こんにちは。フルーエント中国語学院 学長の三宅裕之です。
本日は新型コロナウィルスに関して、中国に会社を持ち、シンガポールで生活している立場から、僕が知っていることや考えていることをシェアしておきますね。
敏感な話題なので、書くのはちょっと避けていたのですが、お伝えしておきます。僕は感染症の専門家ではないので、個人的な考えだと思ってご自身で判断してください。
はじめに、亡くなった方、現在最前線にいる感染者の方やその疑いのある方、医療関係者、中国人やすべての関係者に心から祈りと応援を捧げます。
また、この内容は2020年2月12日に書いた内容なので、最新情報は随時チェックしてください。
『新型コロナウイルスと、今後の世界・中国語学習|三宅裕之』
ファクトにできる限りあたって自分で考えること
いろんなニュースやフェイクニュース、一部だけ切り取った極端な情報、ネット上での発言、などがあります。大事なことは、できる限りのファクトにあたり、自分で判断することです。
ファクトとは数字です。その数字が正しいかをまずは様々な情報源を見てあたります。あとは、その数字そのものを、別の数字と比較して判断していきます。
例えば、今回だったら、感染者数と死亡者数、致死率、くらいはみなさんも見ているでしょう。
その際に
- 湖北省以外の患者数、死者数と致死率
- 中国の例年の呼吸器疾患の死者数
- 世界、日本、中国、アメリカ、などのインフルエンザの患者数、死者数、致死率
- 春節で日本に来ている中国人の人数
なども見ていきます。
また、発表されている数字と、様々な情報源から見て、よりファクトに近い数字に乖離がないかも考えます。
定量の数字以外に、定性の情報も集めます。僕は中国現地にたくさんの中国人、日本人の友人がいるので現地情報はほぼ毎日直接聞いています。その上で、どんな準備が必要かを判断します。もちろん、新しい病気なので、その判断にも誤りがあることも想定します。
落ち着いて、自分の頭でしっかり判断しましょう。
ちなみにあくまで私の考えですが、症状がない方を含めた感染者数は発表よりかなり多いと思っています。中国も世界も。
それを考えると湖北省以外の致死率は極めて低いとも言えます。
中国やシンガポールで起きていること
中国には、日本人も中国人もたくさんの弊社スタッフ、御受講生、友人がいます。彼らから日々状況を聞いています。中国のニュースなどもよく見ています。今は、多くの都市がゴーストタウン化しています。
企業活動も名目上は再開しましたが、まだかなり止まっています。
新幹線や飛行機も極端な間引き運転であり、チケットも買えませんし、数多くの検問があります。都市間の移動がとても厳しい状態です。物流も止まっています。レストランも店もほとんど閉まっています。会社や学校もいつ始まるかわかりません。マンションから出たら、帰ってくるときには体温チェックがマンションの前であります。
世界のGDP第二位で、日本にとって超重要な国の経済で起こっていることを知っておきましょう。
私も中国にも会社がありますし、経営者の友人もたくさんいます。売上がとまっても、従業員への支払いや家賃の支払いもありますね。元決済のものはしばらく政府が補てんしてくれる可能性もありますが、ドル決済のものはどうなるでしょう。中国がデフォルトする可能性も0ではありません。経済的なインパクトはこれからやってきます。
ちなみに、1月の武漢の病院は大変な混乱だったことが想像つきます。私は、子供の救急で中国の週末夜間病院に行ったことがありますが、平時でさえ想像を絶するレベルでした。病院の周りが人だかりでとても診察を望める状態ではありませんでした。平時でです。今回の武漢は想像できない状況であることでしょう。しかも真冬です。ちなみに中国の冬は建物の中でも寒いです。特に初期は院内感染が最も深刻だったかもしれません。想像するだけで胸が痛みます。今も戦っている現地の方や医療関係者がいます。
シンガポールでは、先週から政府の警戒レベルがSARSの時と同じレベルにあがり、みんながスーパーに物を買いに殺到しました。トイレットペーパーはさっそく品切れです。まるでオイルショックです。シンガポールは国でなく都市として考えると感染率はトップです。
ただ、混乱が始まるとすぐに首相がすばらしいメッセージ動画を出しました。伝えたことは主に以下です。
- 国として物品も医療も十分に準備ができていること
- 現在の状況とSARSとの比較(感染力は高いが致死率は低い)
- 精神的なパニックを起こさないことが大切
- 今後もし広まり、致死率が低いままなら、症状が軽ければ大学病院には行かずに診療所に行き、自宅で安静にしてください。大学病院は本当に必要な患者がいます。
などなどを、語ってくれています。
また、国の情報開示も徹底していて、検査数や患者の感染経路や感染後の移動経路などもケースごとに公開しています。
不安になるのではなく想定と準備をする
不安になっても意味はありません。不安になるのではなく、想定と準備をします。
僕は、シンガポールも日本もパンデミックになることを想定内にしています。できる限り感染しないようにしますが、過度に恐れてもいません。
個人的な見解であることを強調しますが、ちょっと重いインフルエンザなようなものだと考えています。持病がある人や高齢者は注意をした方がいいでしょう。もちろん、インフルエンザ同様、若い人が亡くなることもあります。中国でも大変残念なことに、最初に警告した33才の国民的英雄の眼科医の方が亡くなりましたね。新しい病気なので何があるかはわかりません。
私がどうしているか
必要のない人込みは避けますし、幸いに私も含めて会社のスタッフはみんな在宅勤務です。今は過度に怖れず普段の生活をし、免疫力を高める生活を意識しています。
具体的に言えば、早寝早起き、良質な食事とサプリメント、運動などです。家族全員で行っています。私は10時に寝て、4:55に起き、毎日1時間以上は運動しています。普段からですが。笑 ちなみに断酒歴は15年。
あ、先日はシンガポールで初のアクアスロン(ラン&スイム)の大会に参加しました。来月はバイクとランの大会です。
日本やシンガポールで新型肺炎が広まることは想定内とし、自分や家族が感染しうることも、想定内にしています。軽い症状で済むように、免疫力を高めるようしています。
ちなみに、こういう疫病の時は、砂糖などの甘いものは控えるようにしていますし、控えた方がいいでしょう。
「梅醤番茶」や「梅ごぼう」などは自分や奥さんが作ることがあります。肺系の病気なので、牛乳も減らし、蓮根を摂取します。「蓮根湯」とかはいいですね。このあたりは、東洋医学やマクロビオティックの知識を使います。中国で生活していた時も、娘が咳をしている時などは、よく作って飲ませていました。
食料品も過敏にならない程度に備蓄しています。どうせ使うものが中心ですが。日本は震災が多いので、震災時の備蓄品をこの際に見直すのもいいでしょう。ちなみに、いざという時のために、現金の備蓄もあってもいいでしょう。泥棒や地震には注意するのは当然ですが。
日本にいてもシンガポールにいても、国外脱出まではしないでしょう。春節で中国の方がたくさんいらしているので、日本でもすでに広まっていることや、今後急激に広まることは想定内にして準備と対策をします。怖れずに冷静に。
もちろん、逃げるのも自由です。
最悪を想定し、最高を祈り、チャンスを探す
不安にならずに、冷静に最悪の状況は想定します。対策と準備をします。一方で、最高の状態をイメージし、祈ります。
今ならば、現在の患者さん、ご家族、医療関係者の笑顔をイメージします。中国と世界の安定をイメージします。その上で、ピンチの裏側のチャンスも探します。この影響での経済や社会の短期的、長期的変化を予測します。株価なども含めて。
とにかく備え、祈り、チャンスを探します。
今後の変化
今何が起こっているかというと、中国人のワーキングスタイルがすでに劇的に変わりました。みなさんが自宅で働き始めています。中小企業の倒産の増える可能性が高いです。この余波は日本にも来ます。極端にわかりやすく言えば、会社がなくなります。この流れは思ったより早い流れで来るでしょう。
会社がある程度残るにせよ、正社員ではなく業務委託契約のようになっていくでしょう。予想以上のスピードで変化がきます。教育サービスや医療のオンライン化の流れも加速します。
ちなみに中国はこれを機に極めて衛生的な国になっていく可能性があります。オンライン系の技術があっという間に日本を凌駕したように、衛生面でも日本を追い越していく可能性があると思っています。
以上、あくまで個人的見解です。ご参考までにお伝えします。自分でしっかりと考えて動きましょう。
なお、「この時期に中国語を学ぶこと」に関しては大賛成です。なぜなら、投資と同じで「逆張り」をできる人が勝つからです。中国が一時的にスピードダウンすることはあるにせよ、必ず復活するでしょう。なお、弊社のサービスはオンラインですので引続き安心してご利用いただけます。
とにもかくにも、現在戦っている武漢・湖北省、中国の方、日本や世界の感染者、その疑いのある方、医療関係者の方、などを心から応援しています。
世界と地球の健康と調和を祈って。
フルーエント中国語学院学長 三宅裕之
シンガポールでの状況、中国国内の状況等、日本では余り報じられていない内容でした。私自身は今回の「新型コロナウィルス」により、(中国政府の発表は兎も角)中国のGDPが30~40%ダウンし、、日本は勿論、世界レベルの経済の停滞が起き、2~3年は狂騒状態に陥ると予測して居ます。中国共産党の崩壊も見られるかもしれない。これらの予測が在るからこそ、今年、「The LIVE」で学ぶことが絶好のタイミングだと考えています。貴重な情報の共有、有難う御座いました。
コメントいただきありがとうございました。
こちらこそ、引き続きよろしくお願いいたします。
【新型コロナウィルスに関して】についての記事を掲載してくださり、ありがとうございました。
とても分かりやすく現状を伝えてくださり感謝です。さすが三宅先生だなと感じしました。
フルーエントの存在を知って10日ほどしかたっていないのですが、中国語だけでなく、三宅先生の健康面や精神面へ対するアプローチと情熱も大変に興味深く、いろいろな刺激をうけ楽しい毎日となっています。
新型コロナウィスルについて、三宅先生はどのような考察をされるのだろうと気になっていたところなので実生活を通しての説得力ある記事に心を動かされました。
武漢、湖北、中国の皆様が一日も早くもとの生活に戻れますよう、日本そして世界が混乱に陥らないようさらに強く願っていきます。
「備えて祈りチャンスを探す」
私自身は備えと祈りはよくしているつもりですが、チャンスを探すところまでなかなかいたれません。ですが三宅先生の動画(無料中国語学習)を拝見し、もっと行動していける自分に変わりたい心が変化しています。動画で学べば学ぶほど基礎から中国語を学びなおそうと決意し今日は先生お薦めの書籍を購入しました。
また20年前の出会いを大切に中国の子供たちに教育支援をされていることにも感銘をうけました。本当に素晴らしい活動ですね。識字率100%めざしての具体的な行動が裏付けされていて、子供たちの笑顔と手紙を想像して心があたたかくなりました。
私は1996年大学1年終わりに北京語言学院へ短期語学留学、1997年大学3年次に武漢大学で1年間中国語を勉強しました。
当時はまだまだのどかなところも沢山あり、長江の幅の広さに驚いたこと、黄鶴楼などの歴史的文化遺産の数々に圧倒されたことなど本当に懐かしいです。
新型コロナウィスルで武漢がクローズアップされ、中国のネットニュースで誰もいない町並みを沢山拝見しました。このような形で武漢を思い出すことは辛かったですが、逆に私の中国そして中国語に対する大切な気持ちを思い起こさせてもらいました。
少しでも中日友好のお役に立てる自分になれるよう、明日も勉強頑張りたいと思います。
心あたたまる記事をありがとうございました。
コメントいただきありがとうございました。
中国ゼミスタッフ一同、桑原様の中国語学習を応援しております。
いつもラインに情報送って頂き有り難うございます。私は59才主婦です。三宅先生の情熱はいつも伝わっています。昨年11月から中国語をプライベートレッスンで学んでいます。1月にHSK 1級を受けましたが結果は、新コロナの影響で今月末迄に発表予定だそうです。私迄も影響受けるとは思ってませんでした。早い終息を願っています。情報ありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。
コメントありがとうございました。土屋様の合格を願うとともに、
今後の学習も応援しております。ぜひ共にチャレンジしましょう!