本場中国のかっさで美肌・ダイエット効果を得るやり方・使い方

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かっさ
のべ28,583がこの記事を参考にしています!

“かっさ”が良さそうなのは知っていても、実際に自分でやっている人は少ないと思います。

あなたは、やり方が分からないし面倒くさいと感じていているのかもしれません。キレイになりたいし、痩せたいと思っていてもなかなか行動に移せていない状態なのかもしれません。

本場中国の“かっさ”がなぜ良いのか、その効果の大きさや簡単な方法を知ると、すぐにセルフケアに取り入れたくなるはずです。それは理想の自分に一歩近づくことになります。

では、なぜ本場中国の“かっさ”が良いのかをひと言でいうと、「全身の気の流れが良くなる」から。気の流れが良くなると血行も良くなり、血行が良くなると各臓腑器官の働きが良くなり、結果全身の代謝が良くなるので美容と健康につながります。

気とは特殊なものでも不思議なものでもなく、誰もが持ち合わせている全身のエネルギーのことです。

さぁ、中国二千年以上の歴史のある中医学がベースとなった“かっさ美容”を自分のものにして理想の美容と健康を手に入れましょう!

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1 誰でもわかる“かっさ”の基礎知識

1-1 “かっさ”って何?

かっさとは、中国で発明された体調を整える方法の一つで、すでに数千年以上の歴史があるもの。水牛の角から作られた“かっさ板”を用い、肌をこすることにより身体の働きが良くなりダイエット効果や小顔効果や美肌効果、むくみ・肩こり解消、健康増進などが望めます。

中国では“かっさ”は漢字で“刮痧”と書きます。
“刮(かつ)”は、こすり削るの意味。
“痧(さ)”は、身体に気候の変動の影響を受けた後に皮膚をこすると発赤し、それは米粒状くらいの大きさのもので周囲は赤みをともなうが、痛くもかゆくもない斑点のこと。

<同じ施術でも体調により痧の出かたに差>

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%951 %e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%952 %e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%953
【体調に問題がなく痧が出ない】 【過食気味で胃のツボに少し発赤】 【背中のコリと消化器系の不調】

■かっさの種類

①直接かっさ
 “かっさ”する皮膚面にオイルなどを塗り、かっさ板で直接こする。

②間接かっさ
 “かっさ”する皮膚面に布や絹をかぶせ、その上からかっさ板でかっさする。
 ※皮膚の弱い子供や皮膚の敏感な女性などに用いる。

1-2 かっさヒストリー

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%954かっさによる治療に関する一番古い記述は、司馬遷の『史記』(BC97年頃)の中に出てくるもので、ざっと二千年以上の歴史があることになります。

民間のとある村などで流行った方法が、師から弟子へと伝わったり、他の人がやってる方法を真似てみたりしながら新たにオリジナルを確立したものなどです。

当時用いられた道具は様々で、貝や銀貨や銅銭やレンゲやお椀の破片など。

伝統的かっさは明・清代に最盛期を迎え、とくに清代には“かっさ”に関する書籍がたくさん出版されました。多くの医者が“かっさ療法”は本当に効果があるのかどうか、理論的にまとめ書籍にしました。

1-3 かっさグッズ

■かっさ板など

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%955①水牛の角製かっさ板(魚形、四角形、櫛形など)
中国南方に生息の水牛の角製。水牛の種類によって色の差がある。
一番のオススメ!
牛角に漢方薬を入れることができ、清熱や涼血作用や排毒作用などが期待できる上に、肌馴染みがソフトで落としても割れにくいことから現在では一番ポピュラーなもの。

②天然石のかっさ板(ローズクウォーツ、メノウなど)
天然石を加工したもので、天然石には鉄やマグネシウムなどの微量元素が含まれ、人体に触れることで微粒電流が流れ皮膚細胞が活性化し美肌効果につながる。
天然石は見た目がキレイだが割れやすく、肌当たりが冷たいし、落とすと割れてしまうものが多い。

③陶器のスプーンやお椀やおちょこ
それぞれの滑らかな面を用いる。
ヒビや欠けがないもの。

④硬貨
厚みのあるもので、角がザラザラしていないもの。
きちんと消毒してから使いましょう。
五百円玉が使いやすい。

■かっさ潤滑剤

①オイル
ベビーオイル、食用油など。

②お酒
一般的にはアルコール度数の高いお酒(30〜40度)か薬酒。

③ミルク
肌なじみがよく、刺激もなく滑りを良くするのによく用いられる。

④精油
植物由来のもので、エステやサロンなどでよく用いられる。
これらは痛みを軽減したり、リラックス感を高めたり、精油の成分が皮下に浸透し効果を高める働きもある。

⑤マッサージクリーム
市販のもの。

1-4 かっさをすると美肌になり、ダイエット効果が得られるわけ

“かっさ”はツボを刺激したり、全身のツボとツボを結んでいる線の流れを良くするので、血行が良くなり、内臓の代謝も良くなります。

体内の状態が肌に現れるので、内臓の働きが良くなると肌も自然とキレイになっていきます。身体の気になる脂肪は巡りの悪いところについていくので、“かっさ”で巡りを良くすると代謝が良くなり脂肪もつきにくくなり、結果ダイエット効果を手に入れることができるのです。

清代の医術書の中には、「“かっさ”をすると重症の者は軽くなり、軽症の者は癒される」とあり、“かっさ”をすると自然治癒力が上がると考えられています。

1-5 かっさを受けるとどんな感じ?

“かっさ”を受けると、肌が少し熱く、まるで蒸しタオルをしているよう。多くの人は、肌の血流が良くなり、心身ともにリラックスを感じます

大部分の人に一過性の発赤が出ますが、この赤みはすぐに消え正常な肌の状態に戻るのでご安心を。その後は、肌が軽くなったように感じ爽快で気持ちが良く、かっさの効果として毛穴が引き締まり肌の弾力が上がり健康的な血色となります。

2 かっさで安く楽にキレイを手に入れる方法

2-1 家にあるのものがかっさグッズに

専用の“かっさ板”を買って本格的に始めるのも良いですが、家にあるティースプーンなどで代用することができます。肌を傷つけず滑りの良いものなら何でもOK!

オイルも家にあるオリーブオイルなどでOK!すぐにかっさセルフケアを始めることができます。

2-2 どこでも気軽にかっさタイム

コインやティースプーンなど手の中に収まる大きさのものであれば、カバンやポーチに入れておくと、いつでもどこでもすぐにかっさをすることができます。人目が気になる場合、トイレの個室ですると良いです。

2-3 毎日1分、かっさ美容法の基本

“かっさ板”などを使って、皮膚をこすります。

=基本テクニック=
背中:背骨を避けて上から下へこする
胸腹:内から外へ向かってこする
手足:上から下へこする
顔面:中心(鼻)から外側へ

※細かい方法は目的によって方向などが異なるので「4.かっさセルフケア方法」を参照

3 かっさセルフケア方法

3-1 美肌(顔・全身)

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%956顔のほとんどが内臓と関連しています。美肌を目指すにはそれら内臓を整えることと、首こりや肩こりを解消し頭部への血流を良くすることが大切になります。

内臓の不調は、顔の反射区に皮膚の変化が現れるという考えを軸に、その変化した皮膚に対し“かっさ”することで内臓へ逆にアプローチすることも可能と考えています。(参考:顔面の五臓相関図)

3-2 ダイエット(小顔・二の腕・ウエスト&ヒップ・美脚)

■小顔(リフトアップ)

顔がすっきりすると全体的に痩せて見える効果もあります。
年齢とともにフェイスラインがたるんできたりするのを予防、リフトアップ効果を狙います。

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%957 ①フェイスラインに沿ってアゴの中心から耳に向かって軽く“かっさ”する

②小鼻の横、頬骨の下から耳に向かって軽く“かっさ”する

③目頭側の眉毛の上から目尻に向けて軽く“かっさ”する

■二の腕

二の腕が太いと全体も太って見えがち。二の腕に脂肪がつき太くなるのは腕だけの問題ではなく肩の巻き込みも関係します。
肩関節周りもしっかりと“かっさ”する必要があります。

腕には陽経3本と陰経3本の合計6本の経絡(けいらく)が流れています。
このうち4本をしっかり流すことが基本となります。

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%959 手の陽明大腸経 
指先から肩に向けて“かっさ”する

手の少陽三焦経 
指先から手首、肩に向けて“かっさ”する

手の太陽小腸経 
指先から肘、肩の付け根に向けて“かっさ”する

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%958 手の太陰肺経 
肩の付け根をほぐしてから肩のすぐ下から指先に向けて“かっさ”する

<その他>手の張りが強い場合のみ 
手の厥陰心包経 
肘下から手首に向けてほんの軽く“かっさ”する

■ウエスト&ヒップ

キュッとくびれたウエストと女性らしいラインのヒップは憧れますね。腰まわりは股関節の動きの良さにも左右されるので、脚のケアとセットにする必要があります。
女性らしいヒップを目指すには腰のやや下の仙腸関節部のケアも大切です!

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9510 帯脈(たいみゃく) 
腰に帯を巻いたようにあるおヘソのライン
左の腰からおヘソに向けて、右の腰からおヘソに向けて“かっさ”する
%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9511 仙腸関節 
腕を後ろにまわし関節部をしっかりほぐしてから、下から上に向けて“かっさ”するとヒップアップにもつながります

3-3 肩こり、首こり解消法

スマートフォンの長時間使用で、首が下に向き続けて肩こりがひどくなることもあります。下を向く時間が長くなると、首の角度が変わり首にシワができたり、ひどいと血管が圧迫されたりもするので要注意!!

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9512 ①耳の後ろから後頭部にかけて首・肩・背中を覆っている大きな筋肉が付着しているのでそこから肩に向けて“かっさ”すると効果的
さらに耳たぶの下から首の付け根へ鎖骨上を矢印に向かって“かっさ”するとよりスッキリ!

②後頭部から首筋までいっきに“かっさ”すると、首と肩のこりが同時に解消されます

※体の変化を感じるのには個人差があるので、1回の施術だけでも十分な効果を感じる人もいれば数回続けることで感じる人もいるので、焦らずし続けることが大切です

3-4 ヘッドスパ

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9513頭部には沢山のツボがあり、頭への血流状態や頭皮の状態で頭髪は変化します。
東洋医学では「髪は血の余り」と考えており、体のエネルギーと栄養状態の良し悪しで頭髪も左右されるのです。

産後、脱毛で悩んでらっしゃる方も少なくないですが、東洋医学的に診ると栄養不足なので、血を補う漢方薬を飲みながら“かっさ”ケアをすると良いです。

頭への血流を良くするには、肩こり・首こりのケアをした上で、頭部にあるツボを刺激するとより効果的です。頭部への“かっさ”ケアを続けることで、加齢による頭髪の“うねりやクセ”もマシになります。

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9514

 

日本人に多い“M字はげ”は東洋医学的に診ると、足の陽明胃経が関係していて、“頭頂部はげ”は足の厥陰肝経が関係しているので、頭部のケアだけでなく足の経絡も一緒に“かっさ”するとより効果的です。

 

 

①頭全体をクシをとかすように上から下へと“かっさ”する
②後頭部と側頭部は頭から首へ、肩へ流すように“かっさ”する
③おでこの上、髪の毛の生え際はジグザグに細かく“かっさ”する

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4 かっさを本格的に楽しむために知っておきたい7のこと

4-1 かっさの注意点

①女性や小児や老人など体力のない人に対して、皮膚への圧力は症状に応じて変える。

圧力が弱すぎると効果がなく、強すぎると皮膚が傷つきやすくなる。

③肌の露出している部分は見た目から、あまり“痧(さ)”が出ないように気をつける。
体幹や手足のツボは“痧(さ)”が出やすいので、季節により用いるツボを変えると良い。

④顔面は“痧(さ)”を出さない。
顔面は人目に触れ、もし“痧(さ)”が出ると見た目が悪いので出ないように気をつける。

4-2 かっさをするのに良い時間帯

お風呂あがり30分後くらい、血行がよくなり効果が出やすいです。ただ、毎日続けることが大切なので自分のやりやすい時間を“かっさ”タイムにしよう♪

4-3 本場中国のかっさ美容が良いわけ

二千年以上前に中国で成立した中医学の理論をもとに、様々な角度から体の状態を把握しそれに合う方法とツボを選んで施術するので効果も高いのです。中医学では四季の変化と身体の関係に注目し、全身のバランスが調和することを考えています。

さらに心と身体の密接な関係も考慮し全身調整ができ、身体が整うと自然と精神状態も落ち着くのです。

最近では、中医学的効果だけでなく現代医学的効果にも目を向けています。

■中医学的効果

①体内のエネルギーバランスが取れる
②ツボとツボを結ぶ線の流れを良くし、血流を良くし滞りをなくす
③体の熱を冷まし、体内の毒素を取り除く
④栄養とエネルギーを補給し、免疫力を助ける

■現代医学的効果

①神経を刺激し、身体を調整する働き
②血流を増強し、循環の改善
③赤血球・白血球の代謝促進
④血流の促進と全身の代謝促進

4-4 かっさと中医学的インナービューティーの関係

中医学では体内の状態は皮膚に現れるとしているので、美肌を手に入れるには内臓から整える必要があります。逆に、変化した皮膚に対し“かっさ”することで内臓にアプローチすることができ、内から外から同時に体全体を整えることが可能なのです。

中医学では、身体のすべてが繋がっていて全体のバランスをとることが大切だと認識しています。

4-5 かっさ美容は1日にしてならず!

身体は急には変われない、けれど毎日すれば確実に変わるのも事実!私たちの身体は約40兆もの細胞で成り立っていますが、それらの細胞は常に生まれ変わっています。

例えば、肌や髪は約1ヶ月、血液中の赤血球は約3ヶ月、白血球は大きく分けて3種類(顆粒球・リンパ球・単球)あり約数日〜数年。

毎日かっさすることで少しずつ身体は変化し、それを続けることで個人差はあるにせよ効果が加速していきます。  

※注意:ダイエットと同じで、停滞期もあります

4-6 かっさで手に入れる健康美

かっさをすると、内臓を整えることにもなるので全身調整ができ、代謝が良くなり各臓器の働きも良くなるので、結果健康へと繋がっていきます。全身の巡りが良ければ血行も良く体温も上がるので、肌の血色も良くなり自然な美しさも手に入れることができるのです。

健康美とは、身体の内側からあふれ出るもので肌にはツヤと張りがある状態です。

4-7 かっさで身体(人生)を変えるには

自分自身の美容や健康に自信がない状態では、生活する上でパフォーマンスも悪くなります。かっさをすることで、体内のエネルギーバランスが整った身体でいると、心と身体のバランスも整い、日々のパフォーマンス力も高い状態でいることができます。

平日の仕事で疲れきってしまい、休日は寝て終わりはもったいなくありませんか?

かっさセルフケアを取り入れ、美容と健康を手に入れると身体だけでなく人生も変わるかもしれません。

5 中医学的かっさ美容の底力

5-1 中医美容とは

自然哲学を元に二千年以上前に成立した中医学理論を用いて美容に関する治療をするのが中医美容。中国の中医薬大学附属病院では診療科目に中医内科や中医鍼灸科と並んで中医美容科があります。中医医師が漢方や鍼灸や推拿を用いて美容と痩身に関する治療をするのです。

例えば、肌トラブルがある場合ストレスが原因で内臓に問題があったり、肥満体質になるのも内臓の機能低下があり代謝が落ちていると考えます。

中医学では「治病求本(ちびょうきゅうほん)」が治療原則です。意味は「求本」というのが“原因の根本に求める”ということで、肌トラブルや肥満の原因を突き止めそれらを改善するために内臓の機能が良くなる治療し病(肌トラブルや肥満)を治すのです。

肌トラブルのある箇所にだけアプローチして一時的には良くなる場合もありますが、根本原因を解消しなければまたすぐに再発します。

■中医学の基本概念

中医学は自然哲学を元に成立した医学で、自然と人体との深い関わりを理解し病気になる前に予防する「未病治(みびょうち)/治未病(ちみびょう)」が基本となり、その人の自然治癒力を高めていくものです。

天人合一 てんじんごういつ 自然界を大自然(大宇宙)、人体の内部の仕組みを小自然(小宇宙)として、人体の形と機能とが天地自然と相応しているという考え。
天地人三才 てんちじんさんさい 天の陽気と地の陰気とが調和して人の気が生成されるという考え。
心身一如 しんしんいちにょ 肉体は精神に支配され、精神は肉体により支えられるという考え。心と身体は切り離せないものでお互いに影響し合っている。中医学ではこの理論を元に病態、精神、環境なども総合して診断。
陰陽平衡 いんようへいこう 人体内をめぐる陰陽の気が調和して平衡を保っている状態が健康。
精・気・血・津液 せい・き・けつ・しんえき 木・火・土・金・水の5種の物質の特性に対する認識は、古代人の自然に対する長期にわたる観察による。自然界における事物のすべては五行に帰属していると考えている。
五行学説 ごぎょうがくせつ 臓腑、器官、経絡など人体の生理活動を営む源。
精:気や形(体)の類の源
気:世界のあらゆる物を構成する最も基本的なもの、 体内にある気は色々な種類がある
血:生命エネルギーの基礎、身体を栄養・滋潤する
津液:体内の各種正常な水液。唾液、涙、汗、鼻水、尿など
原気 げんき 最も重要で基本的な気、生命活動の原動力
宗気 そうき 肺に吸入された天の陽気と飲食物から生成される気が結合したもの
営気 えいき 脾胃で飲食物から生成された気から変化した陰性の気
血管内をめぐり栄養供給する
衛気 えき 脾胃で飲食物から生成された気から変化した陽性の気
血管外の全身に分布、外邪から体を守る
臓気 ぞうき それぞれの臓の働きを支えている気
経気 けいき 全身の経絡中をめぐり、それぞれの経絡の活動を支えている気
蔵象
(五臓六腑)
ぞうしょう (ごぞうろっぷ) 蔵:体内に収まっている内臓のこと
象:外に現れる生理、病理現象のこと
五臓:心、肝、脾、肺、腎
六腑:胆、胃、小腸、大腸、膀胱、三焦(さんしょう)

*中医学と西洋医学の臓腑の名称はほぼ同じだが、生理・病理上の機能は異なる部分もあり。
*古代中国における解剖は西洋医学より早く認識も深かった。
※人間の健康にとって大切なことは、全身の気が滞りなくスムーズに流れていること。気の流れが良いと各臓腑器官の働きも良い。例えば、女性の生理前の胸の張りは気の流れが悪い状態で異常。

5-2 かっさ美容と臓腑経絡学

“かっさ美容”は中医美容の主要な方法の一つで、その最大の目的は顔の美化であり、皮膚のツヤとハリの保持です。ゆえにかっさ美容の主な部位は顔面になります。

中医学では、人体にはツボを結ぶ線(=経絡けいらく)が14本あり、その内の12本が五臓六腑と繋がっている考えています。

体内の状態は、必ず体外に反映する!」という認識を元に、顔や身体の問題のある箇所がどの経絡、どの臓腑と関係があるのかを判断し施術場所を決定します。

皮膚上の変化から、気の巡りが悪いのか、冷えが問題なのか、不要な熱が蓄積されているかなどを診ていきます。

■五臓と顔の関係

①心 血液・血流、精神をつかさどる。舌と通じ、心の状態は顔面に現れる。心と小腸は表裏関係。
心の病変は精神と血液方面にでる。
②肺 気と呼吸、気の働き、肌をつかさどり、鼻と通じ、肺の状態は肌に現れる。肺と大腸は表裏関係。
③脾 消化吸収、皮下組織をつかさどり、口と通じ、脾の状態は唇に現れる。脾と胃は表裏関係。
④肝 気の動きと働きが滞らないようにし、筋をつかさどり、目と通じ、肝の状態は爪に現れる。肝と胆は表裏関係。
⑤腎 精(気と血の素材となるもの)を蓄え、水、骨をつかさどり、耳と二陰と通じ、腎の状態は毛髪に現れる。

■五色と顔の関係

①心は赤 赤は熱証(熱症状のある状態)の主な色。
②肺は白 白は虚証(体内に必要なものが足りない状態)、寒証(冷え症状のある状態)の主な色。
③肝は青 青は寒証(冷え症状のある状態)、痛証(痛みのある状態)。
④脾は黄 黄は湿証(体内に不要な水分や湿邪が停滞)、虚証(体内に必要なものが足りない状態)。
⑤腎は黒 黒は腎虚証(腎の働きが低下している状態)、湿盛血瘀証(湿邪が盛んで血行不良)。

■三焦と顔の関係

また、顔を3つの区分(三焦(さんしょう))に分けて考える方法もあります。
肌荒れや吹き出物がどこにでているかで、不調の内臓がわかります。(三焦とは、東洋医学独自の認識で五臓六腑を3つに分けているもの。)

%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9516 ①上焦(じょうしょう) 
目より上の位置に、心と肺の状態が反映される。

②中焦(ちゅうしょう) 
目より下、鼻より上の位置に、脾と胃の状態が反映される。

③下焦(げしょう) 
鼻より下の位置に、大腸と小腸と腎と膀胱の状態が反映される。

5-3 かっさ美容の臨床症例

■二重あご

肥満症では、よく見られる状態。中医学では3つのタイプに分けられます。

①脾胃実熱(脾胃に不要な熱がある状態)
  
首に分厚く硬い皮下脂肪。体格が良い肥満、体力があり、食欲旺盛で食べる量も多い、口が渇く、便秘。舌紅苔黄、脈弦滑。

<治療原則>
・胃と脾の熱を取り除き、脂肪などの代謝を良くする
<施術>
・足陽明胃経と足太陰脾経のツボと経脈にかっさする
・あごのラインとあごから首のラインをかっさする

②脾虚痰盛(脾の働きが悪く不要な水分量が多い状態)

首の皮膚は柔らかく、ぜい肉が多い。首の横ジワが何本もある。皮膚は白い。体力があまりなく、倦怠感と胸苦しさ、食欲不振、食事量も少ない。舌淡苔厚、脈細もしくは細滑。

<治療原則>
・脾の働きを高めて体内の不要な水分を取除く
<施術>
・足太陰脾経のツボと経脈にかっさする
・あごのラインとあごから首のラインをかっさする

③脾腎陽虚(脾と腎の陽気が不足状態)

身体は肥満で、顔面のむくみ、手足の冷え、お腹の張りがあり軟便。舌淡胖大苔白滑、脈沈細。

<治療原則>
・脾の働きを補い腎の働きを高めることで、不要な脂肪と水分の代謝を良くする
<施術>
・足太陰脾経と足少陰腎経のツボと経脈をかっさする
・あごのラインとあごから首のラインをかっさする

以上のように「二重あご」といっても、タイプが違えは原因も違うので、用いるツボや経絡なども違います。

中医美容、かっさ美容ではきちんと状態を判断し、関係する臓腑と経絡を見極めて施術するので効果も高くなり、体調も整い美しさも手に入れることが可能となります。

6 かっさを仕事にするには

かっさは民間療法なので特に資格が必要ではないですが、仕事にしたいのであれば関連協会や個人などのスクールでしっかり基本理論や基本技術を学ぶとよいと思います。就職先はエステティックサロンや整体院など、自分でサロンを開業することも可能です。

■日本かっさ協会
https://j-kassa.jp/learn/

■括痧国際協会
https://guasha.jp

7 本場中国のかっさを体験するには

■上海OL御用達、漢方コスメブランド直営のスパ
https://www.shanghaikanko.com/beauty/b12/baicao.html
https://www.herborist-spa.com/index.php

■北京で“かっさ”の受けられるエステサロン
https://allabout.co.jp/gm/gc/20215/3/

まとめ

もともと民間療法だった“かっさ”は中医学の美容と結びつき、非常に奥の深いものになっています。歴史も古く、その時代時代の生活様式などに合うように変化してきたものです。

自分の身体に注意向け興味を持つと、少しの変化も感じ取られるように五感が鋭くなっていきます。少しの変化の段階でケアができると、美容も健康も大きく崩れることは少なくなります。

“かっさ”はとても手軽にできるものなので、ぜひ日常のセルフケアに取り入れ、美容だけでなく健康も手に入れてください!

記事をお読みいただきありがとうございました。

中国語ゼミ読者のみなさまは、

・中国人と流暢に会話を楽しめるようになりたい
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執筆者プロフィール
佐々木友子(はりきゅうメリディアンケアサロンRuyi院長 ホームページFacebook%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9517
19歳の時に2度のアキレス腱断裂を経験(1か月で2度!)し、退院後のつらい時に鍼灸治療を受けたのをきっかけに鍼灸師を目指す。
大学卒業後、専門書を原文で読めるようになりたいという想いから中国浙江省杭州へ語学留学、その後台湾台中で就業。
帰国後、北京中医薬大学日本校に入学。当時、最高レベルの教授陣から本場の中医学を中国語と日本語で学び国際中医師の資格を取得。
日本で就業できるように鍼灸専門学校へ、鍼灸師の資格を取得。その後鍼灸教員資格も取得。
専門学校で、教員補助 →非常勤講師 →専任教員 →非常勤講師として鍼灸師育成に携わる。
東京・大阪でお灸教室を開催。

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