フルーエント中国語学院:トレーナーインタビューVo.1

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フルーエントマンツーマンサポートコースで日々、学習者の皆様と共に中国語学習に向き合う、それがトレーナーのお仕事。トレーナーとひとことに言っても、中国語との出会いや、どのように中国語の勉強を重ねてきたかは、実は十人十色です。

今回からスタートする「おしえてトレーナー!ぶっちゃけ听力、どうやって鍛えたの?」の連載記事では、中国語ゼミスタッフの永田(広州在住3年、HSK6級)が聞き手となり、トレーナーひとりひとりにインタビュー!「どのようにして中国語を学び、その力を向上させてきたのか」という過程を、特に「听力=リスニング」という観点にスポットをあて、徹底深堀りします。

それぞれの成功事例を検証することで、中国語が聴きとれるようになるまでの具体的な段階、どのような過程をへるのか、その感覚を可視化していきたい、と思っています。

と言いますのも、リスニング力って目に見えない力。だからこそ、「できる」「できない」という判断は、結構、主観に頼っている部分が多いのです。つかみどころのないリスニング力について、

  • こういう勉強方法を繰り返して
  • このくらいの時間をかけて
  • こういう経験を経て(失敗も含め)
  • その都度こういうメンタルでいて
  • あるとき、これまでの自分より「わかっている」自分になった

これらを具体的にすることで、聞き取りができるようになるまでの段階の事例を、皆様に提示し、ぜひ、「なるほど、聴く力ってこうやって伸びていくんだ」、というイメージをもってもらえたらと願っています。そして、「勉強を続けていればきっと、同じようにできるようになる」という感覚も!

最後までお読みいただき、ぜひご自身の学習の参考にしてくださいね。それでは、さっそくお一人目のトレーナーをご紹介いたします。

(取材:中国語ゼミ編集部 永田 )



Vol.1 平林孝之さん(ひらさん)

平林さん

新天地で取り組んだゼロからの中国語行脚

永田: 中国語のリスニングがテーマですが、まずは平林トレーナー(以下、ひらさん)の中国語との出会いについて、教えていただければ幸いです。

ひらさん: そもそも中国とのご縁は、妻が中国人というところから始まっています。とはいえ、彼女は日本語が流暢で、はじめの頃、コミュニケーションは日本語がメインでした。私が本格的に中国語を学び始めたのは、37歳のときに転職し、妻の故郷である北京に移り住んだ時です。

永田: 転職をされた理由は何だったのですか?

ひらさん: 当時、日本で担当していた仕事は、やりがいはあったもののとても多忙で。今後の働き方を見つめる中で、「新しい環境で、新しい仕事に挑戦したい。イチから伸びていく経験を積みたい」と感じたんです。新天地として選んだのが、北京でした。

永田: 学習はどのように進んでいきましたか?つまづきや困難は?

ひらさん: 37歳というと比較的スロースタートですが、年齢で困ったことはありません。英語を勉強していた頃から発音に関しては勘がいい方で、そういった点からも「きっと中国語も習得できる! 」と自信を持っていました。

永田: ご自身の特徴をよく理解されているのですね。

ひらさん: ただ、初めから良いスタートが切れたわけではありませんでした。北京移住当初、妻の家族と一緒に暮らしていたのですが、この環境、学習者にとってどのようなものだと思われますか?

永田: ネイティブに囲まれて、語学力が一気に向上する…!

ひらさん: ネイティブと暮らすとうまくなるというのは、大きな間違いです(笑)特に、学習初期はデメリットが大きいと思っています。まず、義理の家族はネイティブではありますが、決して教えるプロではありません。ですので、こちらが一生懸命学んだ中国語を話しても、笑われたりするんですよ。下手な中国語ですからね。妻にいたっては「何が言いたいのかわからない」とイライラする始末で。良い練習相手にはなりませんでした。

永田: 笑われるのは、いちばんこたえますね…汗

ひらさん: 同じ頃、仕事も始めていたのですが、通勤時間が片道2時間と長く、勉強する時間も充分に取れていませんでした。勉強できない、なかなか上達しないというフラストレーションもあって、思い切って会社の近くに部屋を借りたんです。

永田: そこから独学がスタートしたのですね。

学習に集中し、訪れたブレイクスルーの瞬間とは

ひらさん: そうです。これまで通勤にあてていた時間をすべて勉強に使おうと決めて、取り組みました。例えば朝5時半起き!会社が近くなってそれほど早起きする必要はありませんでしたが、この点は意識して、この習慣を維持しました。

永田: もともと習慣化が得意だったんですか?

ひらさん: これまで習慣化が成功したのは、浪人時代の英語学習と、20代の頃に習った合気道ですね。

永田: 合気道のご経験が!面白いなぁ!!続かなかった事柄もあるんですか?

ひらさん: そちらの方が多いですよ。去年取り組んだダイエットなど(笑)私は自分一人の空間や環境、時間がしっかりと確保できると、習慣化しやすいんですよね。

※ここで、当時のひらさんの1日のスケジュールをご紹介します。

ひらさん:それまで通勤時間だった朝の数時間を音読とシャドーイングにあてました。会社のお昼休み時間は30分程度、音読学習を、そして夜は帰宅後、就寝までの間で1時間半程度使って、翌日の音読・シャドーイングのための準備をしました。

このように、「やること」と「時間帯」が完全に決まっていたので、悩むことなく習慣化が容易だったと感じています。

永田: このペースでの学習は、トータルどの程度続けられたんでしょうか。

ひらさん: 8~9ヶ月程度でしょうか。

永田: このペースで継続され、8ヶ月目あたりでいわゆる「ブレイクスルー」の瞬間が訪れたのですね。

ひらさん: そうです!

永田: その時の状況をぜひ具体的にお教えください。

ひらさん: 中国に来るときに一緒に持ってきたネイティブ同士のインタビュー音声CDを、久しぶりに聞いてみたんです。

そうしたら、すごくわかって!初めて聞いたときはただの音の羅列でしかなかったものが、意味のまとまりで耳に入ってきたときに、「やってきたことは無駄じゃなかったな」と感じました。世界が変わる感覚ですね。大きな達成感がありました。

リスニング力の鍵は、マインドセットにあり!?

永田: すばらしい…!

ひらさん: なので、自分の実力確認は頻繁にはしない方がいいかもしれませんね。私の事例のように、長らく手に取らなかったものに久しぶりに取り組んでみて、自分の成長がはっきりわかることもあるので。

私が担当するご受講生にも、「とりあえず今、興味のあるものをひとつ聴いてください。そしてまた半年、ないし1年後くらいに、同じものを聴いてみてください。」とアドバイスしたりします。

永田: 学習を始めたてのころは、伸び率が高い気がするんです。でも、ある一定期間の学習を経ると、踊り場の期間が長くなる。いわゆる中級の壁というものですが、ひらさんはご経験がありますか?

ひらさん: これはね、本人のメンタルが大きく影響していると思っています。

永田: その心は…!?

ひらさん: さきほどお話したブレイクスルーを経てから、「私はできる」というマインドセットになったんです。「わかるようになった」という感覚を得る前は、もちろん私も「聞き取れないこと、多いなぁ」としょっちゅう感じていました。

ただ、ひとたびブレイクスルーを経験すると、「なんだ、普通に聴けるんじゃん」と思えるようになって。次第に、“できないところ”に対する意識が薄れていきました。

永田: ほー!!!(感動)

ひらさん: ブレイクスルーのありなしは実はリスニング力にかなり影響します。レベル確認を、時間をおいてやる、ということも実はここに関連があって、「あの頃の自分よりも、今、確実に私は成長している」と実感することが、とても大切なんですよね。

永田: そうかぁ。では、例えばそのマインドセットがない人・ある人がいて、実は両者とも同じだけ聞き取れているのに、ない人は「あぁ私は今日もだめだった…」と感じ、ある人は「聴きとれる!」と感じられる、ということですよね!

ひらさん: そうですそうです。

永田: 私はこのマインドセットが甘いのかもしれません。今日は私がひらさんにコーチングしてもらっています(笑)

聴く力、話す力を伸ばすコツは

永田: ひらさんが採用されていた学習方法についてお尋ねします。事前に列挙してくださった勉強法はおもにシャドーイング、クイックレスポンス…とありますが、こういった方法はどちらで探されたのでしょう?

ひらさん: 当時は中国語の学習法を紹介するサイトや書籍などもいまほど豊富ではなく、なかなか良い情報に巡りあえませんでした。そこで、中国語の学習法を探すのをやめて「英語」の学習法で検索してみたんです。すると、自分に合う、また理論的にも納得できる方法を紹介してくださっているサイトを発見しました。そちらを中国語に応用して、勉強しました。

永田: 会話の練習は一人芝居をされたとか…

ひらさん: 街中でふと頭に浮かんでくることを、口に出す、という練習をしていました。こういう会話が考えられるなぁと思ったら、それを表現したりと。

ネイティブの先生との会話レッスンももちろん楽しいのですが、レッスンを通して得られる満足感と、実践を通して味わう現実の厳しさのギャップが激しいと思っています。

と、言うのも、先生がいてくれることで、良くない意味で安心感をもってしまって、先生に頼ってしまうんです。そうではなくて、誰も頼る人がいない、自分一人しかいない状況から中国語を口に出せるか、という鍛錬を重ねることで、実践の会話の際、たとえ何と言っていいかわからなかったとしても、何とか表現しようとする力が養われると思っています。

永田: ここも、マインドが関係していそうですね。

ひらさん: その通りです。

永田: ちなみに、リスニングに際して、今もお手上げのときってありますか?

ひらさん: いっくらでもあります(笑) ニュースや映画を観ていても、わからないことは出てきます。例えば相手がいて、「わからない」ことが出てきたら、とにかく尋ねる。この癖をつけるのが大切です。

決してわかったふりをしない。ある程度の基礎が身に着いたら、あとはもう実践のなかで、質問して、間違って、また質問して…を繰り返せばいいと思います。

あとがき

リスニングの力には、マインドセットが大きく関係しているとお話しくださったひらさん。学習が進んでも、いつになっても間違いは起こりうる。だからといって、そこで足踏みする必要はないのだなぁということも強く感じました。

  • 落ち込まない!
  • 頑張っている自分を認めること
  • 納得いく自分自身であったかが大事
  • 昨日より一歩でも進んでいたらOKです

平林トレーナーから出た名言の数々は、きっと学習者の皆さんの勇気にもなるのではと思います。

 

記事をお読みいただきありがとうございました。

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中国語ゼミ編集部

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編集部のスタッフはの在住地も中国・日本・ヨーロッパと様々です。フルーエント中国語学院(https://fluent.asia/tsushin/)の
現役トレーナーも執筆しています。ゼロから中国語の勉強をスタートさせて、HSK6級や旧HSK7級を取得した上級者だからこそわかる、
効率的な勉強法や挫折しないためのコツをお伝えします。
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