のべ1,165人がこの記事を参考にしています!
フルーエントマンツーマンコースの中で、ご受講生の中国語学習に伴走するトレーナー。普段は学習のサポート役として活躍する彼らですが、トレーナー自身はこれまで、どのように中国語の勉強を積み重ねてきたのでしょうか。
トレーナーとひとことに言っても、中国語との出会いや、勉強の期間、方法などは十人十色です。
12回目となる「おしえてトレーナー!ぶっちゃけ听力、どうやって鍛えたの?」の連載記事でも、トレーナーにお話を聞きながら「どのようにして中国語を学び、その力をどう向上させてきたのか」という過程を、特に「听力=リスニング」という観点にスポットをあて、徹底深堀りします。
トレーナーそれぞれが実践してきた具体的な学習方法を検証することで、中国語が聞きとれるようになるまでの具体的な段階、どのような過程をへるのか、そして、外国語を学ぶ上で大切なマインドセットなどもあわせてお伝えしたいと思っています。
ぜひ、ご自身の学習の参考にしてくださいね。それでは、12人目のトレーナーをご紹介します。
「中国語スタート講座」に
参加して頂けませんか?
お願いがあります。
実は今回、「中国語スタート講座」の動画が完成し、モニター受講生を募集します。
このページをご覧いただいた方を対象に、募集をスタートしましたので、ぜひ参加していただけませんか?(受講費は無料です!)
講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルです。
無料とはいえ、日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法を解説しますので、一生モノの知識を得られるはずです。
スマホ、パソコンから気軽にオンライン受講できます。
詳しくはこちらのページに書いてありますので、ぜひ判断してみてください。
(取材:中国語ゼミ編集部 永田 )
Vol.12 真理トレーナー
真理トレーナーと中国語との出会い、実は私にとってもすごくお聞きしたいことがらでした。そもそも真理さんが中国語を勉強しようと思われた理由はどこにあったのでしょうか。
大学時代の専攻が東洋史だったことです。もともと、歴史が好きだったんですよね。その頃はNHKの番組でシルクロード関連のものが多くあったり、エジプト考古学が流行っていたりなんかして。選んだ学科では、第二外国語として必ず中国語を選ばないといけなかったんです。それがきっかけでした。
そうなんですよ。絶対に中国語を学ぼう!と初めから思っていたわけではなかったんです。そんななか、大学二年生の時に、中国の西安へ短期留学をするという機会を得ました。当時の西安と言えば、お年寄りはみんな人民服を着ているような時代で。街の雰囲気でいうと、日本の60年代くらいなのかなぁ。とってもおもしろい体験でした。
中国って本当に一気に発展してきているイメージがあります。私が広州にいた数年前も、数日前までなかった駅が今日できている…くらいのスピード感でインフラが整っていたりして。きっと当時の西安はまた、今の西安とは大きく違っていたんでしょうね。
例えば衛生概念なんかも大きく揺さぶられました。街中でアイスを売っているおじさんがいたんですけれど、アイスの棒が地面のあちらこちらに捨てられているんですよね。それをそのおじさん、集め歩いてたんですよ。それ見て私、「あぁまた再利用するんだろうなぁ…」って思いました(笑)
食べ物の概念も変わりました。例えば、頭部がしっかりついているうずらのスープとか、とさかのついた鶏とか、「調理前の形態」がしっかり残った料理がけっこうあるでしょう?
イオンで見かけましたが、私はついぞ買えませんでした…汗
私たち留学生にむけた送別会を開いてもらったときにも、やっぱりそういう「日本人にとってはハードルが高いレシピ」がいろいろと出ました。そうするとね、日本の人達、なかなか食べられない。でも、私自身はそのいずれも「おいしい!」って思えたんですよね。それに、一生懸命、お金と手間をかけて作ってくれていたこともわかっていたので、何が出てきても食べよう!見た目で判断しないようにしようって思っていました。
衛生概念は適当だし、ご飯もびっくりするようなものが出る。でも、やっぱり人はとっても優しかった。この時すでに、中国を好きになっていたんだと思います。
卒業後、就職。再び中国語学習の道へ!
卒業後、就職してからも、年に一度くらいのペースで海外へ旅行に出かけていました。北京、香港、タイ、インドネシア…イギリスやNYも行きましたが、アジア圏が多かったですね。
鮮明に残っている記憶のひとつに、インドネシアでみた光景があるんです。おそらく欧米系の若い女性が、ホテルから出てきたとき、現地の方から何か声をかけられていました。するとその女性が現地の言葉で、たぶん、挨拶だと思うんですけれど、颯爽と返事をして去っていったんです。そのやり取りがすごく親しげに感じられました。
それをみて、あぁやっぱり「言葉ができる」ってとっても大切だなぁと思いました。その後、退職をし、時間ができた頃に「やはり語学をやり直そう」って思って。週一回のペースで中国語と英語を学びに行きました。
英語に関しては、しばらく通うとある程度は話せるようになりました。ただ、中国語がだめで。声調もあまり身につかなかったです。当時のレッスンの方法を振り返ると、とにかく「聞いた音を聞いたとおりに繰り返して」と指導されるようなもの。
今思うと、「この音を出すには、口の形や舌の位置はこうである」といった“理論”が無かったんです。
そこで、中国語を本気で学ぶには、留学しかないな!と決意して、北京に語学留学へ向かいました。
北京留学時代
私が学んだのは、北京中央戏剧学院の汉语班というところです。ここの環境が良い意味で中国語を話さざるを得ない、ようなところでした。学校はいわゆる分校のような扱いの場所で、本校であれば学内で調達できるような備品なども、自分たちで街に繰り出さないと手に入らない状況がありました。
目の前には中学校のグラウンドがあるくらいで。スマホなどもありませんし、情報は人から得るしかなくて、必要なものを自分たちで探しとるための対応力や、推測する力なんかも、この頃についた気がします。
恵まれすぎていなかったからこそ、身につく力があったんですね。
日本にいるときは私自身、あまり思ったことを言わない性格だったと思うのですが、あちらにいるとそうも言っていられません。例えばある店の営業時間が5時だ、と聞いていて4時45分に到着したら、すでに閉まっている…ということが起こるとします。何も言わないと、中国だとそれで終わりです。正しい中国語でなくても、言うべきは言う、意見は言葉にして伝えるようになりました。
海外に行くと常識が変わる瞬間が多くありますし、自分が何を考えているのかとか、何を正しいと思っているか?そういった価値観も問い直されますね。
理不尽な要求をされるたびにバトルを繰り広げましたが(笑)その時にこそ、いわゆる火事場の馬鹿力が発揮されて、習った成語が「まさに!」といった適切な場面で出てきたりします。知識の入った引き出しが、ぱっと開くような感覚ですね。
だからご受講生にも、「引き出しがすぐ開くように、日常生活で「これ中国語でなんて言うんだろう」と常に考えるようにすること」を意識してくださいね、とお伝えしています。
帰国後に通訳スクールで起こった「音への意識変化」
帰国されてからも中国語は続けられたのですね。真理トレーナーにとって、ご自身の中国語に大きな変化があったのは、いつだったのでしょうか。
初期の段階では、やはり北京留学の1年目の頃です。覚えた単語や成語を自然に使えるようになりました。電話越し、声だけでもある程度相手の言っていることが、聞きとれるようになった気がします
その後は、実は聞いて分らないものは分からないままという頭打ちが長く続き、北京留学から帰ったあとに通い始めた通訳スクールでステップアップした感覚がありました。
分からない音にフォーカスすることを学びました。それまでは、聞き取れない音はそのままにしてしまっていたのですが、聞き取れていない音にこそ学びのポイントがあると教えられたんです。なぜその音が聞き取れないのか、その音の何がそうさせているのか?注意深く聞くようになり、語彙が増えるように、音のストックができていきました。単語と音とがしっかりと結びつくようになったんです。
他にも、「力がついたな」と思われる学習方法はありましたか。
具体的にしていたことは基本的なことが多く、予習の際には知らない単語を調べ、復習では使った文章のエア書き取りをしました。中国語の小説を読み、ネットで中国語の报纸を探して興味ある記事に目を通したりもしました。
とにかく嫌いにならないこと
真理さんのように、長く中国語を学び続け、身に着けるまでに必要なこと…相手の言っていることを聴きとって、こちらの思いを返すことができるようになるために、何をどれくらいすればいいんでしょうか。
えぇ何でしょう!?(笑)やっぱり、嫌いにならないこと、なんじゃないかなぁ。語学マスターのコツってないんですよ、少なくとも私の中では。とにかく、長く続けるのがカギです。続けるからこそ、わかることってありますし。
例えば、お刺身の中国語訳ってテキストだと「生鱼片」だと思うんですけれど、今はもう「生鱼片」って言わないよって、先日中国の友人に言われました。
そのまま!「生鱼片」って言ったらちょっと古い人、になるんでしょうね。
そうかもしれません。そういう言葉の変遷なども、「長く続けているからこそ」わかることのひとつだと思います。語学って終わりがないから、嫌いになって途中で辞めちゃうんじゃなくて、ずっと続けていくのが大切なんじゃないかなと思います。
文法がわからない、言い間違ってしまった!それでいいんです。とにかく話して、使いましょう。逆に、間違ったほうが頭に残って忘れません。私は以前、金魚とくじらを間違えて、大恥をかいたことがあります。でもそこから、二度と金魚とくじらの単語は間違えなくなりました。
真理トレーナーにとっての中国語とは
途中でやめることなく続けてこられた中国語学習ですが、ずばり真理トレーナーにとって中国や中国語は、どのような存在なのでしょうか。
そうですね、中国との付き合いが長くなると、中国人とのやりとりのなかで、嫌な気持ちになることも多々あります。ただ、こちらが理解できない、と感じてしまう行動の背景や文化、考え方の違いを「理解」することで、そういう行動のひとつひとつを許せたりもするんです。
例えば仕事などで、重要な事柄を話してくれなかったとします。でもそれは決して「嘘をついた」ということではなくて「聞かれていないから」という理由が、彼らの中にあるからかもしれません。
中国の人は謝らない!とよく聞くのですが、それは、「謝ると責任を取らなくてはいけなくなる」と考えているからかもしれません。たとえ、それらが日本人の私たちからすると「えぇ!」と驚いたり、不誠実だ、と感じるものであったとしても、それはそれとして受容する。相手に「変われ!」と言うのではなくて、理解した上で、どのように対処するのかを考えるのが大事なのではないでしょうか。
自分達の価値観と似ていて、耳障りの良いことを聞いたときに「受け入れる」のが“受容”なのではなくて、自分達とは相いれないものに出会ったときにどれだけ「そういうものの考え方もあるのか」と認められるか。本当の受容ってこういうことを言うんじゃないかと思っています。
それに、中国の人って仲良くなったら死ぬほど面倒みてくれたりもするでしょう(笑)思い立ったらなんでもやってみる、とか、そういう行動力はすごく魅力だな、とも思っています。嫌な思いもありましたけれど、そういうものを含めてまるっと中国が好きなんだと思います。
なんでこんなことするの!?って、ちょっと心がざわついた瞬間が、理解のスタートなのかもって、思っています。
多文化共生って実は、私のなかで大きなテーマなのですが、今日、真理トレーナーとお話をしていて、久しぶりに自分の価値観も見つめ直せました!ありがとうございます。
フルーエントからのご提案~学習のTips~
語学の醍醐味は、今まで知らなかった異国の文化や習慣に出会い、価値観が変わることにあると思います。とはいえ、自分たちとはまったく異なるものの考え方などを知ったときには、それらを「判断」し、知らず知らず「評価」し、時には「批判」してしまうものなのかもしれません。だからこそ、相手の文化を素直に「そういうものなんだな!」と受け入れられると、それまで以上に、豊かな人間関係を構築できるのではないでしょうか。
文化を知るために有効な手段は【古典】を学ぶこと!中国の人の価値判断基準に影響を与えている故事もあり、彼らの価値観を垣間見る上ではたいへん参考になると思います。自国の歴史や古典に誇りをもっていらっしゃる中国人も多く、古典の知識をもった上でお話すると、とっても喜んでもらえることも。子供達が学ぶ『三字経』はリズムも良く、音読学習にも最適。日本でも手に入れることができますよ!
記事をお読みいただきありがとうございました。
中国語ゼミ読者のみなさまは、
・ネイティブとの会話を楽しみたい
・仕事で中国語を使えるようになりたい
・HSK、中国語検定に合格してキャリアアップしたい
・ドラマや映画を字幕なしで楽しみたい
・旅行で使える中国語を身につけたい
などなど、夢や目標をお持ちだと思います。
そんなあなたにお願いがあります。
実は今回、「中国語スタート講座」の動画が完成し、このページをご覧いただいた方を対象にモニター受講生を募集します。
日本人が中国語を学ぶ驚きのメリット、話す力・聴く力が同時に上達する学習法がわかる講座に、参加してみませんか?(受講費は無料です!)
講師は、中国語ゼミ監修者の三宅裕之。2001年に語学コーチングスクールを設立し、今まで15,000人以上を指導した語学×コミュニケーション力開発のプロフェッショナルが、わかりやすく解説しますので一生モノの知識を得られるはずです。
スマホ、パソコンから気軽にオンライン受講できます。詳しくはこちらのページに書いてありますので、ぜひ判断してみてください。