発音のように巻き舌を使うことはありません。必ず、ピンインと声調を確認しながら、練習すればマスターできますので、間違った癖を作らないように注意して念入りに練習しましょう。 こちらのピンイン表は、音声を一つずつ聞きながら発音練習することができますので活用ください。
3. 発音を克服するコツとは?
では、日本人が苦手に思いがちな中国語の発音は、どのように克服するのがよいのでしょうか?克服するには、発音練習を「四声」そして「ピンイン」「シャドーイング」という順序で進めることが重要です。
3-1. 頭で理解して、体で覚える!
中国語の学習では、正確に発音できるかどうかが非常に重要です。間違って覚えこんで、癖がついてしまったら、それを正すことはとても難しいので、既に中国語を学習されていますが、発音が苦手という方も、これから学習される方も、まずは、基本の発音を重点的練習しましょう。 まず、声調であれば、下記の3ポイントをどのようにするのかを、頭で理解して、実際に声に出して練習しましょう。
- 音の高さ
- 音の長さ
- 音の強さ
そして、発音するときの舌の位置や、唇の形、音の出し方などを論理的に理解し、繰り返し練習してカラダに覚えこませていきましょう。 こちらの動画では、音の出し方や、意識すべきポイントを解説しています。発音練習にお役立て下さい。四声トレーニングの動画はコチラ。
3-2. 大きな声で発音しよう!
発音練習には、必ず大きな声を出しましょう。中国人の場合、お腹から声を出しているため、日本人と比較すると2倍近い音量です。 日本語は抑揚がないため、小さい声で抑揚なく話しても通じますが、中国語は、先述した通り、声調とピンインをしっかり発音することが大切です。 大きい声で練習すれば、自分がどこが苦手なのかもわかり、苦手ポイントを重点的に練習できます。そのためには、普段から大きな声で中国語を発音しましょう。
3-3. 声調と口の動きを強調しよう!
発音の練習には少し大げさなぐらいの声調や口の動きが不可欠です。
3-6. 動画を見てマネをする発音練習法
中国語の発音を効率的に短期間でマスターしたい方には、「見てマネ60」教材がオススメです。
この教材のポイントは、日本人でプロの中国語トレーナーが、まず日本語でわかりやすく口の開け方や発音のコツを説明していること。そのあと、中国人のネイティブトレーナーによる発音の練習が始まり、ネイティブの口の動きや音を確認できるのです。1日30分、動画を見ながらトレーニングを続けるだけで、綺麗な発音が身につき、コツコツ続ければ60日でマスターできます。
独学で中国語をマスターしている方にも大変役立つ教材。間違った発音の癖がつかないように、理論的に、発音方法を理解して、実際に声に出して発音練習しましょう。「見てマネ60」教材の特徴・開発秘話等をお話ししているこちらの動画もご覧ください。
3-4. 繰り返しのトレーニングが重要!
これらのトレーニングを効果的に行うには、次のツールを活用することをおすすめします。
- 発音に特化した「テキスト・参考書」
- 口の動きがチェックできる「手鏡」
- 「ポータブルオーディオプレイヤー」
理論を「テキスト・参考書」でチェックしつつ、発音のための口の形を「手鏡」でチェックします。そして「ポータブルオーディオプレイヤー」やスマートフォンの録音機能、またはICレコーダーを使って、自分の実際の発音を録音し、講師やCDの音と比較してみましょう。 「何か違う、ここがおかしい」と気が付いたら、その点が自分の苦手な発音と分かります。上記に挙げた訓練法を取り入れつつ、実践的な練習を繰り返し行っていきましょう。
苦手な発音は何度も練習しよう!
中国語の発音は難しいと言われていますが、ポイントを抑えて、何度も繰り返し発音して、練習を重ねることで、必ずマスターできます。一度できた発音も、しばらくすると発音の仕方を忘れてしまいますが、それは自分の勉強法が悪いのではなく、当然のこと。特に苦手な発音は、何度も何度も声に出して練習し、定着させましょう。
中国語の発音がどうしても苦手な方は、中国ゼミの動画をおすすめします。YouTubeで「中国語ゼミ」と検索すると多くの中国語学習に関する動画が出てきます。ぜひチャンネル登録して活用してください。発音の練習に動画を取り入れることによって自分の発音を聞きながら、正しい発音と比べられるだけでなく、リスニングの勉強にも役立ちます。
もし中国人の友人がいたら、苦手な発音を友人に聞いてもらうのもオススメ。中国人の方はハッキリと間違っているかあっているのか親身になって教えてくれると思います。
中国語の発音は、コツを抑えて、声調と発音を分けて繰り返し練習すれば必ずマスターできますので、諦めずに練習してしっかりと身につけましょう。
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
・旅行で使える中国語を身につけたい
などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
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・中国語は発音が重要!この記事では初心者にもわかりやすく解説しています。
・勉強のコツのヒントが得られるかもしれません。フルーエントにて中国語を学習されている受講生の声はこちら