中国語の通訳ガイドが足りない!「全国通訳案内士」試験合格への第一歩

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通訳案内士
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中国語を生かして通訳案内士になるための第一歩は、「全国通訳案内士」の試験合格を目指すこと。この語学系資格で唯一の国家資格、合格率は10%以下(!)という超難関なのです。

しかし「超難関」という文字を見て、諦めるのは早い!

ご存知の通り、中国からの観光客が増加している日本では、資格を持つ通訳案内士の数が足りていません。ニーズが高いのに足りていない現状なので、今から頑張って合格を目指す価値はあります。

※通訳案内士は、2018年に通訳案内士法による制度改正の施行によって、現在は「全国通訳案内士」という名称に変更されています。

こちらの動画では、この記事でお伝えする内容を動画で解説しています。併せてご覧ください。



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目次

1. 全国通訳案内士の仕事内容と現状

全国通訳案内士とは、どんなお仕事なのでしょうか。ここでは具体的な仕事内容や現状を紹介します。

1-1. 外国人観光客の旅行のサポートをする

通訳案内士

まちで外国人観光客の姿を見る機会が増え、ここ数年で日本各地が国際的な風景に変わってきました。

世界中で日本への関心が高まる中、年々海外からの外国人観光客が増えています。今後も、さらなる増加が見込まれているので、政府もそれに伴って通訳を増やすための対策に乗り出しています。

「全国通訳案内士」とは、日本を訪れた外国人観光客に付き添って案内し、報酬を得ることができる資格。観光地に案内することはもちろん、旅行中に困ったことがあった場合のサポート業務を行います。

※参考:JNTO 日本政府観光局 https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/visitor_support/interpreter_guide_exams/index.html

1-2. 高度な外国語能力と質の高い知識が必要

通訳案内士

ただ外国語の通訳ができるだけで務まる仕事ではありません。外国人観光客が求める情報を適宜提供し、旅行中の急なハプニングにも臨機応変に対応できる高度な外国語能力が必要とされています。

もちろん日本の歴史や文化、産業などをわかりやすく説明できる質の高い知識も必要です。幅広く専門知識を習得しなくてはなりません。

1-3. 中国語の通訳案内士が足りない

現在、通訳案内士の資格をもつ人の大半が”英語専門”です。

しかし日本を訪れる外国人観光客は、英語圏以上に中国や東南アジアからの観光客が多いのです。現状は、中国語の通訳が必要という需要に対して、中国語専門の通訳の供給が足りていません

とは言っても、中国語の「全国通訳案内士」の試験に合格するのは10%以下という難関。なかなか国家資格を持つプロの通訳案内士が増えないのです。

(一つの対応策として法律が改正されました。詳しくは7章”全国通訳案内士の業務独占規制の廃止について”をご覧ください)

東京オリンピックの開催も予定され、国家資格を持たない「ボランティア通訳」のニーズも高まっています。中国語の通訳は”希少人材”として、ますます活躍の場が広がるでしょう。今のうちから効率よく中国語の勉強を続ければ、「全国通訳案内士」の試験合格も夢ではありません!

中国ゼミのこちらの記事や動画もおススメ!

・最短で中国語マスター!通訳案内士合格の第一歩、無料オンライン中国語講座とは・・・こちらをご覧ください。

・通訳案内士に興味のあるあなたへ。中国語力をどのようにお金にしていくのか? 語学、キャリアプランのプロフェッショナルが動画で解説!
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2. 全国通訳案内士になるためのポイント

2-1. 全国通訳案内士の国家試験に合格する

全国通訳案内士になるためには、まず全国通訳案内士の国家資格に合格しなければなりません。この試験は、学歴や実務経験などの受験資格が必要なく、誰でも受験することが可能です。しかし合格率は低く、難関試験であるといえます。

さらに通訳案内士の試験に合格しても、現状は労働環境が十分に整備されていないようです。せっかく難関試験を突破しても、実際に全国通訳案内士として就業している人は20~30%というデータもあります。なかなか資格を活かせていない人が多いことが課題のようですね。

2-2. 居住の都道府県に登録し、観光庁のサイトに掲載される

全国通訳案内士に見事合格した後は、居住の都道府県に登録申請しましょう。その後、登録証が発行され、全国通訳案内士として業務を開始できます。

登録後は、希望すれば観光庁の通訳案内士登録情報検索サービス」サイトにて、あなたの情報が公開されます。このシステムにより、日常的に全国通訳案内士を必要としている旅行会社などが人材を検索し、仕事の依頼を行えるようになっています。

※参考:観光庁 通訳案内士登録情報検索サービスのご案内
https://www.japanese-guideinterpreter.jp/home/登録情報検索サービス/

 

3. 全国通訳案内士試験の日程と料金

通訳案内士 試験

3-1. 1次試験は8月 2次試験は12月

全国通訳案内士の国家試験は年に1回。

まず8月に1次試験の筆記試験が開催されます。1次試験に合格すると、12月に2次試験の面接へ進むことができます。

平成29年度の通訳案内士試験(英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語の全て)、全体の受験者は10,564人、合格率は15.6%でした。

また、1次試験科目の一つ、「外国語」が免除されることがあります

中国語の場合は、HSK試験6級で180点以上獲得、または中国検定試験1級の合格者は、1次試験の中国語試験を受ける必要はありません。

他にも、1次試験で免除される科目があります。免除の対象や条件は、受験する年によって変わる場合があるのでご注意ください。毎年発表される「JNTO 日本政府観光局」のホームページなどで確認しておきましょう。

3-2. 受験料は1ヶ国語につき11,700円

現在、通訳案内士の受験料は、1ヶ国語につき11,700円。2ヶ国語を同時受験する場合は、単純に2倍の23,400円となるようです。1次試験の筆記試験科目が免除される場合でも、受験料は減額されません。

支払いは、郵便局や銀行などの窓口だけでなく、オンラインの電子申請による支払いもできます。

3-3. わからない事は問い合わせを

全国通訳案内士の国家試験の内容、概要は毎年変わることがあります。

不明点は、以下の独立行政法人国際観光振興機構に問い合わせてください。

独立行政法人国際観光振興機構 
インバウンド戦略部 受入対策グループ 全国通訳案内士試験係
03-6691-0940 (9:15~17:45 土日祝は休業)

全国通訳案内士試験全般、制度については、以下の国土交通省観光庁の公式ホームページもご参照ください。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kokusai/tsuyaku.html

 

4. 全国通訳案内士の試験内容と合格点

4-1. 1次試験の外国語と科目

通訳案内士

全国通訳案内士の外国語は、英語、中国語、フランス語、韓国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語の10か国語。自分が専門とする言語を選択します。同時に2か国語を受験することも可能。基本的にはマークシート方式ですが、英語だけは記述式と併用となっています。

外国語の合格基は、原則として70点。1次試験は、外国語に加えて以下の科目があります。

【通訳案内士 1次試験の科目】

  • 外国語
  • 日本地理
  • 日本史
  • 一般常識(日本の産業、政治経済、文化など)
  • 通訳案内士の実務(※2018年度から新しく追加されました)

以上の各科目、全てに合格しないと2次試験へ進むことができません。

4-2. 「日本地理」と「日本史」

通訳案内士

全国通訳案内士には、日本の観光地などを案内する業務があります。1次試験として、日本の地理と歴史の筆記試験が実施され、全てマークシート方式で解答します。こちらの合格基準も外国語試験と同様に、各70点が原則です。

4-3. 日本の政治経済などの「一般常識」

外国人を案内している時に、日本の政治や経済について質問を受けることがあります。プロの通訳案内士、全国通訳案内士として、幅広い一般常識に対応できる知識が必須。1次試験の中で、日本の政治経済や文化などの一般常識に関する筆記試験が実施され、マークシート方式で解答します。こちらの合格基準は、60点が原則です。

4-4. 2次試験は面接による口述試験

無事に1次試験を通過すると、2次試験の面接へ!日本人と外国人の試験官による口述試験で、通訳案内士に必要なコミュニケーション能力が試されます。2次試験の合格率は6~7割

この数字を見ると「2次試験」よりも、日本に対する幅広い知識力を試される「1次試験」の方が重要視されていることがわかります。  

 

5. 中国語の全国通訳案内士試験、合格率と難易度

5-1. 合格率は10%前後の低さ

平成28年度、中国語の全国通訳案内士試験の合格率は「9.5%」でした。英語の合格率「23.8%」と比べても、難易度の高さがわかります。また平成28年度の受験者数をみると、英語の約8,500人の受験者に対して、中国語は約1,500人。英語の全国通訳案内士を目指す人が多いのが現状で、中国語との差は明らかですね。

5-2. 難易度の高さ=価値が高い

難易度が高い中国語の全国通訳案内士。言いかえれば、それだけ厳選された人しか通訳案内士になれない、ということです。

以前、日本では中国人観光客による「爆買い」が大流行しましたよね。現在は、落ち着いているように見えますが、実際は百貨店や家電量販店、薬局などで高品質な日本製品を求める観光客は多いです。今後も増加が予想されるため、<中国語ができるスタッフを配置するお店も増えています。これからも中国語人材のニーズは高まっていく中、存続価値があり将来性が期待できるといえます。  

 

6. 1次試験の筆記試験が免除になる条件

6-1. 中国語の筆記試験免除-1「HSK6級180点以上取得」

全国通訳案内士の1次試験では、一定の基準を満たしていると「外国語の試験」が免除される制度があります。中国語でいうと「中国語検定1級合格」または「HSK6級のスコア180以上」。中でも、中国語検定1級は最難関といわれており、日本人の合格者が少ないのが現状です。 中国ゼミのオススメは、国際資格でもある「HSK6級」にチャレンジすること

この「HSK6級」とは、中国語の日常会話ができるだけでなく、ビジネスの場でも発揮できるような応用力が試される試験です。試験内容は「リスニング」「読解」「作文」で合計300満点。

全国通訳案内士の1次試験の免除を受けるには、HSK試験6級の180点以上取得を目指して勉強することが近道です。

・一発でHSK6級180点以上を獲得する方法とは・・・?
プロが教える!HSK6級に合格するための対策法

・HSKとはどんな試験?フルーエント中国語学院 学長 三宅裕之が HSK試験公式ホームページで解説しています。

・中国語学習の目標設定、目指すべきレベルは「HSK6級のスコア6割」を獲得して・・・続きはコチラ

6-2. 中国語の筆記試験免除-2「中国語検定 1級合格」

中国語検定試験は年間3回実施されています。1次試験の筆記とリスニングが実施され合格すると2次試験の面接が実施されます。中国語検定準1級のレベルが簡単な通訳ができることに対し、中国語検定1級のレベルはさらに高度な表現力などが求められています。

また中国語検定1級の受験者数は少なく、平成29年度に実施された第93回の受験者数は、わずか「264人」で非常に少なく狭き門です。

「中国語検定」や「HSK」にチャレンジしたいあなたへ!こちらの記事でご解説しています。

6-3. 「日本史」「一般常識」の免除

他にも1次試験、筆記試験科目で「日本史」と「一般常識」が免除になるケースがあります。「日本史」は、大学入試センター試験で「日本史B」が60点以上であることを条件に免除されます。

「一般常識」科目は、大学入試センター試験の「現代社会」が80点以上であることが条件。該当試験の科目を受ける場合は、申請が必要です。必ず事前に申請方法などを確認しましょう。

6-4. 「日本地理」の免除

次に「日本地理」科目の免除についてご紹介します。まず「総合旅行業務取扱管理者試験」または「国内旅行業務取扱管理者資格」の合格者は免除対象になります。

同じく、「地理能力検定」で日本地理2級以上の合格者も免除されます。こちらも免除を受けるには申請が必要なのでご注意ください。

6-5. 前年度に合格した科目は翌年免除に

もう一つ、免除となる制度があります。前年度に受けた1次筆記試験で合格点に達した科目がある場合。翌年までの適用を条件として、その合格科目が免除されます。 また前年度の1次試験に合格し、2次試験の口述試験が不合格になったり試験を欠席してしまった場合でも、筆記試験が免除になる制度があります。ぜひ覚えておきましょう!

 

7. 全国通訳案内士の業務独占規制が廃止

7-1. 「通訳案内士」から「全国通訳案内士」に

政府は、近年急増する外国人観光客への対策の一つとして、平成30年1月4日より改正通訳案内士法を施行しました。

「通訳案内士」の名称は、「全国通訳案内士」という名称に変更されています。さらに、新たに地域に限定して業務を行う「地域通訳案内士」も創設されることになりました。

7-2. 「業務独占資格」から「名称独占資格」に

これまでは国家試験に合格した人だけが「通訳案内士」として登録され、通訳業務を行うことができました。近年の外国人観光客が増えている影響で、制度が見直されるようになり、さらに「業務独占規制の廃止」を受けて、「名称独占資格」に変更されました。しかしこの変更によって、「全国通訳案内士」の業務内容が変わる訳ではないようです。

7-3. 資格が無くても通訳案内業務を行えるように

外国人観光客の増加に伴い、「全国通訳案内士」の資格を取得していない場合でも、有償ガイドを行えるようになりました。「全国通訳案内士」の名称を名乗ることはできませんが、ガイドを行う地域を限定するなど、制度が整えられています。

ますます旅行会社からの求人が増えそうですね。東京オリンピックも控えているので、今後も通訳ガイドのニーズは高まる一方です。  

 

まとめ. 全国通訳案内士になって日本の魅力を伝えよう

全国通訳案内士は、今後も将来性のある資格の一つ。日本人と外国人の国際交流を深める架け橋となるスペシャリストです!

特に中国語の全国通訳案内士は、中国人観光客の増加に伴って必要不可欠な資格ですね。

その働き方もさまざまで、フリーで働くこともできれば、旅行会社などに所属してツアーガイドとして働くことも可能。自分に合った働き方を選択できるのも魅力的ですね。

記事をお読みいただきありがとうございました。

中国語ゼミ読者のみなさまは、

・中国人と流暢に会話を楽しめるようになりたい
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