最近、リモートワークの機会が増えてきました。リモートワークにおいては、チャットやメールなどの文字でコミュニケーションをすることが多くなります。
ここで注意したいのが、「文字で怒ってはいけない」ということです。これには、大きく以下の4つの理由があります。
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理由1.「ほとんど伝わらずに、相手の感情を乱すだけ」だから
1つ目の理由は、「ほとんど伝わらずに、相手の感情を乱すだけ」だからです。
私たちが何かを伝える場合、話の内容以外に、表情や話し方が極めて重要です。ただ、文字の場合には、表情や話し方を使えず、内容のみになります。表情が使えれば笑顔で言うこともできますし、話し方を変えれば、柔らかく伝えることなどもできます。ただ、文字オンリーの場合にはそれらが使えません。
有名なメラビアンの法則でも、第一印象においては、表情が55%、口調が38%、話しの中身が7%と言われますね。
文字のみの叱責や注意は、本来は比重が少ない話の中身が拡大解釈されるため、必要以上に相手の感情を傷つけることになるのです。
注意や叱責は直接話すようにしましょう。「今からちょっと話せる?」と1本チャットを打ってみましょう。
理由2.「文字で怒ると相手に反論の余地がない」から
2つ目の理由は、「文字で怒ると相手に反論の余地がない」からです。
よく、「褒める時はみんなの前で、怒る時は1対1で。」と言いますが、文字の場合は1対1もNGです。文字で注意や叱責をしてしまうと、相手に反論の余地がありません。もちろん言い訳はよくないですが、相手はなんらかの意図があったかもしれませんし、やむをえない状況があったかもしれません。
また、今後何か挽回しようと計画を練っているかもしれません。あなたの見えないところで素晴らしいことをしているかもしれません。そいうことを一切聞かずに、注意をしてしまうことになります。ややもすると、文字で言い合いになり、より関係がこじれることもあります。
どうしても文字でやりとりせざる得ない場合には、注意や叱責、不満を表す前に、相手の意図を聞いてみましょう。
その上で、少しでもいいので直接話してみます。
理由3.「相手は何度も見る」から
3つ目の理由は、「相手は何度も見る」からです。
テキストベースのコミュニケーションの場合、相手はそれを何度も見返すことになります。つまり、直接言えば一回で消えてしまう言葉が、テキストにすることによって、何度も伝える効果になってしまうのです。
何度も見返すうちに、怒りや悲しみも増幅していきます。なので、伝えた方が何気なく伝えた注意や不満も、相手にとっては何倍にも大きくなってしまうのです。
もちろん伝える側にとっても後から取り消すことができません。仮にこちらがメッセージを消したとしても、ツールによっては相手側に残りますし、画面保存などで保存されてもしまいます。
注意や不満を表明する際には、直接伝えて、空中に流してしまいましょう。
理由4.「転送リスクがある」から
4つ目の理由は、「転送されるかもしれない」ということです。
あなたが誰かにテキストで伝えたメッセージは、転送されてしまう、というリスクをはらみます。また、転送されなくても、その画面を誰かに見せられてしまうこともありえます。週刊文春状態ですね。笑
なので、非難・注意・不満というのは、あなた自身の評判も下げてしまう可能性があります。
そういう意味では、テキストで伝えるメッセージは、公開されても構わない内容を書くくらいの意識でいてもいいでしょう。
また、仕事上でのコミュニケーションにおいては、1対1のダイレクトチャットは行わず、チャットルームなどで情報共有しながら進めていくといいです。
いずれにせよ、転送リスクを考えてモノは伝えるようしましょう。
ちなみに、中国人はwechatのボイスメッセージ機能をよく使います。60秒以内のメッセージを相手に録音して送る機能です。長い内容は何度か送ります。
この機能は書くより簡単に多くの内容を伝えられるのと、口調によってトーンを変えることができるのでとても便利です。
私も話す時間がない時に柔らかく伝えたい時は、こういう機能を使うこともあります。簡単なディスカッションをボイスメッセージで行なうこともあります。
まとめ. リモートワーク時代、気持ちよく仕事をするために
テキストと直接話すことは、どちらも一長一短があります。上手に使い分けていきましょう。いずれにせよ大切なのは、根底に愛があるか、ですね。
口頭で伝えるにせよ、相手に注意をするときは、for you で言ってあげましょう。「あなたのために言う」という意識が大切です。
リモートワーク時代にみなさんが気持ちよく心穏やかに仕事ができますように。
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