【音声付】中国語で「どういたしまして」ってなんていうの?使い分けと発音完全ガイド

中国語 どういたしまして ◆表現を学ぶ

感謝の言葉に「どういたしまして」と返してもらえると、言語を問わず嬉しいものです。

私(中国語ゼミスタッフMM、上海生活6年)は上海のコンビニでお会計を終えた後「谢谢」と言った時、仏頂面の店員さんが「不客气(どういたしまして)」と言ってくれたのが、とても嬉しかったのを覚えています。

この記事では、音声付きで中国語の「どういたしまして」や褒められた時の謙遜の表現についてご紹介します。

中国語の音声で発音を覚えて中国語の「どういたしまして」をマスターしてみてください。きっと気持ちの良いコミュニケーションに繋がります!

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1 中国語で「どういたしまして」は?まず覚えたい基本表現

1-1.「不客气」の意味と使い方

席を譲ったとき、ドアをあけてあげたとき、道を教えてあげたとき、贈り物をあげたとき、相手から感謝の言葉を伝えられることがあります。そんなときに使える便利なフレーズは、「不客气」です。この表現を覚えておけば、コンビニ、レストラン、ビジネスなどほぼすべての場面で使えます。

Bú kè qi
不客气
ブー クァ チー

直訳すると「遠慮しないで」という意味で、日本語でいうところの「どういたしまして」という意味でよく使われています。相手からお礼をいわれた場合、迷惑をかけたといわれた場合、どんなときにも使うことができます。

類似フレーズはこちら

Bú yòng kèqi
不用客气
ブー ヨン クァチー

Bié kèqi
别客气
ビィェ クァチー

Tài kèqi le
太客气了
タイ クァチー ラ

このいずれの表現を使っても大丈夫ですが、強いて言うなら「太客气了」が最も気持ちが強く伝わる表現です。

中国では、仕事などの関係は別として、親しい間柄ではあえて「ありがとう」と言わないことが多く、言うとかえってよそよそしい印象になることもあります。また、日本のように「先日はどうも~」などと過去のことを何度もお礼する習慣もありません。

一方で私たちが中国語で感謝を伝えると、多くの人が「不客气(どういたしまして)」と返してくれます。だからこそ、私たちも自然と返せるようにしておきたいものです。

「不」は変調が起こるため、「不客气」の実際の発音は「bú kè qi」となります。以下記事の『3-3. “一”と“不”の声調変化に注意する』で解説しています。

また、難しいと思われがちな中国語の発音のコツはコチラをチェック!

2 シーン別!感謝に応じた「どういたしまして」の中国語表現

中国語で「どういたしまして」は、実はひとつではありません。「谢谢(ありがとう)」「麻烦你了(お手数をおかけしました)」など、相手の言葉や場面に応じて、最も自然な返答を選ぶと、ぐっとネイティブらしくなります。

ここでは、場面別によく使われるフレーズとそのニュアンスを紹介します。

2-1.「谢谢」と言われたときの返し方

「谢谢(xiè xie)ありがとう」は中国で最もよく使われる感謝の言葉です。これに対しては、以下のようにこたえることが多くあります。

Bú yòng xiè
不用谢
ブー ヨン シェ

これは文字どおり「感謝は不要です」という意味の言葉で、「谢谢」に対してよく使われています。中国人であれば皆、反射的に口から出るといってもいいかもしれません。

もうひとつ、多く使われる表現が 没事儿 です。

Méi shir
没事儿
メイ シァー

これは相手に謝られたときに「大丈夫」と返答するときと同じ表現ですが、謝罪されたときに限らず、感謝されたときにも使うことが出来ます。

2-2.「麻烦你了」と言われたら

相手が「手間をかけさせてごめんね」という意味で「麻烦你了」と言ってきた場合、以下のような返し方が自然です。

「どういたしまして」

Bú kèqi
不客气
ブー クァチー

「お礼には及びません」

Bú yòng xiè
不用谢
ブー ヨン シェ

「大丈夫です」

Méi guān xi
没关系
メイグァンシー

「たいしたことない」

Méi shir
没事儿
メイ シァー

 「大丈夫です」

Méi wèntí
没问题
メイ ウェンティ

「かまいません」

Méi shénme
没什么
メイ シェンムァ

「当然のことです」

Yīnggāi de
应该的
インガイ デァ

「いやいやご丁寧に」

Tài kèqi le
太客气了
タイ クァチー ラ

「何を水くさい」

Nín kèqi le
您客气了
ニン クァチー ラ

「全然手間じゃない」

Bù máfan
不麻烦
ブー マーファン

「ささいなことです」

Jǔ shǒu zhī láo
举手之劳
ジュ ショウ ヂー ラオ

3 褒められたときに「いえいえ」と言いたい場合

「中国語お上手ですね!」「その服、素敵ですね」――中国人からこんな風に褒められること、ありませんか?

最近では「谢谢」とそのまま受け取るのも一般的ですが、日本人としては少し謙遜した返しがしたいと感じることもあるでしょう。実は中国語にも、そんなときにぴったりの謙虚な返答表現があるんです。そんな時、謙遜するときに使えるフレーズをいくつかご紹介します。

「とんでもないです」

Nǎlǐ nǎlǐ
哪里哪里
ナー リー ナー リー

「褒めすぎですよ」

Guò jiǎng le
过奖了
グゥォ ジィァン ラ

「哪里哪里」は中国人の間でも非常によく使われる謙遜表現です。

直訳すれば「どこがどこが?」ですが、“いえいえ”や“とんでもないです”という意味合いで使われます。

私も、中国人の友人が褒めてくれた時に使ってみたら「なんでそんな表現知ってるの!」とビックリしながら喜んでくれたことがありました。

4 中国語では「ありがとう」を言わない?文化の違いも理解しよう

4-1.親しいほど「ありがとう」を言わない中国人

日本では、友人や家族に対しても「ありがとう」と丁寧に伝えるのが礼儀とされています。
一方で中国では、親しい間柄であえて「谢谢(ありがとう)」を言うことが少ない傾向があります。

なぜなら、中国では「ありがとう」を言うとかえってよそよそしい、距離を感じると捉えられるからです。
「家族や親しい友人にまで礼を尽くすのは、まるで他人のようで冷たい」と感じる価値観があるのです。

4-2.感謝はその場でサッと、繰り返さない

また、日本では「先日はありがとうございました」と過去の感謝を改めて伝えることが丁寧とされています。特に、ビジネス上や先輩後輩の間柄などでは特にその傾向が強いですよね。

中国では過ぎたことを何度も蒸し返すのは不自然とされることもあります。

特にビジネスや日常会話では、「谢了!」「谢谢!」と一言で完結するのが自然で、繰り返すと「まだ何か求めてるのか?」と誤解を生む場合もあります。

4-3.感謝を受けたら返すのがマナー

親しい間柄ほど「ありがとう」を言わない、とはいえ私たち日本人が「谢谢」と言うと、多くの中国人は笑顔で「不客气」などの「どういたしまして」にあたる表現を返してくれます。

つまり、中国では「感謝を受けたら、軽く返す」のが基本マナーとされているのです。だからこそ、こちらも「不客气」などの自然な返し方を知っておくと、コミュニケーションがよりスムーズで気持ちの良いものになります。

言葉の選び方には、その国の文化や人間関係の在り方が反映されています。「なぜあの人はお礼を言わなかったんだろう?」と感じたことがあるなら、文化的背景を知ることで誤解が解けることもあります。

日本の丁寧さ、中国の合理性どちらが良い・悪いではなく、違いを理解することが、お互いの距離を縮める第一歩です。

 

まとめ

何気ない一言ですが、相手から感謝の言葉を述べられたときに、「どういたしまして」と自然に中国語でこたえることができれば、お互いに気持ちがよいものです。

また、「どういたしまして」は、使う機会が多く、しかも簡単に使えるフレーズですので、中国語を使う自信にもつながります。是非使ってみましょう。

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コメント

  1. 匿名 より:

    不客气
    不用谢
    拼音間違ってますよ。
    ほんとにマスターしたんですか?っていうレベルの間違いですね。

    • 中国ゼミスタッフ より:

      いつも「中国ゼミ」をご愛読いただきありがとうございます。
      ご指摘の件は「不」の声調記号が第四声になっている件だと存じます。
      「中国ゼミ」のピンイン表記は小学館の中日日中辞書にならい、表記しております。

      「不」が入った単語は、実際の発音の際には声調変化を起こし、第ニ声で発音されますが、辞書やテキストなどでの表記上は一般的に元々の声調“bù(第四声)”で表記するルールになっておりますので、「中国ゼミ」でも元々の声調記号で記載しております。

      「不」以外にも、辞書やテキストでの声調記号と実際の発音が異なるものがあります。詳しくは『【音声・動画付】これで解決!四声(声調)の発音と入力』の2-4-2、2-5で解説しています。ぜひご一読ください。

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