中国語の作文練習10選|ゼロから始める!伝わる「書く」力の習得方法

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中国語 作文 練習
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「中国語の作文練習ってどんなことをすればいいのだろう?」とお考えのあなたへ。

中国語を勉強して仕事や留学に生かしたい場合、「読む・聞く」だけではなく、こちらの意思を伝えるために書いたり話したりする“アウトプット”の練習が必須ですね。

しかし、作文練習ってどんなことをやったらいいのか…そんなお悩みを持っている中国語学習者の方も少なくないようです。

私H.M.(中国語ゼミライター 中国語学習歴2年)も、学習を始めたての頃はどうやって書く力を鍛えればいいのか分かりませんでした。しかし、作文力は目的を決め、語彙力を増やし、アウトプットする繰り返しでグングンと伸びていくことを知りました。

この記事では、10,000人以上の指導を元に構築されたフルーエント中国語学院の学習方法をベースに、最速で中国語の作文力を伸ばす練習方法10選をどこよりも詳しく、分かりやすく解説します!

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1. 検定・ビジネス|最初に作文の目的を決定しよう

「じゃあ早速、書き始めよう!」と思った方もいるかもしれませんが、まずは中国語の作文を学ぶ目的を明確にする必要があります。

日本語でも試験での作文問題・日記・SNS・手紙などで文体や使う言葉が違うように、中国語でも作文のシチュエーションによって身につけるべき言葉や文法などが異なるからです。

あなたが中国語の作文練習に取り組む目的は、HSKや中国語検定のような検定試験のためでしょうか?もしくは、ビジネスシーンで使える中国語を学ぶためでしょうか?

まずはこの点を明確にさせた上で、その目的に最適化された作文練習を始めましょう。

この章では、HSK・中国語検定・BCT(ビジネス中国語検定試験)の作文問題例をご紹介します。どのような問題が出されるのかを事前に知ることで、勉強方法を明確になりますよ!

1-1. HSKの作文問題例

HSKは1級から6級までありますが、作文問題が出題されるのは3級以降です。

ただし、3級の作文セクションは語句の並び替え・空所補充問題のみなので、自身の語彙力・文法力を活用して一から文章を作るのは4級以降です。

4級 写真と単語が1つずつ与えられ、その単語を使って写真の内容を表現する。 5題
5級

(1)単語が与えられ、その単語を使って80字程度の中国語文を作る。

(2)写真が与えられ、80字程度で写真に関する中国語文を作る。

各1題
6級 与えられた文章を読み、400字程度で要約する。 1題

実際に4級の作文問題を見てみましょう。

中国語 作文 練習

上表の通り、4級では与えられた写真を短文で説明する作文問題が出題されます。

写真の登場人物や物の名前を的確に中国語で表現できることはもちろん、「腕を上げている」「背中を向けている」など写真のニュアンスをどう表現できるかが鍵となります。

1-2. 中国語検定の作文問題例

中国語検定には、準4級から1級までの6つ(準1級も存在)がありますが、作文問題が出題されるのは4級以降です。

準4級では作文の代わりに日本語の単語を中国語に翻訳する問題が出されます。

4級以降の作文問題の特徴を下表にまとめました。

4級 1文の短い日本語を中国語に訳す。 5問
3級 1文の短い日本語を中国語に訳す。 5問
2級

(1)1文の短い日本語を中国語に訳す。

(2)テーマが1つ、中国語の単語2つ程度が与えられ、30字〜50字で中国語の作文を行う。

(1)4問 (2)1問
準1級 2文ほどの長い日本語を中国語に訳す。 3問
1級

(1)2文ほどの長い日本語を中国語に訳す。

(2)テーマが1つ、中国語の単語5つ程度が与えられ、単語3つを使用して90字〜120字で中国語の作文を行う。

(1)2問 (2)1問

実際に4級の短文問題と1級の長文問題を見てみましょう。

4級
⑴~⑸の日本語を中国語に訳し,漢字(簡体字)で書きなさい。 (漢字は崩したり略したりせずに書き,文中・文末には句読点や疑問符をつけること。)

⑴ わたしはきのう病院へ行きませんでした。

⑵ この料理は安くておいしい。

⑶ きょうは少し暑い。

⑷ 郵便局はどこにありますか。

⑸ この雑誌はいくらですか。

1級
⑴・⑵の日本語を中国語に訳しなさい。また,⑶の指示に従って中国語で文章を書きなさい。

⑴ 21 日夕刻,天候に恵まれれば,全国各地で太陽が一部欠けて見える部分日食が観察できる。17 日時点の天気予報によると,西日本などでは期待できそうだ。午後 4 時ごろから徐々に欠け始め,欠けた部分が最も大きくなるのはおよそ午後 5 時前後で,南西に行くほど大きく欠ける。

⑵ わたしは滑稽が漫画の本質的条件とは考えていない。もしわたしの考えているように,すべての漫画は滑稽だとすれば,それは畢竟,人間の真実その物が実は滑稽な部分を含んでいるということになるだろうと思う。同時に滑稽というものは極めて真面目な悲痛なものだという結論も生まれるだろう。

⑶ 「女性と現代社会」について,次の 5 つの語句の中から 3 つ以上を使用して 90 字以上 120字以内で書きなさい。

“平等”“特长”“能力”“参与”“机会”

初めて作文問題が出題される4級と、最上級の1級では作文問題といっても難易度が異なります。目標を定め、どのような作文練習を行えばいいのかも狙う級によって変わることが分かりますね。

1-3. BCTの作文問題例

BCT(ビジネス中国語検定試験)は、ビジネス活動における中国語のコミュニケーション能力を重点的に測定する検定。

BCTにはBCT-A(初級)、BCT-B(中上級)の2種類がありますが、作文問題が出題されるのはBCT-B(中上級)のみです。

BCT-Bに関しては公式サイトに作文問題が掲載されていないため、『BCT-B(中上級)概要(中国語)』における作文問題の概要(中国語)を翻訳した内容を下記にまとめます。

BCT-B(中上級)

■能就基本的日常生活、工作或社交话题或图表进行客观描述,传递或表达恰当信息

(基本的な日常生活、仕事、社交的な話題やグラフを客観的に表現し、適切な情報を伝えたり表現したりすることができます。)

■如列清单、写日程表、写便条、写通知、写传真、写备忘录、分析图表

(リストを書く、スケジュールを書く、メモを書く、通知を書く、ファックスを書く、メモを書く、図表を分析する)

■能就特定的话题进行记录或说明,撰写相关文件或说明,能正确反映客观情况,准确表达自己观点

(特定の話題について記録したり説明したり、文章や説明を書いたりすることができ、客観的な状況を正確に捉え、自分の観点を正確に表現する)

■如会议记录,说明(如简短的路线说明、设备使用说明或工作流程说明),工作信件(如投诉信、感谢信、邀请信等),个人简历,求职信,报告(如调查报告、述职报告等),合同文本,或就某些话题进行论证分析

(議事録、メモ(簡単な経路の説明、機器の使用方法の説明、ワークフローの説明など)、仕事の手紙(クレーム、礼状、招待状など)、履歴書、カバーレター、報告書(調査報告書、職務報告書など)、契約書など、特定の話題に関する主張や分析)

2. 中国語作文の基礎ルール3選

ここまで各検定における作文問題の内容を紹介しました。他にも様々な目的で作文を練習することがあるとは思いますが、「目的を定めてそこに最適な練習をする」ということは変わりません。

さて、本項では中国語の作文における基礎ルールについて3点をご紹介します。この点を踏まえて作文練習に入るとミスが減り、円滑に作文力を向上できます。ぜひ、ご一読ください!

2-1. 作文は横書きが基本

中国語は縦書き、横書きどちらでも書くことができます。しかし、現代では多くの場面で横書きが主流です。このため、作文を書く際には横書きに統一しましょう。

また、横書きにするとピンイン(アルファベットの発音記号)を書く際にも便利です。

2-2. 段落を変えるときは、文頭にスペースを2マス置く

日本語の作文でも段落を変えた後には文頭に1マスのスペースを空けますが、この作文規則は中国語でも同様です。

ただし、中国語の作文では改行後に2マスのスペースを空けます。この点が日本語と異なりますので覚えておきましょう。

2-3. 句読点(标点符号)を使う

日本語に句読点(「、」「。」)があるのと同様に、中国語にも句読点があります。中国語の句読点は「标点符号(biāodiǎn fúhào)ビィャォ ディェン フー ハオ」と呼びます。

标点符号には、句読点以外にも引用符やセミコロン、疑問符などがあります。

标点符号 符号の意味

まる
文の終わりを示します。
jùhào
句号
ジュハオ
カンマ
文中での停頓や息継ぎなどを示します。
dòuhào (dòudiǎn)
逗号 (逗点)
ドウハオ (ドウディェン)

文中で列挙を表す時に使います。
dùn hào
顿号
ドゥンハオ

例文)私は多くの都市に行ったことがあります。例えば北京、上海、広州、深センです。

Wǒ qù guo xǔduō chéngshì, bǐrú Běijīng, Shànghǎi, Guǎngzhōu hé Shēnzhèn
我去过许多城市, 比如北京、上海、广州和深圳。
ウォ チュ グゥォ シュドゥォ チォンシー , ビールー ベイジン、シャンハイ、グゥァンヂョウ ファ シェンヂェン
标点符号 符号の意味
セミコロン
2つ以上の節を並列したり対比するときに使います。
fēn hào
分号
フェンハオ

例文)この図書館を見てください、人が沢山います、本を読んでいる人もいれば、勉強している人もいれば、昼寝をしている人もいます。

Kàn kàn zhège túshūguǎn rén hěn duō a, yǒu de rén kànshū; yǒu de rén xuéxí; yǒu de rén shuì wǔjiào…
看看这个图书馆人很多啊,有的人看书; 有的人学习; 有的人睡午觉…
カン カン ヂァグァ トゥシュグァン レン ヘン ドゥォ ア,ヨウ デァ レン カンシュー;ヨウ デァ レン シュェシー;ヨウ デァ レン シュイ ウージャオ
标点符号 符号の意味
? 疑問符
疑問を示します。
wènhào
问号
ウェンハオ
感嘆符
強い感情を示します。
gǎntànhào
感叹号
ガンタンハオ
コロン
以下に詳しい内容を示すときに使います。
màohào
冒号
マオハオ
“ ” 引用符
会話部分や特別に強調する場合などに使います。
shuāng yǐnhào
双引号
シュゥァンインハオ
( ) かっこ
( )内に注釈部分として使います。
kuòhào
括号
クォハオ
こちらの記事に标点符号をまとめましたので、中国語の作文に取り組む際には併せて覚えておきましょう。
『 中国語のルール|発音・文法・作文の基礎|発音付

3. 中国語の作文練習方法 インプット編

ここまでの内容で、中国語作文の練習を行う目的を明確にし、基礎ルールを理解しました。ここから作文に最適な練習方法を紹介します。

本記事では、練習方法をインプット(暗記・読む・聞く等)・アウトプット(話す・書く等)の2つと、それらを併せた方法の3種類に分けました。まずはインプット編から見ていきましょう!

3-1. 単語の暗記

中国語の作文を行うには、まず単語を覚える必要があります。単語を知らなければ文章を書くことはできないので、目標に必要な単語数を習得していきましょう。

なお、必要な単語数に関してはHSKの各級に求められる語彙数が参考になります。

なぜなら、HSK公式サイトで「〇〇くらいのレベルで、〇〇程度の単語数が必要」と明確に記載してくれているからです。目標に必要な語彙数が分かれば学習意欲も維持しながら、暗記を続けることができます。 下表を参考に必要な単語数を習得していきましょう。

ちなみに検定ではなく日常的な作文が目的の場合でも「身近な日常使用がしたいならば300語」、「あらゆる話題で作文がしたいならば1,200語」というように目安にできます。

求められる中国語力

必要な単語数

1級

とても簡単な単語・フレーズを理解し、使用できる。

150語程度

2級

身近な日常会話ができる。

300語程度

3級

あらゆる場面で基本的なコミュニケーションが取れる。

600語程度

4級

あらゆる話題で会話ができ、母語話者と流暢にコミュニケーションが取れる。

1,200語程度

5級

新聞・雑誌・テレビ・映画などが理解でき、整ったスピーチもできる。

2,500語程度

6級

スムーズに情報を理解し、自分の見解を流暢に表現できる。

5,000語程度

3-2. 中国語の文法を覚える

単語の習得と同時に、中国語の文法も学習しましょう。中国語文の構造を論理的に学ぶことで、母語話者が読んでも違和感のない作文ができます。

文法というと苦手意識を持つ方も少なくありませんが、その意識は義務教育での英文法(イングリッシュ・グラマー)の授業で身についたのではないでしょうか。しかし、中国語の文法は英語よりも簡単です。

その理由としては、以下の4点が挙げられます。

  • 動詞・形容詞の活用(変形)がない
  • 名詞に単数形・複数形がない
  • 単語に男性名詞・女性名詞などの性別の区別がない(スペイン語にはあります)
  • 冠詞(”a”や”the”など)がない

その上、漢字をすでに習得している日本人は漢字を読むだけでも意味がある程度理解できてしまいます。

例えば「昨天我去了大学」という中国語の文を見れば「昨日、大学に行ったのかな?去ったのかな?」というところまでは分かりますよね。

後は、単語・文法・語順などを覚えればいいだけです。中国語の文法を味方にすれば作文力も上がりますので、ぜひ習得しましょう!

3-3. 短文の暗記

単語だけをひたすら覚えることも大事ですが、中国語の文を読んだり、覚えたりすることも大切です。また、フレーズや意味のまとまりで覚えれば語彙力を一気に向上させること ができます。

初級レベルの600例文が解説とともに掲載。音声ファイルを聞きながら文を暗記するもよいですし、シャドーイング(後述)に活用もできます。

単語・短文の暗記には、回転率を意識することが大事です。回転率とは、反復して同じ内容に目を通す回数/時間で計算でき、この率が高いほど暗記効率は高くなるのです。

1単語・1短文に充てる時間を短くし、1日に目に触れる単語・短文の回数を増やすことで、結果として記憶への定着度は向上します。1度で覚えきるのでなく、何度も復習を繰り返して暗記することを意識しましょう。

中国語文法をゼロから始めたい方におすすめの記事です。
ゼロから中国語の文法をマスターする!重要文法18項目|発音付

3-3-1. 短文の教材には成句もおすすめ

中国人は成句(熟語やことわざ等)を作文・日常会話に取り入れることを好みます。

ことわざや漢詩などの有名な成句を習得しておけば、作文の中で理論展開をしたり、コミュニケーションを取ったりする際にも有効です。

3-4. 中国語の本を読む

ことわざ・漢詩をスラスラと読めるようになったら、中国語の本を読むのも有効です。特にHSK・中国語検定の上級になると長い作文が求められます。

中国語の長文の書かれ方や文法、文と文の繋ぎ(接続詞)、論理展開の仕方などを考えて読むことで、作文力の向上にも繋がります。

4. 中国語の作文練習方法 アウトプット編

単語・成句の習得や読書は、読解力・作文力を構築する上で大切な学習過程です。

しかし、いくら野球観戦をしても野球の技術が上達しないように、作文力は書かなくては上達しません。

頭の中に蓄積した単語や成句、文の構成などをアウトプットする機会を作ることで、本当の作文力が身につきます。 本項では、中国語の作文練習の中でもアウトプットに最適な方法をご紹介していきます。

4-1. 覚えた文法で例文を作る

インプット編で「中国語の文法を覚える」方法をお伝えしましたが、覚えた文法はそのままにせず、文法を反映した例文を作りましょう。

先ほど挙げた「昨天我去了大学」という文で文法を勉強したら「昨天我去了机场(空港)」といったように目的語(机场)を変えてみるのです。

この文法に慣れれば「昨日、〇〇に行った」という表現は知っている単語次第で簡単に作れるようになりますね。フレーズは1つでも語彙力が育っていれば、たくさんの文を作ることが可能になります。

4-2. 中国語の日記作文

中国語検定1級のようにテーマが与えられて、自由に作文を行う場面もあります。作文の柔軟性を培う意味でも、中国語での日記作文に取り組むことをおすすめします。

ここでは、おすすめの日記練習の方法を2段階で紹介します。

3行作文

慣れないうちは中国語を1行書くだけでも苦労するものです。そのため、いきなり「毎日、B5ノート1ページ分の作文をしよう」等の高いノルマ設定は挫折しかねません。

そこでおすすめなのが、3行作文です。たかが3行と思うかもしれませんが、継続すれば確実に効果はあります。中国語を自在に駆使し、自分の考えを文章にする訓練として3行日記は効果的です。

こちらは、中国語の日記作文の練習におすすめの本です。3行日記で作文練習を行う際は、ぜひご活用ください!

日常生活のちょっとした出来事から中国語の作文ができるようになる参考書。一言日記から始められるため、初級者の方にもおすすめです。楽しく取り組むことができ、自分の気持ちや意見を整理と記せるようになる構成になっています。

4-3. 中国語のスピーチ原稿・自己紹介文

短文の日記作りに慣れてきたら、1分程度のスピーチ原稿や自己紹介文を作りましょう。スピーチの場合は、毎回何かしらのテーマを決めて書いていきます。

テーマに対して自分の意見を書く練習は、中国語検定1級の作文問題対策にもつながる他、自身の意見を述べる状況で有効です。 また、自己紹介文もビジネス・留学など色々な場面で将来的にも使用できます。

自己紹介文をブラッシュアップし、初対面の中国人とも円滑なコミュニケーションが取れるようになりましょう。

4-4. 中国語記事の要約

初めに紹介した通り、HSK6級では長文を400字程度に要約する作文問題が出題されます。

中国語の新聞や本など長文が掲載されているメディアを探し、要約作文の練習に取り組みましょう。 要約を行う上でのポイントを下記に紹介します。

作文の基礎ルールが重要

「2. 中国語作文の基礎ルール3選」の中で紹介したように、文頭は2マス空けることや句読点を忘れずに書くこと等を意識しましょう。

また、他にも基礎的なポイントがあるため、下記にまとめます。

  • 誤字・脱字に気を付ける(検定は筆記なので、自分の手で書く練習をしましょう)
  • 自分が確信を持って使える文法規則を用いる
  • タイトルは真ん中に書く

要約のコツを知ると簡単になる

HSK6級で与えられる長文は1,000字程度です。そこから400字(375~425字)程度に収めなければならないので、要約のコツを知らなければ難易度が高いです。

下記に要約する際のコツをまとめたので、練習・検定時の参考にしていただければ幸いです。

  • 重要な部分と削る部分を判断しながら読む
  • 最初・最後の段落の説明は、主張・まとめなので要約時に残す
  • 内容が重複している部分や具体例は削る
  • 作文で使いたいキーワード・忘れそうな単語・四字熟語は最初にメモする
  • 人物の台詞(直接引用)は、関節引用・平叙文にして文字数を減らす

    例:[直接引用] 他对我说,“你要去医院看病”。(13文字)
    →[関節引用] 他对我说,我要去医院看病。(11文字)→[平叙文] 他劝我去医院。(6文字)

  • 題名はできるだけ原文のポイントを取り入れたものにする

また、長文は「自分の言葉で置き換えながら文章の流れを整理する」という目的意識を持った上で取り組むと、要約がしやすくなります。

HSK6級の長文問題の対策方法を下記記事で紹介しました。ぜひ、こちらもご覧ください!
​​HSK6級に最短で一発合格するための対策・勉強法

4-5. 中国人の友人とメール・手紙

ここまでのアウトプット練習方法を毎日継続すれば、中国語の長文力は鍛えられていきます。しかし、学びの中に楽しみがないと継続しないという人もいるでしょう。

そんな人は、中国人の友人を作り、メールや手紙(文通)などをしてみるのもおすすめです。

SNSやHelloTalkのような言語交換アプリなどを通じて友人を作るのもいいですし、アナログな方法を好む方は文通相手を探すサイトなどを利用してもいいでしょう。

母語話者が使う生きた中国語に触れることで、成句・単語の語彙力が増えていくだけでなく、現地の文化を学べます。

5. 中国語の作文練習方法 イン・アウトプット両方編

ここまで中国語の作文練習としてアウトプットに着目した方法を紹介しました。中国語にせよ英語にせよ、言語はとにかく数をこなすことが習熟のポイントです。

しかし中には「アウトプット・インプットを両方一気にできる効率的な方法はないだろうか」と考える人もいるでしょう。 そんな方に向けて、フルーエント中国語学院でも受講者の皆様におすすめしている「シャドーイング」という練習方法をご紹介します。

また、それに付随して「ディクテーション」もご説明します。 どちらも中上級者向けの練習方法ではありますが、その分、総合的に中国語力を伸ばすことが可能です。ぜひ実践してみてください!

5-1. シャドーイング

シャドーイングとは、母語話者の音声から0.5秒ほど遅れて同じ中国語を発音する練習方法です。

一見「聞く」「話す」を中心としたトレーニングに見えますが、「書く」「読む」にも総合的に効果を発揮します。 シャドーイングの過程では、母語話者の発音が耳に入ると同時に頭の中でも文章がイメージできます。

このため、音声を聞けば聞くだけ文章をインプットしていることになり、頭の中に成句が蓄積されていくのです。

結果として、蓄積されたフレーズを作文にも生かすことができ、書く力にもつながっていきます。

5-2. ディクテーション

ディクテーションとは、母語話者の音声を聴きながら文章に書きとる練習方法です。

シャドウイングと違って実際に文を書いていくので、「なんとなく聞こえた」という曖昧さを許さないシビアなトレーニングです。

ピンインや四声を正確に聞き取れる「聞く」力が身につくということは、頭の中に中国語の文が定着しているということでもあります。

ディクテーションを繰り返し行うことで、「読む・書く・話す・聞く」の総合力を徹底的に鍛えましょう!

6. 中国語の作文練習におすすめの教材

ここまで中国語の作文力をインプット・アウトプットの両面で向上させる方法を解説しました。

フルーエント中国語学院の学長・三宅裕之もシャドウイングを徹底的に行い、「你好」しか分からない状態から5ヶ月で中国の大学レベルまで言語力を向上させました。

それだけ実績のある練習方法なので、ぜひ実践していただければ幸いです。

そして本記事の最後に、中国語の作文練習に使えるおすすめの教材をご紹介します。色々と教材を買い揃えるよりも、まずは1冊を徹底的にやり込んで「世界一、この教材で勉強したぞ!」と言えるほどになってください!

6-1. 中国語作文 語順完全マスター【基礎編】

[CD付]中国語作文 語順完全マスター【基礎編】 単行本(ソフトカバー) – 2016/4/25
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中国語の「語順」に着目し、基本構造・基本文法をゼロから習得できるテキストです。

全体としては中国語検定準4級・4級を目安にした解説ですが、文法1つずつが丁寧に解説されているので初学者でも学びやすい内容になっています。

6-2. 中国語で書くミニ日記 単語や言い回しがどんどん身につく!

本記事でも紹介した短文日記を実践できるテキストです。短文の作文を繰り返すことで単語力・表現力が自然と身につきます。

「料理のレシピ」「合コンの成果」「仕事のグチ」から「お花見」「浴衣」など、
身近な話題や日本独自の言い方を中国語で表現するコツが掴めるようになっています。

6-3. Hello Talk

hello talkダウンロード:Android / iOS (無料)

本記事内でも紹介した、中国語の母語話者と知り合えるアプリ「Hello Talk」も作文力を身につけるのにおすすめです。

基本的に相手とはチャットで話をしますので、中国語の文章を考えながら楽しく学べるようになっています。

まとめ

作文の練習というと面白そうに思われないかもしれませんが、身近なテーマを日記にしたためたり、母語話者とチャットをしたりと工夫をすれば楽しく学ぶことができるんです。

私H.M.も作文練習のために成句やことわざを学び、これまでにはなかった価値観を手に入れたり、これまで悩んでいたことが消えたりと、貴重な体験をすることができました。 最後にお気に入りのことわざを紹介して、本記事を締めます。

すでに努力・工夫を尽くしたうえに、さらに努力を重ねること。 Bǎi chǐ gān tóu, gèng jìn yí bù
百尺竿头 更进一步
バイ チー ガン トウ ゴン ジン イー ブー

限界まで努力を重ねた上で「あと一歩!」ができれば、きっと見える世界が変わります。

ぜひ、中国語の作文練習を重ねて、絶対的な自信の持てるあなたの力にしてください!

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