台湾の中国語、台湾華語を楽しく学ぶ4つのポイントや注意点

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・台湾と中国大陸の中国語は違うの?
・台湾の中国語を、どう学んだらいいのか迷っている。
・台湾が好き!旅行で使える言葉をマスターしたい!
・仕事で台湾との関わりがあるので、言葉や文化を知りたい!

台湾の中国語が気になっているあなたへ。今回、中国語トレーナーS.N(広州在住3年/HSK6級)が「台湾の中国語」の特徴、学び方、そして「中国大陸で使われる中国語」との違いを解説します。

普段は中国大陸の普通話(標準語)と、広州の方言「広東語」を耳にしている私ですが、旅行で台湾を訪れた際には聞きなれない音が次々に耳に飛び込んできました。私の中の「中国語」という概念が、またいい意味で少し崩れた感覚を持ち、改めて中国語の持つスケールの大きさに驚いたのです。

そんな私が台湾に詳しいスタッフの協力を得て、「台湾の中国語」の記事をまとめました。ぜひ参考に、楽しみながら学んでみてください。

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1. 中国大陸の中国語とは違う「台湾の言葉3種」

日本からも訪れやすく、観光スポットとしても人気を誇る台湾。現地では生の中国語に触れることができますが、台湾の中国語は、発音などの点で、中国大陸で使われる中国語とは異なる部分があります。

さらに台湾では、中国語以外にも話される言語もあります。今回の記事で、そんな【台湾の中国語】の学び方のポイントや、【大陸中国語】との単語や発音の違いなどを解説します。

台湾で使われている言語は、主に中国語(台湾華語)、台湾語、客家(はっか)語の3種類。それぞれ個性があり、通じる範囲も異なります。他にも先住民族語などもあり、現地に一歩踏み込んで耳をすましてみると、多言語の世界が広がっています。それぞれの違いは日本の方言間の差とは比べ物にならないほど。ひとつひとつが独立した言語としての特徴を持っています。

また、母語の教育を推進している台湾では、子供たちは小学校から中国語(台湾華語)以外の母語も学ぶようです。台湾の人たちは、時代が変化しても独自の言語文化を大切に守っているのですね。参考:「街ぶら台湾華語」(樂大維 著)

「母語教育が進んでいる台湾では、台湾語や客家語、先住民族語などのうち1言語の授業を小学校から履修することになっています。多言語化社会を目指す台湾は、母語の尊重と同時に、母語を保持することによってアイデンティティを確立していこうと考えているのです。」

1-1. 中国語(普通話)=台湾華語

台湾で使われている中国語(普通話)は、「台湾華語 (taí wān huá yǔ タイワンファーユー)」または「國語 (guó yǔ グォユー)」。台湾の人は、基本的に國語 (guó yǔ グォユー)と呼ぶそうです。

文法などは大陸で使われる中国語と同様です。ほとんどの内容は通じるので、旅行で訪れたり、大きな街でビジネス会話をするなら、大陸中国語を使えれば、まず困ることはないでしょう。

とはいえ、台湾華語は、大陸の中国語と部分的に違う単語がいくつか存在し、クセもあります。その違いは、例えるならイギリス英語とアメリカ英語のようなもの。大陸と台湾の生活スタイルや、環境、文化の違いが生み出した違いなので、この部分を知ることは台湾を理解することにもつながります。

このような違いがある理由として、中国が共産国家となった際の出来事が関係します。中国大陸内では、それまでの文化や習慣を次々と変革していく政策がとられたため、昔のような言葉を使う必要がなくなってゆきました。しかし、台湾や香港はその影響を受けなかったため、伝統的な中国語の言葉がそのまま残っています。

また日本の統治下だったこともあり、日本由来の外来語が多く存在します。たとえば大陸中国語では弁当のことを盒饭(héfàn フェ゛ァファン)と言いますが、台湾では便當(当)(biàndāng ビィェンダン)と言うのです。

このような歴史的、生活習慣、文化が反映された台湾華語。「方言」とはまた違う、独自の言語として存在感を放っています。

1-2. 台湾語

かつて、大陸の福建省から台湾の南部地域へと、多くの人が海を渡ってやってきて、そこを生活拠点としながら台湾の人と交流を重ね、文化を作りあげていました。

日本でいうと、江戸時代頃の話です。台湾語は、当時福建省南部で話されている閩南(ビンナン)語から派生し、独自の言葉として発展してきた言語とされています。

それもあってか、台湾語は台北付近の北部地域よりも、南部で今も多く話されており、南部に暮らす人は大陸中国語と台湾語両方を話すことができます。反対に北部では、若い世代を中心に台湾語を話せない人も多いそう。方言のような違いではなく、日本語と韓国語並みの差や発音の違いがあるため、個別に学ぶ必要があるからかもしれません。

公用語ではありませんが、広く親しまれている言語として覚えておくといいかもしれませんね。

1-3. 客家語

客家(はっか)民族の伝統的な言語である客家語。台湾では、台湾華語と台湾語の次に使われている第3の言語です。中国大陸でも広東省、福建省、江西省、広西省、湖南省、四川省などで使われており、客家民族が暮らしてきたところでは今も色濃く残っています。

ちなみに台湾に渡った客家民族は、出身地によって「四、海、大、平、安」の5つのグループに分けられています。それぞれが使う言葉は、発音や語彙などが大陸中国語、台湾華語、台湾語とも異なるとか。時には、客家語を話す人同士でも意思疎通が難しいほど違うと言われています。

「中国語」について詳しく知りたい方はこちら
中国語のすべて~四声・ピンインとは?方言は?学習法は?~

2. 中国大陸で使う中国語とは使用する文字が違う

中国と台湾では、使用される文字に少し違いがあります。中国は「簡体字」、台湾は「繁体字」を使っています。

【中国語の漢字とは?】
詳しい情報をこちらの記事でお伝えしています。
中国語の文字は2種類│簡体字と繁体字を知ると中国語が楽しくなる!

2-1. 簡体字と繁体字

「簡体字(简体字)」は中国大陸で1950年代に作られた漢字で、簡略化して使いやすくした文字です。

一方台湾の漢字は「繁体字(繁體字)」または「正体字(正體字)」と言われる、本来の中国語の漢字が使われています。日本人が使う漢字のルーツになった文字でもあるので、繁体字の方が読みやすいと感じる日本人も多いようです。

「漢字簡略化法案」の政策が及ばなかった台湾や香港では、今も繁体字が使われています。そのため中国大陸内での漢字表記に慣れていると、台湾での読み書きに戸惑うケースもあるようです。

【繁体字と簡体字の違いは?】
学ぶ前にこちらの記事をチェック!
中国語の繁体字と簡体字の違いは?学ぶべきはどっち?

3. 台湾華語の4つの注意点

それではここで、台湾華語を使う際の注意点を4つ紹介します。大陸中国語や台湾語にはない、台湾華語だけが持つ特徴もあります。しっかりと理解して使いこなせるようにしましょう。

3-1. 台湾華語特有の発音の特徴がある

発音する際の舌の位置や形を表す「捲舌(けんぜつ)」、抑揚を表す「声調」において、台湾華語と中国大陸の中国語では大きな違いがあります。

「捲舌音」とは、いわゆる「そり舌音」と呼ばれるもの。大陸の中国語では、「そり舌音」に属する音を発音するときには、舌に力を入れ、上あごに向けてそり上げます。ところが台湾の中国語では、あまり舌をそりません。

そのため、大陸中国語のそり舌音、「チー (chi)」といった発音が含まれる言葉は、台湾華語では少し違う音に聞こえます。試しに舌の力を抜き、「チー」と言うと「ツー」と言っているように聞こえます。

台湾華語の方が大陸中国語よりも柔らかく聞こえる、とも言われます。その理由は、抑揚をあまりつけないため。平坦な口調にも聞こえるのですが、反対にはっきりとした語調ではないため、どことなく柔らかさを感じるのでしょう。

3-2. ピンインの代わりに「ボポモフォ」を使用

大陸中国語の発音を学ぶとき、漢字の読み方を示すものとしてアルファベット・ローマ字を用います。これが「ピンイン」と呼ばれるものです。

台湾では、ピンインではなく「注音符号」という発音を表す表が使われ、これは学校教育はもちろん、スマートフォンの入力方法としても取り入れられています。

「注音符号」は先頭の四文字「ㄅ(b音)」「ㄆ(p音)」「ㄇ(m音)」「ㄈ(f音)」から、「ボポモフォ」とも呼ばれています。母音・子音に当たる文字が合わせて37文字、それに5種類の声調符号を組み合わせて表記します。

組み合わせ方は以下の4通りです。

  • 子音+母音(母音が複数になる場合もある)
  • 子音1字のみ(zh、ch、sh、rなど)
  • 母音1字のみ
  • 母音+母音

まず、子音から見ていきましょう。

注音符号
     
         
           
ピンイン b p m f d t n l
  g k h j q x    
  zh ch sh r        
  z(i) c(i) s(i)          

次に母音です。母音は一文字からなる単母音と、二重母音、三重母音を作るものがあります。

以下は基本となるボポモフォです。

注音符号
ピンイン i u ü a o e ê

こちらは二重母音、三重母音を作るためのものです。

注音符号
   
ピンイン ai ei ao ou an
  en ang eng er  

以下のサイトでは1文字ずつの発音が分かるので、参考にしてみてください。
【参照リンクhttp://www.mdnkids.com/BoPoMo/

3-3. 台湾華語と台湾語でも発音が違う

文法こそ共通点はありますが、台湾語の声調は8種類。かなり発音が異なります。

有名なものでは、「はい」など了承の意味をあらわす「好 (hǎo ハオ)」は、台湾語になると「ホー(ho)」と発音します。

3-4. 簡体字と繁体字で同じ文字でも意味が異なるケース

たとえば、日本語の「卓球」を繫体字で書くと「桌球」。同じく卓球の意味で通じます。

しかし簡体字を使う場所で「桌球」の漢字を書いても、日本語の卓球の意味は伝わりません。簡体字で「桌球」は「ビリヤード」を表すので、全く違う意味になってしまいます。

このような文字はいくつかあり、単純に漢字を変換するだけでは対応できません。辞書アプリなどを活用して、その違いを知っておくと便利です。

繁体字と簡体字についてもっと詳しく知りたい方はこちら
【中国語の繁体字とは?】知っておきたい簡体字との違い

4. 覚えておくと便利な台湾の中国語(台湾華語)の挨拶

4章では、覚えておくととても便利な台湾華語の挨拶をいくつか紹介していきます。使用頻度が高く、簡単な挨拶表現をぜひ活用できるようにしましょう。

4-1. はじめまして

Nǐ hǎo
你好
ニー ハゥ

一般的には「こんにちは」として使われる挨拶表現ですが、カジュアルな場面であれば「はじめまして」として使用できます。あくまでも友人などとの間で使えるもの。ビジネスの場や目上の人には使わないようにしましょう。

4-2. こんにちは

Hāluó
哈啰
ハァールゥオ

もちろん「你好」を使うこともできますが、友達同士などの間で最もよく使うのは「哈啰」。発音はほとんど英語のハローと同じです。

4-3. こんばんは

Wǎnshàng hǎo
晚上好
ウァン シァン ハァォ

実際には、会話上であればこれも「你好」で済ませてしまうこともありますが、メールや電話の場合では「晚上好」を使うことが多いです。

4-4. ごめんなさい

Duìbùqǐ
對不起
ドゥ(ェ)イ プゥー チィー

丁寧に謝りたいときに使う「對不起」。人にぶつかったときなど、とっさに「すみません」と使用する場合は「不好意思」を使用することが多く、「對不起」の方は何か自分が良くないことをしてしまったことを相手に丁寧に謝罪したいときに使用します。

4-5. ありがとう

Duōxiè
多謝
ドゥオ シィエ

中国では「ありがとう」と言えば「謝謝」を使うのが一般的ですが、台湾では「多謝」を使うことのほうが多いです。ぜひ覚えておきましょう。

4-6. どういたしまして

Bú huì
不會
ブゥ ホェイ

「どういたしまして」もいくつか言い方があり、中国では「不用謝」などのほうが多く使われていますが、台湾では圧倒的にこの「不會」が使われています。

5. 台湾華語の学び方

ここでは、台湾華語の学び方のポイントをお伝えします。大陸中国語との発音などの違いも抑えて学ぶ場合、効果的な方法は3つあります。

5-1. 中国語教室、台湾華語コースで学習する

日本国内には、台湾華語を専門に教えてくれる中国語教室もあります。中にはSkypeなどオンラインで学べる教室もあるので、興味がある方はインターネットで検索してみてください。教室のメリットは、直接先生から正しい発音の方法を学べること。自分の発音の癖を知って、現地で通じやすい発音に直すことができます。

中国語教室は、自分1人だけで勉強するのが心細い人におすすめです。

5-2. 教材で学習する

日本では、まだまだ台湾華語の教材が少ないのが現状。もし教材を活用して独学で勉強するのであれば、台湾で中国語を学ぶ留学生が使っている教材をおすすめします。

視聽華語

台湾への留学経験者によると、文法を学びたい人にはこの「視聽華語」がおすすめ、とのことです。例文内で使われる単語が「フロッピーディスク」や「ウォークマン」など少し古いですが、長年使われている教材のため、文法がしっかり学べます。

ただし日本語での解説等がありません。ゼロから一人、教材のみで勉強を始める人には少しハードルが高いかもしれません。

日本語の解説が必要な人には「漢語大師」(Chinese Master・全5冊)というテキストがおすすめ。(2020年2月現在、amazonでは販売されていません)比較的新しいテキストで、台湾らしいナチュラルな生活用語が記載されています。初心者も安心して学べそうですが、文法解説は上記の「視聽華語」には劣ります。しっかり学びたい方は併用して学習するといいかもしれません。

台湾華語&繁体字練習帳』(樂大維 著)
「樂大維 著 台湾華語&繁体字練習帳」は書き込み式の教材。基本の繁体字、約100字を書きながら練習し、楽しく台湾華語を学ぶことができる一冊。よく使われる単語、日常会話を書きながら、台湾に触れることができます。

5-3. 台湾旅行で使える会話を学ぶ

街ぶら 台湾華語』(樂大維 著)
台湾旅行で使える単語、会話の例文が満載!まるで旅行ガイドのような楽しいエッセイ、可愛らしいイラストとともに、台湾の文化や習慣に触れられる1冊。台湾華語の基礎知識もしっかり紹介されているので、これを読めば台湾通になれそう?! 音声(MP3)をダウンロードして発音練習もできます。

5-4. アプリで学習する

 

ダウンロード:Android / iOS (無料)

アプリ「5000フレーズ – 繁体字語を無料で学習 – 会話表現集から」
アプリ学習でのオススメはこちら!5000フレーズ収録と充実した内容に加えて、ネイティブによる発音も収録されており、繰り返し聞いてリスニングの練習をしたり、発音練習もできます。トピックごとに分かれてフレーズを学ぶことができるので、自分の学びたいところから効率よく進められます。

6. 台湾華語を学ぶなら注意したい2つのこと

台湾華語を学ぶときに注意していただきたいことが2つあります。失敗を防ぎ、効率よく習得するために、あらかじめ知っておくと良い点をチェックしてみてください。

6-1. 台湾のドラマを活用する学習は要注意!

台湾で放送されているドラマを活用すれば、集中して台湾華語を聞くことができます。メリットは、実際のシーンに触れながら楽しく勉強できること。しかし、ドラマの中でも、台湾華語を使っている場面と台湾語を使っている場面の2つが出てくるケースがあります。混乱しやすいので、ドラマ学習には注意が必要です。

6-2. 留学のために中国語を学ぶ時の注意点

留学前となると、事前に中国語を覚えようと思い、独学で勉強を重ねている人も多いかもしれません。

台湾華語と日本で一般的に販売されている中国語のテキストでは、違いがいくつもあります。3章で紹介した通り、発音にも多くの差がありますね。そのため、せっかく国内で大陸中国語を学んだとしても、台湾に留学して台湾華語を学ぼうとすると、ゼロから勉強をやり直すような羽目になりがちです。

中国語は発音が肝となる言葉。学習をスタートする際、留学するならどの地域へ行くのか、どの言葉を学びたいのか。まず、その部分を明確にすることが大切です。

中国語と台湾の言葉の違いを知ってもっと理解を深めよう

大陸と、台湾で使われている中国語の違いを理解することは、台湾の言葉を習得するうえで役立つだけでなく、台湾の文化や歴史を理解することにもつながります。
短期間で習得しよう、と考えている人でも、こうした文化的な面にも目を向けることで、濃い勉強をすることにつながります。自分が学びたい分野、訪れたい場所、活躍したい土地などを思い浮かべながら、勉強してみましょう。

なお、中国ゼミでは、中国語を最短でマスターする動画を、期間・人数限定でプレゼントしています。 いますぐこちら【無料中国語レクチャー】をぜひ体験してください。

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