フルーエントマンツーマンコースの中で、ご受講生の中国語学習に伴走するトレーナー。普段は学習のサポート役として活躍する彼らですが、トレーナー自身はこれまで、どのように中国語の勉強を積み重ねてきたのでしょうか。
トレーナーとひとことに言っても、中国語との出会いや、勉強の期間、方法などは十人十色です。13回目を迎えました「おしえてトレーナー!ぶっちゃけ听力、どうやって鍛えたの?」の連載記事でも、トレーナーにお話を聞きながら「どのようにして中国語を学び、その力をどう向上させてきたのか」という過程を、特に「听力=リスニング」という観点にスポットをあて、徹底深堀りします。
トレーナーそれぞれが実践してきた具体的な学習方法を検証することで、中国語が聞きとれるようになるまでの具体的な段階、どのような過程をへるのか、そして、外国語を学ぶ上で大切なマインドセットなどもあわせてお伝えしたいと思っています。
ぜひ、ご自身の学習の参考にしてくださいね。それでは、13人目のトレーナーをご紹介します。
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講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルです。
無料とはいえ、日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法を解説しますので、一生モノの知識を得られるはずです。
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(取材:中国語ゼミ編集部 永田 )
Vol.13 宇高トレーナー
中国語との出会い
永田:宇高トレーナーとお話できること、とても楽しみにしていました。改めて、宇高トレーナーと中国語との出会い、学習のきっかけをお聞かせください。
宇高トレーナー:就職した職場でしばしば韓国や中国の方とのやりとりがあり、どちらかの言語を学ぶと役に立つよね、と先輩たちが話しているのを耳にしたりしていました。その頃、日韓ワールドカップの影響もあって、韓国語の方が人気だったので、であれば私は学ぶ人が少ない方を、と中国語を選び、まずはラジオ中国語講座などから学習を始めました。
永田:そういった経緯があったのですね。
宇高トレーナー:これができる、というものを持てると、長く職場で働きやすいのではと考えたことが、学習を始めた明確なきっかけです。
永田:当時はどのように勉強を進めていらっしゃったのですか。
宇高トレーナー:仕事をしながらだったので、ラジオやテレビを使って勉強したり、時折カフェレッスンのようなものを受けたりと、独学中心で続けていました。マイペースに学習して、5年くらいかけて中検の3級までは取得しました。ただ、そこからの伸びをなかなか感じられなかったんです。片言で言いたいことは言えますが、それ以上の会話ができない。もうここまでかなぁと、その時いったん勉強をやめてしまいました。
永田:小休止の時期が入ったんですね。
宇高トレーナー:プライベートでも出産など変化のあった頃でした。
永田:そして、中国・広州へ行くという機会がやってきたと。
宇高トレーナー:はい。夫の会社で中国へ赴任する人材の募集がありました。私自身、いつか機会があれば海外に行ってみたいという漠然とした想いがありましたし、まぁ選ばれはしないだろうと思って、夫に手を挙げてもらったんです。そしたらこれが本当に決まってしまって!あれよあれよと広州へ行くことになりました。
永田:ご縁がつながりましたね。
宇高トレーナー:初めは「中国語は、現地に行ってみたら喋れるようになるだろう」なんて軽く思っていましたが、やはりそれだけだとどうにもなりませんね。特に広州は、方言である広東語が主流でしたし、普通語を話した時点で「お、こいつは外地人だ」なんてちょっと距離を置かれたりして。言いたいことも言えず、なじむこともなかなかできない。半年くらいは泣き暮らしていましたね。
永田:今の宇高トレーナーの姿から考えられないくらい意外です!でもその後、中国語学習に真剣に取り組まれていますね。
宇高トレーナー:当時、私は職場から三年間の育休をもらっていたんです。三年間の育休取得者というのは、私が第一号でした。帰国したときに「現地に行きましたが、語学はマスターできませんでした。」となればそのあと、職場にも居づらくなってしまうのでは、とプレッシャーを感じていました。何としても滞在期間中に中国語を使えるようにならねば!という強い想いがあったんです。
永田:その頃、お子さんは何歳くらいでしたか?
宇高トレーナー:1歳になったばかりでした。勉強をして何としてもマスターしようと決めたので、現地の保育所を探して入れて、生活の手伝いをしてくれる方も探し、大学の外国人向け中国語クラスに入ろうと。
永田:意気込みが素晴らしいです。始めてみて、勉強はいかがでしたか。
宇高トレーナー:楽しかったですね。とっても楽しかった!やればやるだけ伸びました!最初はなかなか良い学校、良い先生に出会えず苦労しましたが、最終的に「この方!」と思える先生に出会えたことも大きかったです。人柄も専門性もすばらしい老師でした。今もやりとりがありますよ。
永田:良き師との出会いは得難いものですね。
打ち込めるものを探して
永田:宇高トレーナーに対しては、目標を持ち、どんどん進んでいく向学心の高い方という印象があるのですが、例えば小さな頃から、「これ!」と決めたら一直線に進むというタイプでいらっしゃったのでしょうか。
宇高トレーナー:いえ、実は幼い頃から、特別に好きなもの、打ち込めるものというのが特になかったんです。語学は、というと、英語が好きな友人を見ては、「そんなに好きなものがあっていいなぁ」とうらやましく眺めているようなタイプでした。私にも「何か」が見つかればいい、とそんな風に思っていたんです。
永田:そうだったのですね!宇高トレーナーにとって、中国語は今、「ずっと続けていきたいもの」になったのでしょうか。
宇高トレーナー:そう思っています。そういう風に思えるものにであえたことが、幸せだなぁと今、感じています。
永田:しみじみ、素敵だなぁと思いました。自分の話になりますが、私もそういう「長い時間をかけて打ち込めるもの」をずっと探しているなかで、中国語に出会った気がしているので。
いつまでも、伸びしろばかり!
永田:ここからは、具体的に宇高トレーナーがされてきた勉強や、その姿勢についてご質問したいと思います。宇高トレーナーは事前の質問で、ご自身には「ブレイクスルーのポイントはない」とご回答くださっているのですが。
宇高トレーナー:あの瞬間から急に変わった、というような明確なポイントはないんです。ただ、振り返ってみて「自分を変えた一年」というのはあって、それはやはり広州で約一年間、懸命に勉強した頃です。だから、自分の体験からも、フルーエントマンツーマンコースのような、一年間という時間は一生使える中国語力の土台を作るために適切な時間だと思っています。
永田:今はどのような勉強をされているのでしょうか。
宇高トレーナー:もはや生活の一部なので、勉強らしい勉強はしていない気がしますが…朝起きたらすぐに中国語の音声を流します。通勤途中ではシャドーイングしながら歩きます。週のうち数回は通訳仲間と勉強会を開いたり。夜はドラマを見たり、原書を読んだり。
今もまだまだ学習者だと思っていますし、やればやるだけ成長を感じます。伸びしろばかりだなぁって思うんですよね。
永田:さすがです!語学力を一定の水準にまでのばした方は、やはり総じてその言語に触れる時間を、いつまでも積極的に確保されていると感じます。
宇高トレーナー:中国語は一生かかっても学び終わらない、楽しみ尽くせないものですよね。勉強を続ける限り、中国語力も伸び続けるのではないかな。逆に伸びていないと思うときは、「やれていない」んじゃないかなぁって。触れていないだけじゃないかと思います。あるのは、伸びしろだけですから。
永田:しびれます。こんなことを聞くのもはばかられる思いですが、宇高トレーナーは、例えば「単語が覚えられないな」とか、そういう学習上の躓きはありますか?覚え方のコツなどはお持ちでしょうか。
宇高トレーナー:私は比較的、耳の感覚が強い人間かなと思います。それに、通訳、バイリンガル司会といった「話すこと」を仕事にしているので、読み書きよりも話す力を伸ばしたいと思っています。それに気づいてから、覚えるべき単語のピンインをしっかり確認して、それを自分で録音して、シャドーイングする、つまり、耳から覚える方法を採り入れています。学習を続けているうちに自分に合った暗記の傾向というものがわかって、至った方法ですね。
そして、実は今は、新しく出会った単語を「絶対覚えなきゃいけない。」とは思っていません。覚えられなくても「必要な単語ならまた出てくるよね。」と考えて、必死に覚えようとはしないんです。資格試験を一通りクリアした頃から、今のように考えられるようになりました。
もちろん、懸命に暗記していた時期もありました。今、当時を振り返ってみると「覚えられない」とか、言ってる暇なんてなかったなと思い返しています。
目も耳も手も、それこそ何でも使って、懸命にひとつひとつの単語を覚えようとしていましたね。「どのくらいまで覚えこむべきか」は受講生さんにも良く聞かれますが、HSK4級くらいまでの単語は読む聞く話す、どれもカンペキにすることを目指されるといいと思います。それができると世界が広がりますよね。
永田:外国語ができるようになるってそもそもそんなに簡単なことじゃないんですよね。
中国語は自分を解放してくれたもの
永田:これまで、時にはストイックに、中国語に取り組まれてきた宇高トレーナーですが、ずばり、宇高トレーナーにとって中国語ってどんな存在なのでしょう。
宇高トレーナー:仕事の面でも、生き方の面でも、自分の可能性を開いてくれたものですね。それから、もともと心配性で考えすぎるところがあるんですが「こんなこと口にしてOKなんだ」とか、「こんな考え方もあるんだ」とか、中国語の世界を通じて、もっと大らかでいていいんだと思えるようにもなりました。
そういう意味でも、中国語は私を「変えてくれた」と思っています。
永田:中華圏の方の大らかさには、癒されますよね。
宇高トレーナー:それから、最近、改めて強く感じるのは、やはり、中国語を“話す”ことがとても楽しいということです。例えば、音読をしていて「いい音が出た!」と感じる瞬間や、自分の声で、言葉で、ネイティブの方と語り合う瞬間などは、まさに中国語との一体感を感じます。
永田:その感覚は、中国語のうわべだけをなぞるものと違って、中国語がまさに自分の言葉となって、自分の内面から自然とわきあがってくるような状態なのかもしれません。
宇高トレーナー:確かにそうですね!感情が湧き上がってくる!書くことや読むことは、どちらかというと自分の外側にあるもので、話すことは自分の内にある感覚かもしれません。誰でもステップを踏んでトレーニングすればきっとこの感覚を味わえますよ。
実は、今、「スピーキングに特化したトレーニングコース」をフルーエントで作っています。
永田:詳しくお聞きしたいです。
宇高トレーナー:私は社会人になってから中国語を始めました。早いスタートだったとはいえません。中国語で仕事をするようになってからも、なかなか周りの方には追いつけずにいましたが、話すことにはずっと力を入れてきました。そんな私の試行錯誤から生まれたメソッドを体系化したのが今回のコースです。
「どうすれば話せるようになるのか」というお悩みを持つ受講生さんたちと一緒にこのトレーニングしてみたところ「音が変わった!」「言葉が口から出るようになった!」という嬉しいお声もいただいています。
早くたくさんの方にお届けできるよう、しっかり形にしたいと思っています。HSKKにチャレンジされる方にもお役に立てるはずです。
永田:そうだったのですね!やってきたことを汎用性あるものにまで磨き上げて、かつ成果を出してもらえるような内容に仕上げるってすごいことだと思います!
しかも、「話す」というのは日本人学習者の方々が苦手とする分野だと思っているので、そこを強化できる講座だなんて、私が受けたいくらいです!
宇高トレーナー:出来上がったらぜひ!今はまさに産みの苦しみの最中ですが、ここで宣言したから、もう後には引けません(笑)必ずお届けしますのでもう少しだけお待ちくださいね。
永田:さきほど仰っていた、自分の内側から音が湧き上がってくる感覚や、中国語が自分の一部となるような感覚も、磨いていきたいです。楽しみにしております!!
「朗读一下」語学学校などで音読を求められた際、よく先生から言われていた言葉です。特に私の発音が、平坦で無味なときに注意を受けていました。
四声をはじめ、中国語の抑揚や強弱に注意しながら音読することで、中国語の音が自分の中に培われるよ、ということを先生はおっしゃっていたのだと思います。。音読、特に「朗読」は中国語上達のひとつのカギ!決して長くなくてもかまいません。たったひとつの例文でもOKなので、感情を込めて、息継ぎなどにも意識を向けながら、丁寧に読むことを意識してみてくださいね。とはいえ、朗読する前には、ひとつひとつの声調が正しく出せる、ピンインも正確に発音できることが大前提。まずは基礎の四声、ピンインの発音練習を積み重ね、徐々に朗読の読み方も採り入れてみてください。こちらの「はじめよう中国語音読 初級編」もおすすめです。
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
・旅行で使える中国語を身につけたい
などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
そんなあなたにお願いがあります。
実は今回、「中国語スタート講座」の動画が完成し、このページをご覧いただいた方を対象にモニター受講生を募集します。
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講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルが、わかりやすく解説しますので一生モノの知識を得られるはずです。
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