中国への出張が決まったら、何を準備すべきでしょうか。こちらの記事では、出張で初めて中国へ行く方に向け、あると便利なもの、滞在時の注意点をまとめました。
「あれがない!」「これがない!」はたまた「こんなときはどうすれば…?」と、いざ現地で焦ることのないようしっかりと用意をし、ビジネスを充実したものにしましょう!
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目次
1. 出張者も就労ビザが必要
個人でビザの手配をしなければならない方向けに、ビザの種類や申請時の注意点をまとめました。
過去には14日以内の滞在であれば、観光・商用に関わらずノービザで入国できた時期がありました。しかし2015年1月に中国就労ビザに関する規定が変更され、商用で中国を訪れる場合は14日以内の滞在でもビザが必要となりました。
そのほか、2022年7月1日からは商業貿易活動のMビザと、交流・訪問・視察などのFビザについて、中国政府が発給する招聘状(PU)の提出が不要となるなど、ビザ申請状況は随時変化しています。最新情報は、在中国日本国大使館や外務省ホームページなどでご確認ください。
■在中国日本国大使館
https://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm
■中華人民共和国人力資源和社会保障部(中国語)
https://www.mohrss.gov.cn/
■中華人民共和国駐日本国大使館ホームページ
http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/
1-1. ビザを申請するには
申請は必要書類を用意し、日本国内の各ビザセンター、もしくは総領事館に出向いて行います。なお、申請先は居住エリアごとで決まっています。ご自身の居住エリアがどの申請先に該当するか、調べる際は以下のサイトを参考にしてください。
領事部総合案内_中華人民共和国駐日本国大使館 (china-embassy.gov.cn)
《申請の流れ》
1.オンライン上で申請書を作成し、印刷します。申請先によって、申請書を作成するWebサイトも異なるので注意が必要です。
◆中国ビザセンター
Chinese Visa Application Service Center (visaforchina.cn)
※中国駐日本大使館、中国駐大阪総領事館、中国駐名古屋総領事館が管轄するエリアにお住まいの方
◆中国オンラインビザ申請(COVA)
中国ビザ申請オンラインフォーム – ホーム (mfa.gov.cn)
※上記の管轄エリア外にお住まいの方
それぞれのサイトより申請ページに入り、申請書に必要事項を入力。完成後、申請書のすべてのページをダウンロードし印刷して署名します。
2.一般旅券がある場合、申請書と必要書類を各申請先に提出します。
◆東京中国ビザ申請センター
https://bio.visaforchina.cn/TYO3_JP/guanyuwomen/bangongshijianjidizhi
※中国駐日本大使館が管轄するエリアにお住まいの方
◆大阪ビザセンター
お問い合わせ-Chinese Visa Application Service Center (visaforchina.cn)
※中国駐大阪総領事館が管轄するエリアにお住まいの方
◆名古屋中国ビザ申請センター
https://bio.visaforchina.cn/NGO3_JP/guanyuwomen/bangongshijianjidizhi
※中国駐名古屋総領事館が管轄するエリアにお住まいの方
上記以外にお住まいの方は、それぞれの地域を管轄する総領事館へ申請します。
《注意》ビザ申請の事前予約制廃止に伴い、各申請先内の混雑が予想されます。
1-2. 就労ビザの種類
入国の目的によって、ビザはたくさんの種類に分かれていますが、一般的な出張者にあてはまるビザは大きく分けて3種類あります。
- Z(就労)ビザ=中国に住み、就労するために必要なビザ
- M(貿易)ビザ=商業、貿易活動に必要なビザ
- F(訪問)ビザ=技術開発提携、訪問・交流等の非営利活動に必要なビザ
ビザの種類についてはこちらも参考にしてください。
1-3. 自分に必要なビザを知ろう
「Zビザ」「Mビザ」「Fビザ」について詳しくみていきましょう。
1-3-1. 滞在日数が90日を超えるかがひとつの目安
長期出張などで90日を超えて滞在する予定であれば、必ず「長期Zビザ」を取得しなければなりません。一方、90日を超えない場合は、2015年に新しく規定されたビザ「短期Zビザ」あるいは「Mビザ」「Fビザ」を取得する必要があり、次のように規定されています。
1-3-2. 「短期Zビザ」「Mビザ」「Fビザ」にあてはまる就労とは
◆「短期Zビザ」は…
- 中国国内の提携先における技術、科学技術、管理、指導などの業務
- 中国国内のスポーツ機関での訓練(スポーツ選手、指導員を含む)
- 映画撮影(コマーシャル、記録映画を含む)
- ファッションショー(モーターショーのコンパニオン、広告撮影を含む)
- 海外での営利的公演への従事
◆「Mビザ」は…
- 購入した機械設備の設置、補修、調整、解体、指導、トレーニング
- 中国国内で落札されたプロジェクトの指導、監督、検査
- 中国国内の支社、子会社、駐在員事務所で行う短期完了業務
- スポーツ大会への参加(スポーツ選手、指導員、医療チーム、アシスタントなど関係者を含む)
◆「Fビザ」は…
- 無報酬の業務、または海外機関から報酬を受ける有償または無償ボランティアなど
- 文化主管部門が認める非営利目的の公演
以前は、商業目的の訪問も「Fビザ」でカバーされていた時期もありましたが、現在は非商業目的の訪問に限られています。
1-4. ビザを取得するときの注意点
取得したいビザによって、必要な書類が異なります。また特に審査基準が厳しいビザもあり、事前に慎重な準備が必要です。
必要書類や詳しい申請方法は、「中国签证申请服务中心」を参照ください
https://www.china-embassy.or.jp/chn/lsfws/lsb/qz/t1071219.htm
1-5. ビザを取得していなかった場合の罰則
就労の許可なく中国内で就労した場合には不法就労となり、5000元(約107,000円 ※1元=21.5円換算)以上2万元(約43万円)以下の罰金、事案が重大である時は、5日以上15日以下の拘留の対象となります。
また違法行為(出境入境管理法違反)は、国外退去になることがあり、その場合には上限10年間、中国再入国を禁止されることもあるようです。
(参考:在中国日本国大使館ホームページ)
https://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho130903_j.htm
2. 中国出張時の持ち物リスト
中国は都市によって環境がかなり違います。北京、上海、広州などの大都市中心部であれば日本と同じようなコンビニやデパート、電化製品店などがありますので、現地で調達することも可能です。
しかし、一歩中心部を外れると全く何にもないということもよくあります。あわてて現地で調達する事態にならないように、持ち物の準備は万全に!
2-1. 必需品
パスポート |
これが無いと、出国すらできません。
航空券 |
eチケットの控えなど。
現金 |
クレジットカードが使えないところもあります。日本円から人民元への両替は、空港かホテルで可能です。なお、クレジットカードが使えなくても、電子マネーを使えるお店は多いです。「WeChat」や「Alipay」をぜひご自身のクレジットカードと紐づけておきましょう。
「WeChat Pay」や「Alipay」へのクレジットカードに関しては、こちらの記事をご参照ください。https://cn-seminar.com/research-shanghai-48926
クレジットカード |
中国のホテルでは一般的にチェックイン時、デポジット(保証金)を請求されます。宿泊代金相当かそれ以上と、高額です。もちろん現金でも支払い可能ですが、人民元を持ち合わせていない場合、クレジットカードで対応できる場合があります。
2-2. デジタル機器
日本と中国では、電圧は異なりますが、コンセントの形は同じです。スマホやノートパソコン、デジカメなどの電子機器の充電器やアダプターは、幅広い電圧に対応しているものがほとんどなので、中国でコンセントにプラグを挿せばそのまま使えます。
一度アダプターの表示を確認してみてください。日本の電圧にのみ対応している電気製品は、変圧器を通して使用する必要があります。
スマホ |
国際ローミングが利用可能です。ただし海外で日本国内のように4G、5Gにつないだままでローミングしていると、ばく大な通信費がかかるのでご注意を!
ノートパソコン/電源アダプター/マウス |
ノートパソコンを持参される方は、電源アダプターやマウスもお忘れなく。
VPN |
日本にいるうちに事前に契約をしておきましょう。中国に入国してからでは、そもそもVPNのサービスプロバイダーのサイトにアクセスできません。なお、海外WiFiのレンタルでは、VPN付きモバイルWiFiを提供しているところもあるようです。
変圧器 |
日本の電圧にのみ対応している電気製品は、変圧器を通さないと使えません。まちがってそのままコンセントに入れると電化製品が壊れます。発火することもあるので気をつけましょう。
2-3. 日用品
着替え |
日数分を用意。また、中国は広い国なので、南北・内陸・海沿いなどの地域によって気候がかなり違います。沿岸部では暑くとも、内陸部にいくと気温が下がることがあるので注意しましょう。
パジャマ |
用意されていないホテルも多いです。
ハンドタオル・ハンカチ |
取引先でシワシワのハンカチや汗を拭いた後のハンドタオルを出していては、ビジネスマンとして恥ずかしいですね。余裕を持った枚数を持参しましょう。
洗面セット(歯ブラシ・ひげそり) |
ホテルによってはない施設もあります。
ポケットティッシュ・ウェットティッシュ |
トイレットペーパーが備え付けられていない(切れてしまっている)トイレは多いです。また、おしぼりが出てこないレストランもあります。
折りたたみ傘 |
中国ではコンビニより大手のドラッグストアで購入できます。
常備薬 |
中国の衛生環境に耐性のない日本人は、どうしてもお腹を壊しやすいようです。
2-4. あると便利かも
モバイルバッテリー |
スマホの充電をし忘れた!というときに焦らずにすみます。ただし、日本で購入したモバイルバッテリーを中国で使用するとすぐに使えなくなってしまうため、中国で使用するモバイルバッテリーは中国に着いてから購入しましょう。
海外用モバイルWiFi |
日本の空港などでレンタルできます。しかし、中国は大都市なら街中のファーストフード店、ショッピングモール、ホテルなどで無料のWiFiが利用可能です。
無線LANルーター |
ホテルに有線LANしかない場合もあります。ルーターをホテルの有線LANにつなぐと、簡単に無線LAN接続できる便利なグッズです。
ビニール袋/輪ゴム |
ビニール袋は汚れものを入れたり、ゴミ袋にもなります。輪ゴムはもらった名刺をまとめたり、食べかけのお菓子の封を閉じたりと何かと便利。
マスク/バンドエイド |
外出時の感染予防対策、咳エチケットに。
インスタントコーヒーやフリーズドライ食品 |
インスタントコーヒー、インスタント味噌汁、カップラーメンなど、現地の食事に飽きたときに役立ちます。
小さなハサミ(眉毛切り・鼻毛切り) |
ハサミとして、意外と使えます。
2-5. もしものために
海外旅行保険の証券 |
短期で海外へ出張・旅行に行く際、海外旅行保険に入らない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、保険料は意外に安く、例えば3日間中国出張の場合、1,000円代から入れるものもあるようです。
現地でのケガや病気の保障だけでなく、航空機遅延費用を負担してくれるものや、携行品損害保障(持って来た物の盗難や偶然の事故による破損を保障)するものもあり、万が一の事故・被害にあったときの保険だと思えば、そう高いものでもないでしょう。
海外旅行保険の比較サイトなどで比較、検討してみてください。
(参考:大手旅行代理店H.I.S.の海外旅行保険比較サイト : https://www.his-j.com/hoken/)
また、お手持ちのクレジットカードに海外旅行保険が付帯している場合もあります。万が一の場合、すぐに保険会社に連絡できるように、保険証券あるいは連絡先の控えをお忘れなく。
クレジットカードの番号と緊急連絡先の控え |
クレジットカードの盗難にあった場合、すぐにクレジットカード会社に連絡できるように準備しましょう。
2-6. 女性向け必須アイテム
シャンプーやコンディショナー |
備え付けのものは香りがきついと感じる人もいます。硬水の地域では、洗髪すると髪がぱさぱさになることも。お気に入りのシャンプーセットで、髪をいたわりたいですね。トラベルキットサイズのものか、小さな容器に普段使っているものを入れ替えて持参しましょう。
保湿コスメ |
普段とは違う環境で、乾燥がいつも以上に気になる…なんてことも。化粧水やリップクリーム、ボディクリームなど保湿コスメを持っていると安心です。フェイスマスクも、かさばらないのでオススメです。
生理用品 |
現地でもナプキンは買えますが、使ったことがないタイプのもので肌かぶれしないか、気になりますよね。万が一に備え、常用しているものを持っておきましょう。
3. 現地生活を快適にする、便利なアプリのご案内
現地で滞在中、あるととても便利なアプリをご紹介します。
Wechat/Alipay |
今やライフラインアプリとも呼べるほど、人々の生活に根差した便利なアプリです。中国では近年、急激にキャッシュレス決済が普及。現金を使用する機会が減り、現金支払いに対応していない店舗も増えました。
支払い方法が現金かクレジットカードに限定される出張者にとっては不便なシーンが多々ありましたが、23年夏、WeChat、Alipayともに海外のクレジットカードと連携できるようアップデートされ、出張者でもショッピングや飲食、交通、旅行など、中国滞在中の多くの場面でキャッシュレス決済が利用可能になりました。
百度地图 |
多機能地図アプリ。出発地から目的地までの経路(公共交通機関・徒歩・タクシー)検索や、現在地近くの銀行やコンビニの検索など、さまざまな機能があります。工事中の道や渋滞しやすい道など、頻繁に情報は更新されていますが、実際の状況は異なる場合があるので注意が必要です。
大众点评 |
レストランやホテル、ショップ情報が多数掲載されています。お店の住所や電話番号などの基本情報はもちろん、ユーザーからの評価、コメント、利用金額などが閲覧可能。さらにお店によっては予約機能や割引クーポンがあることも。中国でレストランを探すなら最強のアプリです。ただ、まれに間違った情報もあり。実際に利用する際には少々注意が必要です。
滴滴出行(DiDi) |
タクシー手配に便利な、中国版Uberとも呼べるアプリです。アプリを起動し、地図上で目的地を入力すれば、近くを走っていたタクシーが自分が現在いるところまで迎えに来てくれます。
事前に料金が表示されるのも嬉しいポイント。支払いもアプリ上で完結するため、乗車から降車まで、ドライバーとひとことも交わさないなんてことも…。
美团/饿了吗 |
現在地から注文ができる飲食店を検索し、注文までできるデリバリーアプリ。飲食店で使えるお得なクーポン購入や、タクシーの手配、ホテル予約なども可能です。
携程旅行(Ctrip) |
中国国内外の旅行、出張で必要なアプリ。ホテル・飛行機・列車汽車・ツアー・ガイドなどの手配が可能です。個人旅行から団体旅行まで、国内外旅行に関するすべてといえる幅広いサービスを提供しています。ユーザーからの口コミも豊富で、旅行先を決めるときの参考としても使えます。
铁路12306 |
中国で高鉄や長距離列車のキップをスマホで購入できるアプリ。外国人でもパスポートを使って実名認証のうえチケットの購入が可能。中国語が不得手な方も、窓口で中国語を話す必要がないので安心です。表示言語を英語に切り替えることも。
有道翻译官(Dear Translate) |
107言語対応の翻訳アプリ。魅力はなんといっても翻訳精度の高さです。訳文の読み上げ性能も向上し、プロが話しているかのよう。
インターネット規制のある中国ではGoogle翻訳など使えないアプリもあるため、事前にこちらのアプリをダウンロードしておくと便利です。ただし、表示言語が中国語簡体字のみのため、中国語簡体字の読み方や意味を知らなければ使いづらいのが難点。
4. 中国出張の注意点をおさえ、心の準備を
感染症についてなどの現地最新情報は在中国日本国大使館ホームページで随時、発表されています。メールマガジンやSNSでの発信もありますので、チェックしてみてください。
https://www.cn.emb-japan.go.jp/index_j.htm
4-1. 日本のクレジットカードが使えない場合も
大都市であっても、中国以外の国で発行されたクレジットカードは使えないお店がたくさんあります。VISAやMASTERカードも使えない場合があり、ある程度の現金(2,500元=5万円くらい)は用意しておくほうがよいでしょう。
4-2. 英語が通じないケースもある
大都市であれば多くのレストラン、お店で英語は通じます。一方、都市部を離れたり、ご高齢の方とやりとりする際は注意!英語がまったく通じないことも少なくありません。
出張者として現地でビジネスをする際、ほとんどの場合は通訳が同行してくれますが、簡単な挨拶ややりとりは自分ひとりでも言えるようにしておくと、なお安心でしょう。
現地の人との心の距離は近くなりますし、何より、自分自身が中国をより楽しめるのではないでしょうか。
4-3. トイレでの「困った!」
日本と異なり、中国の公共施設のトイレでは、トイレットペーパーがないこともよくあります。代用としてポケットティッシュは必携です。
ただ、トイレが詰まってしまうことも多々…。そのため、使用済みの紙は流さず、トイレ付属のごみ箱に捨てる場所も多いです。
4-4. ぼったくりに注意!
大きなショッピングモールなどでは見かけませんが、小さな個人商店やタクシーなどでは残念ながら、通常の金額よりも高い金額を要求されることがあります。
筆者も以前、子連れでタクシーを利用した際、たかだか数百メートルの距離であったにも関わらず数千円の金額を求められたことがありました。
人民元の感覚にも慣れていない頃だったので支払ってしまいましたが、あとあと考えると明らかに法外な金額設定…。しかしそのような場合は、あまり争わず払った方がいい、とアドバイスをくれた人もいました。
思わぬトラブルを避けるためにも、特にタクシーについては身元のはっきりとした会社を利用するなど、あらかじめ想定することが大事です。
4-5. 大気汚染対策
灰色にくすみ何も見えなくなった空の下、厳重なマスクで顔を装備し、街を歩く人の様子を「中国そのもの」とイメージする人が多いかもしれません。中国の大気汚染の主な原因は排気ガスや石炭燃焼、黄砂など。しかし10年前に比べ、政府による環境対策も影響し、空気の状況は大きく改善しています。
とはいえ、地域や季節によってはAQI(大気質指標)が悪化する日もあるので、訪中前には現地の天気予報をこまめにチェックすることが大切です。
健康管理に重要かつ、個人で手軽にできる対策はやはり「マスク着用」。特にPM2.5に対応したN95マスクであれば呼吸器保護にも有効です。
いつも以上に体調管理に注意することも大切。慣れない環境で、ただでさえ緊張が続く海外出張中は、なるべく栄養バランスの取れた食事、十分な休息を心がけて免疫力を保ちましょう。
4-6. 撮影禁止・立ち入り禁止の看板に注意
軍の施設や、一部の公共施設、「请勿(禁止)拍照」などと示された場所での写真撮影はぜったいに避けましょう。明確な禁止看板がなくても、路上での写真撮影を注意されることもあるため、注意が必要です。
万が一違反した場合、スパイ活動を疑われてしまい、拘束されたうえで尋問を受けるなんてことも…。
中国は日本では考えられないほど個人が監視された社会。どこでも何でも、気軽にカメラを向ける意識は改めた方が無難です。
4-7. 臨時宿泊登記は忘れずに
外国人が中国に入国し、ホテル以外の宿泊施設に滞在する場合は、宿泊者本人か、宿泊させる人が到着後24時間以内に、所轄の公安機関・派出所で「臨時宿泊登記」をする必要があります。
怠った場合、2000元以下の罰金を支払わなければならない可能性があるのでご注意ください。
4-8. 中国からアクセス不可の主な海外サイト
SNSや動画サイト、ブログなど一部のWebページは中国当局からのインターネット規制により、閲覧できません。
4-8-1. 中国で閲覧できないサイト
規制されている代表的なwebサービスは
- X
- LINE
- Youtube
- ニコニコ動画
- Google(検索機能を含むgoogle関連のサービスは全て閲覧不可)
- Gmail
- Yahoo検索
- Dropbox
- Instagramなど
上記以外にも閲覧できない中国国外のサイトは山ほど。今後、規制が解除されるものもあるかもしれませんし、新しく追加されるサイトもあるでしょう。
GmailやLINEなどを日頃から仕事で利用している方は注意が必要です。
5. いざ!現地で使える中国語フレーズを準備する
外国の方に日本語で「コンニチハ」と挨拶されると嬉しい気持ちになりますよね。「ニーハオ」と挨拶すれば、中国の方も嬉しいもの。中国語のフレーズを1つでも2つでも覚えておけば、中国出張がよりスムーズになることでしょう。
なお、中国語に敬語はありません。どのフレーズも、目上の人にも同僚にも友達にも使えます。
【現地で使える中国語フレーズ】こちらも参考に!
・中国語の挨拶表現は『中国語の挨拶73種と仕草やマナー|発音付』
・自己紹介や挨拶のシーンなどで使える日常会話例文は『発音付│中国語・日常会話│今すぐ使えるシーン別339フレーズ』
5-1. 仕事で使える中国語単語
日本の地名は、中国では中国語読みします。例えば「東京(东京)」は、「トーキョー」と読まずに「ドンジン」という具合です。本社のある場所、自分の出身地の中国語の読み方は覚えておいて損はありません。
土地の名前
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|---|
東京 | 东京 | dōng jīng | ドン ジン |
大阪 | 大阪 | dà bǎn | ダー バン |
名古屋 | 名古屋 | míng gǔ wū | ミン グー ウー |
福岡 | 福冈 | fú gāng | フー ガン |
北海道 | 北海道 | běi hǎi dào | ベイ ハイ ダオ |
沖縄 | 冲绳 | chōng shéng | チョン シォン |
場所の名前
部署名
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|---|
営業部 | 销售部 | xiāoshòu bù | シァォショウ ブー |
生産部 | 生产部 | shēngchǎn bù | シォンチャン ブー |
技術部 | 技术部 | jìshù bù | ジーシュ ブー |
設備部 | 设备部 | shèbèi bù | シェ゛ァベイ ブー |
製造部 | 制造部 | zhìzào bù | ヂーザオ ブー |
検査部 | 检查部 | jiǎnchá bù | ジィェンチャ ブー |
役職など
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|---|
社長 | 社长 | shèzhǎng | シェ゛ァチャン |
上司(リーダー) | 领导 | lǐngdǎo | リンダオ |
部下 | 手下 | shǒuxià | ショウシァ |
同僚 | 同事 | tóngshì | トンシー |
友達 | 朋友 | péngyǒu | ポンヨウ |
会議 | 会议 | huìyì | フゥイイー |
日程
日本語 | 中国語 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|---|
昨日 | 昨天 | zuótiān | ズゥォティェン |
今日 | 今天 | jīntiān | ジンティェン |
明日 | 明天 | míngtiān | ミンティェン |
明後日 | 后天 | hòutiān | ホウティェン |
毎日 | 每天 | měitiān | メイティェン |
一週間 | 一个星期 | yí ge xīngqī | イーガシンチー |
一か月 | 一个月 | yí ge yuè | イーガユェ |
5-2. 取引先との挨拶で使える簡単なフレーズ
「せっかく現地にまで行くのだから、最初の挨拶くらいは中国で交わしてみたい!」そんな方は、ぜひ以下のフレーズを覚えて、使ってみてください。
【仕事で使えそうな中国語】こちらも参考に!
・中国語での自己紹介については、『すぐ使える!中国語での自己紹介とコミュニケーション』
・自己紹介や挨拶のシーンなどで使える日常会話例文は『発音付│中国語・日常会話│今すぐ使えるシーン別339フレーズ』
5-3. 現地スタッフとの仕事に使える簡単なフレーズ
現地スタッフとのコミュニケーションに、いちいち通訳スタッフを通していては、時間がかかる…と思ったら、簡単なフレーズで会話してみてください。仕事もはかどるはず!
5-4. タクシーを利用するときに使えるフレーズ
中国のタクシー料金は、日本に比べると激安!乗車する機会も多いと思います。運転手に確実に目的地を伝える方法は、目的地を中国語で紙に書いて運転手に見せることです。現地スタッフやホテルのスタッフに書いてもらっても良いでしょう。
また、有名ホテルグループであっても、英語名は中国ではあまり知られていません。ホテル名は中国語名で書いておくこと、さらに住所も一緒に書いておくと間違いありません。
『発音付│中国語・日常会話│今すぐ使えるシーン別339フレーズ』でご紹介しています。
まとめ. 最新情報をチェックして準備を!
出張に向けて、今できる準備や勉強を進めておくことで、ビジネスでも満足のいく結果につながるはず!日々の小さな努力の積み重ねこそ、仕事の成功の鍵なのではないでしょうか。
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
・旅行で使える中国語を身につけたい
などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
そんなあなたにお願いがあります。
実は今回、「中国語スタート講座」の動画が完成し、このページをご覧いただいた方を対象にモニター受講生を募集します。
日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法がわかる講座に、参加してみませんか?(受講費は無料です!)
講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルが、わかりやすく解説しますので一生モノの知識を得られるはずです。
スマホ、パソコンから気軽にオンライン受講できます。詳しくはこちらのページに書いてありますので、ぜひ判断してみてください。
・中国語ゼミでは日本人が効率よく中国語をマスターするためのノウハウをすべてご紹介しています。ぜひ実践してください。
『初心者が中国語を学ぶ勉強法はこれ!10,000人指導のプロが伝授』
・また「中国語」にまつわる疑問を中国語ゼミが徹底解説しています。
『中国語のすべて~四声・ピンインとは?方言は?学習法は?~』